私たちRigelは、山梨県甲府市にある小さなジュエリーショップです。
2018年にジュエリー作家の女性3人がオープンし、天然石、ガラス、シルバーなどを使った手作りのジュエリーを販売してきました。
ジュエリー作家自身がおこなう強みを活かし、その場でサイズ変更を承ったり、オーダーメイドで希望に沿ったものをつくることができます。時には自分でつくってみたい、と材料だけを買い求めるお客様や、長らく引き出しに眠っていたジュエリーを持ち込んで今の自分に合ったデザインに変更を希望される方もいらっしゃいます。
月に何度かフラワーアレンジメントの教室やハンドマッサージのご提供もおこなっており、女性客を中心に笑いの絶えないあたたかいお店です。
Rigelは、もともとは家庭や仕事のかたわらで日々コツコツとジュエリー制作をおこない、少しずつ自身のブランドを育ててきた女性たちが、新たな挑戦として共同で開いた店でした。
(参考:https://www.kofu-sangyo.jp/post_interview/4486)
甲府駅の近くに長らく空き家となっていた店舗を借り、家族や友人とともにDIYで内装を仕上げ、小さいながらも「甲府のジュエリーを裾野から盛り上げる」という使命感をもっていました。
その時、店主として誰よりも明るい笑顔でみんなを先導し、いきいきと将来のビジョンを語っていたのが手塚順子です。結婚で山梨へ移住したことをきっかけにジュエリーづくりをはじめ、平日はジュエリーメーカーの職人として働き、週末はRigelの店頭に立ちながら、いつも包み込むような笑顔で迎えてくれたのですが…
今年6月、彼女はくも膜下出血で突然倒れ、ご家族や仲間の必死の祈りもむなしく天国へと旅立ってしまいました(享年47歳)。
残された私たちには「これからお店をどうしよう。閉店すべきか、続けるべきか。」という課題が残りました。あらためてお店のことを見返してみると、知れば知るほど、Rigelは彼女の心意気に支えられていたことがわかり、最初は「順子さん無しで店を続けることは不可能」と思えました。
でも、せっかくここまで成長したお店をこのまま終わらせてしまうことはあまりに哀しく、また彼女が常々語っていた「甲府のジュエリーを裾野から盛り上げたい」というビジョンの実現は、まだ志半ばどころか始まったばかりです。
残されたご家族もお店の存続を希望されたことから、2019年9月より2代目店主のもと継続(事実上の閉店&新規オープン)を決断しました。
甲府市は、全国の1/3にあたる約1000社のジュエリー関連企業が集まる、世界でも有数のジュエリーの産地ですが、近年その数は減少し続けています。背景には、企業のほとんどがOEMと言われるいわゆる”下請け”が中心で、個性的なデザインを提供するブランドが育ちにくいことがあります。当然、個人で活動する職人や作家が活躍する機会は限られます。
そこでRigelでは、一般的な小売店がおこなう「仕入れ」の仕組みではなく、作家に棚を貸し、自身のブランドを責任もって管理してもらう仕組みとしています。接客も作家が交代でおこなうことで、顧客のニーズを把握したり自分のブランドのファンを増やすことにつながります。
顧客にとっても、作家と直接コミュニケーションがとれ、その場でオーダーメイドやサイズ変更が依頼できるので、より理想に近い商品に出会えると好評で、なかには都内や他県からわざわざ足を運んでくださる方もいます。
売上は、全額を本人に還元し、Rigelは使用する棚のスペースに応じた最低限の委託料を徴収しています。売上をできるだけ次の作家活動に充ててもらうことで、自由な制作を応援し、甲府のジュエリー産業の活性化を目指しています。
Rigelは、2018年1月の開業の時にも多くの人にDIY に参加していただき、あたたかい応援の声をもらいました。開業してからも、たくさんの方がお買い物だけでなく、差し入れを持ってきてくださったり、イベントを盛り上げてくださったり、といった多くの支援をいただきました。
なので、Rigelは「順子さんが築いてきた人のつながりこそが最大の財産」と考えています。
彼女が亡くなってしまったことで、これからどのようにお店と関わっていけばいいのか…と模索されている方もいらっしゃると思いますが、だからこそ、「これからもRigelを応援してくださるたくさんの人とともに成長していきたい」という意思表示として、クラウドファンディングをおこなうことにしました。
現実的な資金面では、上述したように各作家の自由な作家活動を応援する理念ゆえ、これまで1年半の経営による余剰金は一切ありません。
