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8年越しの夢、石巻のおじいとおばあにmicのひとり芝居を届けに

2011年3月11日に起きた東日本大震災、4月に石巻・牡鹿半島へとボランティアに赴き、避難所で出会った方々が忘れられず翌月以降も通い続け、かけがえのない時間を一緒に過ごしたその方々は、私にとってまるで家族のような存在に。いつか本業の“芝居”を彼らに届けに訪れたいと願っていた夢を8年越しで実現させたい

現在の支援総額

416,000

106%

目標金額は390,000円

支援者数

41

募集終了まで残り

終了

このプロジェクトは、2019/10/12に募集を開始し、 41人の支援により 416,000円の資金を集め、 2019/11/03に募集を終了しました

8年越しの夢、石巻のおじいとおばあにmicのひとり芝居を届けに

現在の支援総額

416,000

106%達成

終了

目標金額390,000

支援者数41

このプロジェクトは、2019/10/12に募集を開始し、 41人の支援により 416,000円の資金を集め、 2019/11/03に募集を終了しました

2011年3月11日に起きた東日本大震災、4月に石巻・牡鹿半島へとボランティアに赴き、避難所で出会った方々が忘れられず翌月以降も通い続け、かけがえのない時間を一緒に過ごしたその方々は、私にとってまるで家族のような存在に。いつか本業の“芝居”を彼らに届けに訪れたいと願っていた夢を8年越しで実現させたい

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この度、micのひとり芝居コメディ「ひとりコーラスライン(笑)!」が、
いしのまき演劇祭への出演選考に合格し、上演が決定いたしました。

(第4回いしのまき演劇祭ポスター 本作は11/2 Rという団体の中での上演)



■はじめに


2011年の東日本大震災以来、ボランティアで石巻・牡鹿半島へ赴き、その後毎年、避難所で出会った方々に会いに通い続けたこの土地が“第2の故郷”になりました。そして、いつか私が一番自信を持ってできること、“芝居”で訪れたい、そう思い続けてきました。

そんな中、現地で仲良くなったおじいちゃん、おばあちゃんも今や80歳。「ミックの芝居がいつか見たいなあ」と言ってくれていた方々に、やっと、やっ〜〜〜っと!この度、本公演をお届けできることになりました。

しかし、本演劇祭はmic・スタッフ全員の交通費・宿泊費・滞在に関わる費用はすべて負担しなくてはなりません。さあ、どうする!? どうしよう、、。


チームで話し合った結果、「クラウドファンディングに挑戦してみよう!そして、上演に至るまでの(おそらく“珍”!)道中を皆さんにも疑似体験してもらえるようなリターンをご用意しよう」という事になりました。

というわけで、まずは

■micってどんな人? 簡単なプロフィールをご紹介!

(石巻では仮面ライダーBLACKが恋人です)


mic (ミック):役者・脚本家

兵庫県生まれ。様々舞台・ドラマ、映画出演のほか、自ら脚本・演出・出演を手がけ数々のひとり芝居を上演。セットは一切使わず、お客様のイマジネーションだけを頼りに男女問わず色々な人間たちを演じる。近作「メルシィ、wine!」が堤幸彦監督により映像化された。また劇団公演脚本、ショートフィルム等の脚本も手がける。2019年10月からInstagram上で1分間、色んな女を片っ端から演じる“Instaシネマ”「女図鑑」シリーズがスタート。

●「女図鑑」:https://www.instagram.com/onna_zukan/?hl=ja

●「メルシィ、Wine!」公開中 https://youtu.be/pODKRUg68Pk

●もっと色々知りたい稀有な方は→公式サイト:http://www.kazumic.com


■気になる!いしのまき演劇祭って?