すでに9月に再オープンを決意するにあたり私たちでやれる範囲の資金繰りはおこない、月々に必要な運営費はまかなえる状態を確認しましたが、再オープンに際して必要な初期費用が捻出できていない状態です。今回の賃貸借契約は2年間の定期借家権が設定されていることもあり、金融機関からの借入れ&月々の返済は難しく、初期費用をできるだけ早い段階で自己資金として準備する必要があります。様々な資金調達方法を模索していますが、それだけでは限界があり、今回は多くの皆さまからのご支援をお願いすることにしました。
支援金は、再オープンにかかった経費の一部に充てさせていただきます。
◉支援金の用途(目標金額80万円のご支援をいただいた場合)
(1)内装・家具・什器の購入費用の一部 約54万円
*前店主のご遺族より内装・家具・什器一式を受け継ぐ費用。今回の賃貸借契約は2年間の定期借家権が設定されているため、金融機関からの借入れ&月々の返済は難しい状況です。
(2)CAMPFIREへの掲載料・決済手数料(17%)約14万円
(3)返礼品の原価・送料など 約12万円
◉支援金が目標額を超えた場合(ご支援いただいた金額により検討)
(4)内装・家具・什器の購入費用の残額 66万円
(5)賃貸の再契約にかかる諸経費 12万円
(6)新たな作家を受け入れるための棚の増設 10万円
(7)広報宣伝のためのプロカメラマンによる写真撮影など 10万円
返礼品には、Rigelらしいもの、Rigelの活動をあらわすものという基準でセレクトしました。ささやかですが質のいいものばかりです。
現在のRigelは、5人のジュエリー作家と1人のフラワーアレンジメント作家、その他定期的にイベントを開催してくださる多彩な顔ぶれで日々の営業をしています。それぞれのセンスや技術に加え、人柄が垣間見える作品ばかりで、お客様もただジュエリーを買うのではなく、作家とのおしゃべりを楽しみにこられる方や、自分でも制作にチャレンジする方なども多く、いつも明るい雰囲気に包まれています。
特徴的なのは、お買い物される方の約8割がデザインやサイズなどについてなにかしらカスタマイズをしてから購入されていることです。オーダーメイドができると聞いてわざわざ都内や近県から足を運んでくださるお客様も珍しくなく、それだけお客様それぞれに理想のジュエリーがあることを実感します。
Rigelに参加する作家はみなそれぞれに技術や専門知識をもち、1点1点丁寧にものづくりやデザインをしています。「市販のアクセサリーになかなか気にいるものがない」「自分に似合う色やサイズがわからない」などのお悩みを抱えた方や、「ホッとできる空間で美しいものに囲まれて気分転換したい」という方まで、ぜひ一度お越しください。
今はお店を継続させるだけで精一杯の私たちですが、多くのご支援をいただくことで、もっと甲府の街やそこで暮らす人々に貢献できると考えています。
◉開催を予定しているイベントなど
・より多くのジュエリー作家の受け入れ
・全国で活躍するジュエリー作家の期間限定POP UP SHOPの開催
・ジュエリー制作体験、フラワーアレンジメント教室などのワークショップ開催
・音楽会や企画展などのイベント開催
・小売店の経営やジュエリー作家として独立を目指す人のためのビジネスサポート
2020年2月1日には、Rigelのオープン(通算)2周年を祝うパーティも予定しています。(招待制)
また、最近はウェディングの業界において、自由な発想で理想のウェディングを追求する傾向が高まっていますが、Rigelではブライダルジュエリーという側面から新郎新婦をサポートできると考えています。いずれはブライダル業界の各プレイヤーと連携することで、理想のウェディングを求める新郎新婦のサポートおよび、ビジネスの拡大を目指します。
Rigelがある場所は、市街地とはいえ人通りも少なく空き家も目につくエリアでした。ですがRigelの開店によりわざわざ足を伸ばしてくださるお客様も増え、ささやかながらも街の盛り上がりの一端を担ったと感じています。せっかく生まれたこの人通りとコミュニティを途切れさせることなく、ジュエリーを通して甲府の人も街ももっと輝かせるために、ぜひRigelの再出発を応援していただけると嬉しいです。
Rigelを再開すると決めた時は、正直なところ「やりたい!」というよりも「やらなきゃいけないかな」という気持ちでした。以前の私はただアクセサリーづくりが趣味の、常連のひとりでしかなく、小売店を経営したこともありませんでした。わからないなりに調べるほど資金繰りはラクではなく、順子さんというスーパーウーマンの人柄や能力、なにより強い想いに支えられていたことがわかったからです。
Rigelに参加していたジュエリー作家の皆さんやご家族の強い希望を受けて存続を決意したものの、不安はたくさんありました。ただ、順子さんと生前交わしたたくさんの会話を思い出すにつれ、彼女はいつも明確な将来のビジョンを描いていたことを思い出しました。そして、きっと彼女のことだから勝算があったのではないか、それなら私にも頑張れば実現可能なのではないか、と思えてきました。「もっとたくさんのお客さんに来てもらえると思うの!」「やりたいことが溢れてとまらない!」といつも言っていた順子さん。その詳細をいろいろな方から聞くうちに、誰よりも私自身がワクワクしてくるのを感じました。