 

東日本大震災以降、石巻には様々なシーンで活動している劇団が増えました。そんな石巻内外の劇団が集まって、“週末は、芝居を観に出かけよう!”をコンセプトに祝日や毎週末、石巻地域で芝居やパフォーマンスなどのイベントを行います。

[趣旨]

・1か月に渡り石巻地域で毎週末や祝日に、演劇の上演などのイベントを行うことで、地域の皆様に「気軽で多様な演劇文化」を提供する。

・それぞれのイベントが「演劇」というキーワードを共有したつながりを持ち、演劇祭の形式をとることで広く地域に認知していただき、石巻地域の演劇文化の振興を図る。

・石巻地域の各所でイベントを行うことにより、地域のイベントスペースの有効利用及び活性化を図る。

・震災後に石巻で設立された劇団や、震災をきっかけに石巻に携わるようになった劇団など、様々なバックボーンを持った団体が協力し合い共通のイベントを行うことにより、団体間の交流を図る。


いしのまき演劇祭公式サイhttps://i-engekisai.jimdo.com


すごーくわかりやすく言うと

「11月の毎週末、色んな場所で様々なタイプの演劇作品が気軽に楽しめちゃう!」
ってことです。



【micと石巻・牡鹿半島の関わりって!?】


さあさあここからは少し長くなりますが、私と石巻・牡鹿半島の関わりをご紹介させてください。

■2011年4月 石巻・牡鹿半島ヘ


2011年3月11日、東日本大震災が発生し、日々、流れるニュースを目の当たりにしながら東京在住の私は何もできない自分に悶々する日々。しかし、もう居ても立っても居られなくなり、現地で何か少しでもお手伝いさせて頂こうと4月、公演スタッフと共に石巻へと車で向かうことに。自分で作ったお惣菜をタッパーに詰め込み、化粧水や乳液、タバコ、思いつくもの全てをダンボールに詰め込んで。その際には多くの友人が「自分は行けないから代わりに・・・」と物資を購入する費用をカンパしてくれました。

石巻に到着し、日和山から見た光景はいまでも忘れることができません。

当時の様子は皆さんよくご存知だと思いますし、思い出しただけで胸が痛くなる方もいらっしゃると思うので、割愛しますね。
震災から1ヶ月弱、石巻には様々な支援団体が精力的にボランティアをされていました。その状況を見て私たちは石巻よりも物資が足りていない牡鹿半島車を走らせました。


(小学校が避難所に)

まだ水に浸かった道路、ひしゃげた標識など、震災の爪痕そのままの光景の中、避難所を見つけては、物資をお届けに。

特に化粧水や乳液は女性の皆さんにとても喜ばれ、「食料は何とかあるんだけど、もう顔がガサガサしてきちゃって、本当に嬉しいわ。」と言って頂きました。


でも一方で、ある避難所では「どんな団体かわからない人たちの物資は受け取れません。」と拒否されてしまったことも。その理由をお伺いすると「以前、あとで多額の請求書が送られてきたから。」と。「私たちは絶対にそんな請求書送りません」とお伝えしましたが、受け取って頂くことはできませんでした。


(体育館で避難している子供たちとバトミントン。
本気で挑むも負けてしまった、、(笑)。)

そんな中、ツイッターで「鮎川浜の幼稚園の子どもたちはみんな避難できたのか知っている人がいたら教えてください」というツイートを目にし、私たちは鮎川浜に向かうことに、幼稚園にはもちろん誰もいません。

そして他の場所と同様に何もかも流された跡が。荒涼としたその土地にひとりポツンと歩いておられる女性がいました。声をおかけすると、流されてしまった大切な物を探しに来られたとの事でした。その方に幼稚園の子供たちのことをお伺いすると「全員避難できていますよ」と教えて頂きました。すぐにtwitterにお返事。

お惣菜を受けとって頂きました


その後も色々とお話させて頂いて「避難所はどうですか?」とお尋ねしたところ「救援物資でなんとか食べてはいけてるが、おにぎりやパンばかりでね。しょうがないんだけどね。」と悲しい笑顔を向けられました。「あの、、もし良かったら、、、これいかがですか。」と、東京から持ってきたお惣菜をお渡ししました。「まあ本当に嬉しい、、。あなた達はご家族の方がこちらの方なの?」と。「家族も知人もおらず、実は東北に来たのが初めてなくらいです」とお答えすると、「なのに、ここまで来てくれて、、、ありがとう、、、」と涙を流されました。この時の言葉にできない気持ちは今だに忘れられません。


■素晴らしい出会いが待っていた月浦


その後、牡鹿半島のいくつかの場所を回って、私たちは月浦(つきのうら)へ。

月浦は1613年、伊達政宗の命を受けた支倉常長一行を乗せた慶長使節船サン・ファン・バウティスタ号が、ローマへ向け出航した場所。複雑に入り組んだリアス式海岸となっており、水深が深く良好の港で、牡蠣の養殖もされ、その風景を見ているだけで癒される、のどかで心がほどかれていく、そんな所です。でも、訪れた時には、津波の被害より漁港近くの家々は全て崩壊、瓦礫の山と化していました。


これまで訪れた避難所は、どこかの体育館や公民館のような場所でしたが、こちらは日本家屋の一軒家。そこにこの一帯に住んでいらした漁師家族の皆さんが身を寄せ合って住んでいらっしゃいました。

私たちは恐る恐る、インターホンを押して東京からやってきた旨を伝えると数名の女性の皆さんが出てきてくださり、化粧水や乳液、様々な物資を喜んで受け取ってくださいました。

(その後、外に出て妙子さんと色んな話を、、、)
前回の件があっただけにホッ、、。玄関口で色々お話させて頂いていたら、漁師のおじさん達も「どうしたどうした?」と出てこられ、おじさん達にはタバコをお渡しすると、相当喜んでくださいました。皆さん漁師さんだけあって、真っ黒に日焼けされ、海の男オーラすごっ!

(ワンコも無事で良かった!)

■mic、漁師のおじちゃんが観音様に見える

あるおじちゃんは、お渡ししたタバコを美味しいそうに吸いながら、「東京から来たっていう割には関西弁やなあ、どこ出身や?」と(笑)。「兵庫の西宮なんです」と答えました。すると「そうかそうか、俺は阪神大震災があったときに長田の方にボランティアに行ったなあ。あそこはもうキレイになったんか?」と笑顔で私に聞いてくださったのでした。もうビックリ。ご自身が被災されている中でこんな風に言ってくれるおじちゃん、もはや観音様に見えてきました。「うん、ものすごくキレイになってね、、」と答えながら、その優しさに心で泣きました。そんなおじちゃんの笑顔を見ながら、私はこの人たちに何か少しでも恩返しできたら、とそんな気持ちが心に滲みました。

(ワンコの名前はチャッピー)

そこでおじちゃんん達に聞きました。「いま、欲しいものって言われたら何が欲しい?」そうすると一斉に「魚が食べたいねえ。俺たちは漁師だからねえ。おにぎりやパンばかりだとやっぱりねえ、、。」

日々の生活の一部、いや生活そのものだった“魚”がない日々が、おじさん達にとってどんなものか、、、。今後の生活について様々な問題が山積みの中、少しでも美味しいものが食べられたらどんなにか良いだろう。

そんな思いを抱えながら「長居しても、、」とお暇させて頂きました。。持ってきた物資はもう配り切っていて、時間は17時近くだったでしょうか。夕暮れに染まった月浦漁港の美しさと容赦なく視界に入る瓦礫の山を脳裏に焼き付け車に乗り込んだ私たちは、あのおじちゃん達の言葉が忘れられず、しばし無言でした。


もう誰から口を開いたのか覚えていません。
「ねえ、仙台のイオンスーパーってさ、ここからどれくらいだっけ?」
「え、なんで?」
「いや、あそこ行けばさ、お寿司とかお刺身とか売ってない?行ってまた帰って来れないかな?」
「行けるかも!」
「行こう!行ってみよう!」
「思いついた自分、天才!」
「そこ余分やわ!」

そんな会話を交わしながら私たちは、牡鹿半島から仙台に車を飛ばし
(と書きつつも運転免許無しのmicは助手席に乗ってただけという事実を正直にご報告しておきます)、イオンでお寿司やお刺身のパックを買い、日本酒の一升瓶を買って、また月浦まで戻ったのでした。


それにしても2度目の月浦までは結構、大変。なにせ電気のインフラが整備されていないので真っ暗な島の道を行かなくてはならなかったから。と、まるで自分が運転していたみたいに書きましたが、重ねていいますが本当に大変だったのは運転手です。


■月浦リターン!