私(2代目店主)はジュエリー作家ではありません。今後は、作家であるメンバーの皆さんに日々の営業を託しつつ、ビジネス面での支援を中心に裏方として支えていく体制になります。順子さんのように素敵な作品をつくることはできませんが、だからこそ客観的な立場で作家の皆さんの活動を支援し、ジュエリー業界や甲府の街のために貢献できると考えています。
私に夢を与えてくれた順子さん、そして関係者の方に感謝をしつつ、いっしょに夢を見ていただける仲間をもっと増やしたいと思っています。ご支援のほどよろしくお願いします。(2代目店主)
Rigel(リゲル)
所在地 :〒400-0031 山梨県甲府市丸の内1-13-6
定休日 :月・火(祝日の場合は水曜日以降に振替)
営業時間:水・木・金11:00〜16:00/土・日・祝11:00〜18:00
公式SNS:facebook /instagram
◆自己紹介
五十嵐友美(いがらしゆみ)
Rigel2代目店主。1980年1月1日、千葉県千葉市生まれ。
大学卒業後、都内の建設会社を経て2008年株式会社星野リゾートに入社。長野、沖縄、福島、山梨のリゾート施設でホテル運営や広報を経験し、2017年退社。2018年以降はフリーランスとして、山梨県を拠点に宿泊施設の運営アドバイス、開業サポート、広報の代行を行うほか、ライターとして活動中。
前店主の手塚順子さんとはRigel開業前からの友人で、アクセサリーづくりを教えてもらう間柄だった。訃報を受けてなんとかお店の継続はできないものかと関係者と関わっているうちに、いつの間にか店主を引き受けることを決意していた。
◆本ページについて
Writing:五十嵐友美
Photo :五十嵐友美/高野瑞生/R/SHOEI
◆リターンの一覧
◆お問い合わせ先
本クラウドファンディングに関するお問い合わせは、下記のメールアドレスまでお願いいたします。
rigel.jewelry.190901@gmail.com
本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。
最新の活動報告
もっと見る【御礼】目標を達成することができました!
2019/10/29 07:00こちらの活動報告は支援者限定の公開です。
あと4日!残り10万円を切りました&noteやってます
2019/10/25 08:00クラウドファンディング期間が残り4日となり、達成まで10万円を切りました。ここまで81名の方にご支援をいただきました。ありがたいのと同時に、責任もひしひしと感じる日々です。それでも、責任ならばお店を再開させると決めた時に覚悟を決めてしまったので、あとは全力を尽くすだけ。真摯に誠実にやっていけばなんとかなる。それくらいの人生経験は積んできたはずだし、心強い仲間がいる、と腹をくくっています。あと4日というところで今さらかもしれませんが、CAMPFIRE内で書ききれなかったことをnoteに綴っています。ご興味がある方はぜひご一読&シェアなどしていただけたらありがたいです。↓↓↓2代目店主が甲府の街で考えた もっと見る
あと6日!新たなリターンを追加しました!
2019/10/23 15:49〆切まであと6日、達成まで165,000円となりました。〆切間際ではありますが、新たなリターンを追加しました。Rigelをギャラリーとして使っていただけます。作品の種類は問いませんが商品ディスプレイに干渉しない範囲となりますので、写真やイラストなどが向いていると思います。詳細はこちらです↓↓↓-------------------------------------------------◉Rigelをギャラリーとして使用する 1口5,000円/30口限定【リターン】・Rigelの壁や家具を使って写真展やイラスト展をおこなう・5,000円につき1日となります(2日間以上開催したい場合は2口以上のご支援をお願いします)・使用期限 2019年12月〜2021年7月末日【詳細】・原則としてRigelの営業日・時間内での開催となります・原則として商品のディスプレイに干渉しない範囲での展示をお願いします・開催にあたってはRigelのSNSにて告知のご協力をいたします・作家本人の在廊は任意です・展示だけでなく作品の販売も可能です(条件は要相談)・公序良俗に反する作品や、いちじるしく品位を欠くもの、Rigelの理念に反する作品はお断りする場合があります・お申し込みの際は、展示したい作品の内容や時期などを備考欄に記載していただけますと幸いです もっと見る
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