到着したは夜の19時半頃だったでしょうか。夕暮れどきだった月浦のあの面影はなく、やはり真っ暗。避難所である日本家屋も電気がついていませんでした。

「もう皆さん寝てしまわれたのかな」と言いながら、再度インターホンを押すと、また先ほどの女性の方々が出てきてくださいました。予想は当たり、すっかりパジャマ姿。灯りといえばロウソクの火、だけでした。

「あらま、どうしたの?」と聞かれ、

「実は、、お刺身やお寿司、持ってきたんです、、、。あと日本酒と、、」と差し出すと、

「あらあらまあまあ、、、今夜はもう晩御飯は終わってしまって、みんなもう休んでるんだけど、明日に頂くわ、お父さん達きっと喜ぶわ、、これどこで買ってきてくれたの?」

「仙台のイオンで、、、専門店ではないので、皆さんには物足りないかも知れないのですが、、、」

そう話すと、「そんなことないよ、本当にありがとう。行ってまた帰ってきてくれるなんてねえ、、、」と感激してくださいました。

(妙子さんのご主人である避難所の所長さんは起きて出てきてくださいました。)

他にも別の場所でも色々なエピソードがあるのですが、私たちが月浦の訪れたこと、が、
2019年のいしのまき演劇祭へと繋がっていくのです。


■5月、2回目の訪問

2回目の石巻・牡鹿半島へ訪れたのは、ゴールデンウィーク。

この時は、ある方にNPO法人フェアトレード東北(被災直後より主に高齢者や生活が困難な方に対して“孤立・孤独を防止する”という目的で体調や生活状況、孤立感の有無などを詳しく聞き取るなど、彼らを全面的にサポート。)の活動に同行させて頂き、ご老人のお宅などを訪問させて頂いたりもしました。


(仲間の皆さんが作った玄米大豆のパウチをお届けも)
そして、やはり私たちはもう一度、先月訪れた人達に会いに行こうと決めていたので、今度は用意周到に先に仙台に寄って、またもやお寿司やお刺身、日本酒を買い込んで、月浦の避難所へ向かいました。

1ヶ月後に訪れた月浦の風景は、残念ながらさほど変わっている様子はなく、私たちが入り口の方に近づくと、たまたま外に出ていた方々が気づいて「あの時の!」とすぐに思い出してくださいました。

「またお寿司とお酒、持ってきました〜!」と言うと、「あれあれまあああ、嬉しいねええ、せっかくだから一緒にご飯食べて行けば?」とお誘い頂いてしまい、「え、いいんですか!?」と厚かましさ全開でノリノリ。

「ここで皆で食べるんだよ。」と案内して頂いたのは、部屋の中ではなく、家の外でおそらく以前は駐車場スペースであったであろう場所。


そこにはビニールシートで天井とサイドが囲われ、テーブルと椅子が並んだ特設の食堂が!救援物資のお野菜で作られた様々なおかずや、私たちが持ってきたお寿司やお刺身、そしてお酒が並んで、宴会が始まりました。


「micはほやを食べたことあるか?」や「月浦の牡蠣は食べたことあるか?」「月浦の牡蠣は最高に旨いんだよ。」とおじさん達は口ぐちにこの辺りに取れる海産物の美味しさを教えてくれました。そこから私たちの地元の話になったり、

時折、私たちが東北弁に全然ついていけず、きょとーんとしてる私達を見たおじちゃん、おばちゃん達が大笑いして、標準語の通訳を入れてくれるという場面も多々あって、皆で大笑い。このなつかしい感覚どこかで経験したことある、、、と思ったらお正月に親戚一同が集まる場に遊びに来た孫の気分だと気づきました。すっかり避難所であることを忘れていた私に、おじちゃんが「もうせっかくだから、風呂入ってけ。」と(笑)。

私「お、お風呂?」

「そだよ、特製の風呂場を作ったから、入ってけ。すごいよ〜!広いよ〜」

私「入る!!」

行ってみると、家のはなれのような場所にお風呂が作られていて、流された襖が入り口になり、中に入ると大きな生け簀(いけす)がお風呂に!

(広いんです!!)ちょうど良い温度に暖めてくださったそのお風呂は、もう極楽、極楽!まだ東北の5月は寒かっただけに、芯から温まったのでした。

って、いやいや避難所で避難してる皆さんにお風呂に入れてもらってるって、あかんやん!おもてなしされてる場合ちゃうやん!

着替えて戻ると「どうや、気持ちよかっただろ?」と聞かれ「もう最高!」と答えてしまう私。もちろんスタッフ全員入らせてもらったことを言うまでもありません。


■夜の宴はまだまだ続いて、、


そして夜の宴はまだ続き、皆さんがこれからどうしていくのかといった真剣な話や、震災時には皆でこの高台まで走って逃げた、とか、自衛隊が来てくれたのは震災から数日後だったから自動販売機を壊して、飲料水を確保したり、その自販機の烏龍茶でご飯を炊いたりした、といった当時の様子も聞かせてくださいました。

でも、「とにかく暗くなっててもしょうがない!」なんて流れから、「そういえば、●●、歌えたよな」と長唄をおじちゃん、おばちゃんが歌ってくれて、みんなで手拍子して、それはそれは楽しいひとときになりました。

その時に、おじちゃん、おばちゃん達が「震災後、初めて歌を歌ったよ。こんなに笑ったことはなかったよ。」とおっしゃいました。

それがすごくすごく嬉しかった。いまだにその映像は私のスマホに収められていて、どうしても辛くなったときに見返したりするのです。

夜も更けたとき、皆さんが「もう今日は避難所に泊まって行きなさい。お布団用意してあげるから。」と言われました。

もう本当に“孫”(笑)。いい感じに酔っぱらっていた私たちは「そんな申し訳ないです」という遠慮もなく(ないんかいっ)、「やった〜〜!」と泊まらせて頂くことに。(笑)


翌朝、目がさめると例の“ブルーシート食堂”には炊けたばかりのお米とお吸い物のいい香りが、、私たちはその朝ごはんを美味しく頂き、おじちゃん、おばちゃんに見送られながら、月浦を後にしたのでした。

あっ、付け加えておくと、朝の食事の際には昨晩、あんなにお酒を飲んで飲めや歌えやで楽しく話してくださったおじちゃん達に話しかけても、めっちゃ口数少ない!なんなら目も合わせてもらえない(涙)。私は失礼なことをしてしまったのかと思って、おばちゃん達にその事をお伝えしたら、「東北の海の男はこれが普通だから気にしなくていいんだよ。」と笑われました。シャイってこと!?(笑)



(同行したアーティストのとくちゃんは知らぬ間にがれきの中から色々拾ってきて将棋セットを制作)

訪れた避難所の中で、特に仲良くなったのが妙子さん。娘さんやお孫さんのことや、月浦での暮らし、色んなことを話してくださいました。


~後日、届いた妙子さんからのお葉書~
「前略 今度の地震、津波後の避難所に色々な方が来ましたが、一番心に残ってた貴女様の姿が思い出され、ペンを取りました。昼間に来た時には心が閉ざされていて、一方的に話をしてしまい、夜に成って寝ようと思って部屋に入ったら妙子さんと呼ぶ声がして誰かと思って出たらミック様でした。お寿司、お刺身を沢山差し入れして頂き、男性部も手をたたいて喜んでくれて感激の一夜でした。一生忘れません。よくぞ来てくれました。化粧品も届き、女性なので早速皆で使わせて頂きました。今は月浦ではなく、仙台に娘、孫達と一緒に暮らし乍ら時々、月浦の方に行ってやり残した事をやって又、仙台に来たりの生活をして居ります。歌、一人芝居のパフォーマンスを見たかったです。いつまでもきれいでいてね。妙子」

その後も6月には東松島でボランティアに伺ったり、私たちができるささやかなお手伝いをしていました。


■思いついてしまった”ひとり芝居”


(美しい牡鹿半島が忘れられず)

その一方で、私は東京で日々の仕事に追われながら、月浦で過ごした夜のこと、その時にして頂いた貴重なお話、他にも漁師のおじちゃんの話など、これをもっと多くの方と分かち合えないだろうか、という気持ちがずっと心にありました。


そうして思いついたのが、見聞きしたお話をmic自身が“彼らになって演じる”というひとり芝居。


想像した瞬間、「いやいやいやいや、それは厚かましいでしょ、震災をリアルに経験していないくせにそのご当人になって演じるなんて、ありえないでしょ。失礼でしょ。」すぐさまその考えを否定しました。

でも、ブレーキを踏みきれず、いや、逆にアクセルを踏んでしまい、結局脚本を書き始めていました。月浦で仲良くなったおばあちゃんのお話、何から何までお世話してくださった肝っ玉母ちゃんなおばちゃんのお話、津波の時に沖にでていたという漁師のおじいちゃんの話を全て記憶の限りに書き起こしました。


タイトルは「カントリーロード石巻・牡鹿半島」

「カントリーロード」は映画「耳をすませば」でも有名なあの曲です。

~カントリーロード、この道ずっとゆけば、あの街につながっているような気がする カントリーロード 歩き疲れ たたずむと 浮かんで来る 故郷(ふるさと)の街 丘を巻く 坂の道 そんな僕を叱ってる~ 私にとっては第二の故郷のようになった、この土地に思いをはせてそんなタイトルをつけました。


関西弁しか話せない私は、東北弁を宮城で視聴覚障害者のための“音声ボランティア”をなさっている高橋和子さんという女性をご紹介頂き、私の脚本を全てCDに吹き込んでくださって、私はそのイントネーションをひたすら稽古。

(和子さんはそれ以降も交流が続いています)


最初は友人や近しい方をお呼びして20人も入らないような小さなカフェで上演。即興でピアノを弾いてくださったピアニストの瀬川真悟さん。リハ中の写真なので、中途半端な衣装と場内でごめんなさい(涙)↓

(あまりに少数スタッフだったの本番写真がありません涙)


3人を演じ終わった後、目の前には信じられない光景が。信じがたいことに多くの方が涙してくださったのです、、。お客様のひとり、アニメ「ドラえもん」“のび太”の声を担当する大原めぐみさんはこんなコメントをくださいました。

「“芸能人の歌や炊き出しよりもお金が欲しい”“パソコンなんて要らない。今日を生きるのに精一杯” “また漁師やるんだ” “さよならじゃないよ、行ってきますだよ” 沢山の言葉が響いて「へこたれるな!」「まだまだ頑張れる」と背中を押してもらったような気がします。」

この公演をきっかけに本格的な東京公演が決まりました。


■トークイベントと共に東京公演が実現!


私が石巻を訪れる際に色々とサポートしてくださった加藤順子(よりこ)さんが写真を担当され、ジャーナリストの池上正樹さんが書かれた「ふたたび ここから 東日本大震災・石巻の人たちの50日間」(ポプラ社)のトークショーと共に、私のひとり芝居の上演という構成。なんとポプラ社さんがポプラホールという会社の建物内にある素敵な会場をお貸しくださることになり、2011年8月に開催。


さらになんと!本にも登場した石巻の銘酒「日高見」の平井孝浩社長(平孝酒造)がお越しくださって当時の様子をお話くださることに。

ここでも多くの方からご感想頂きました。「心の中で滝のように涙を流していました。いままで見たどんな映像や聞いた話よりもまるでほんとうに避難所で一緒にお話を聞いているかのような感覚になる瞬間がありました。心から向き合い、伝えることの大切さ、伝わる力を実感しました。」等々。


そして本作をご覧くださった毎日新聞の記者、滝野隆浩さんは後日私をご取材くださり、全国版のオピニオン欄にて記事を掲載して頂きました。


■神戸でも上演したいという想いから、まさかの!


そうなるとですね、そうなるとですよ、欲が出てしまうもので、地元の神戸でも上演したい!と思ってしまうわけで。とはいえ、会場費やらお金の問題も発生するわけで。そんな中、「長田やあの辺りはもうキレイになったんか?」というおじさんの声が心に浮かびます。

(ハーバーランド近くにあるKiss-FM KOBEの建物)

この言葉を神戸の皆さんに伝えたい。そこで、持つべきは友、関西で映像やイベントで活躍している仲の良いチームの皆に相談しました。すると「神戸のラジオ局kiss-fmKOBEの社長さんご紹介するから、お会いしてみるのはどうだろう?」とのお返事が。「お会いしたい!お会いします!お会いせねば!」とすぐさま神戸に向かうことに。会議室に案内され、現れたのはKiss FM KOBE代表取締役社長の横山剛さん。神戸の海がバックに白いTシャツが似合いそうな、私が想像していた白髪でしわがれ声のザ・社長なイメージとは真逆のお方(どんな想像・・)。私はこれまでのいきさつをお話し、「なんとか神戸で上演したいんです!」とお伝えすると、なんと即答。「やりましょう!」と。

(mic心の声)

「え?やりましょうって仰ってくださいました? 今始めてお会いして1時間も経ってないのに、やりましょうって言いはりました?(関西弁の敬語)」

(mic 実際の声)

「あ、あの、でも会場決めたり会場費払ったり、色々問題が、、」

横山社長:「神戸の企業さんに協賛を募りましょう!」
mic :「ほ、ほんとですか?! ありがとうございます(涙)!!!」

こうして、神戸にやってきて2時間も経たないうちに神戸公演が決定したのでした。上演日は11月26日。沢山の方々のご協力があって、ここでも東京と同様に私の芝居だけでなくトークイベントも開催。それは刻一刻と変わっていく現地の状況を様々な立場の方から教えて頂きたい、という想いからでした。

(デザインしてくださったのは今や、ANIMAREAL(アニマリアル)
プロジェクトで注目を浴びる市さん)

トークイベントのスピーカーとして集まってくださったのは、

布施龍一さん(NPO法人フェアトレード東北 代表理事)
阿部拓磨さん(NPO法人フェアトレード東北 調査部責任者)
朝山千里さん ふんばろう東日本プロジェクト神戸支部副代表

イ・ドンフンさん(石巻専修大学経済学部 准教授)

そして、ポプラ社での東京公演にもご出演頂いた

池上正樹さん(ジャーナリスト:石巻ルポ本「ふたたび、ここから」他)

も急遽ご参加くださることに。


■神戸公演も無事、終了!


今回は事前に、朝日新聞、神戸新聞、毎日新聞の方もご紹介くださったこともあり、遠方からもお客様が来られ、ソールドアウトに。

阪神大震災を経験された方々も多く、ここでも本当に沢山のご感想を頂きました。こうして2回にわたってお届けした本公演の収益はすべてNPO法人フェアトレード東北、ふんばろう東日本プロジェクトほか、支援を必要としている団体に寄付させて頂きました。

と、ここまで読んで頂き、本当に本当にありがとうございます。


(陸前高田 奇跡の一本松)

2012年以降は、牡鹿半島の学校の運動会終わりにゲーム大会をして子供たちと遊んだり、仲良くなった妙子さんご夫妻のお家に遊びに行ったりと、むしろこちらが楽しませて頂いているような、毎年石巻・牡鹿半島をはじめ陸前高田、気仙沼なども訪れ、仲良くなった方々に会いに行って、、という、そんな日々でした。

(妙子さんご夫妻のお宅に帰省(笑))


(毎回、妙子さんの作るお料理が美味しくて)
毎年、年末になるとある漁師さんのご家族に日本酒やスイーツをお送りしては、先方から年明け以降にぷりっぷりの牡蠣が届くというのが、恒例の行事に(笑)


牡蠣をオリーブオイルで漬けて、パスタやシチューに使ったり、お味噌汁にしたり。
ほんとにおいしい!

(牡蠣のお味噌汁、オリーブオイルを数滴)

(牡蠣とエリンギのパスタ醤油風味)

(牡蠣のクリームスープ)


妙子さんとのお手紙のやりとりもずっと続いていました。私は思わず電話しちゃうことが多いのだけど、妙子さんはとてもきれいな字でお手紙を送ってくださるのです。

(本当はもっと沢山。妙子さんから掲載許可頂いてます)


■いつか、ではなく、今

(妙子さん宅で出して頂いた珈琲。このカップは生き残った大切なカップ)

妙子さんご夫婦のお家におじゃますると、おじいちゃんとは一緒にお酒を飲ませてもらう仲。焼酎が大好きで、私は妙子さんお手製のほやのキムチ漬けやひじきを頂きながら、ちびちび飲むのが大好き。


若い頃には東京でバリバリ働いていたこともあるというおじいちゃんの話は、とても楽しく、ご夫婦の娘さんやお孫さんたちも混じってワイワイしてると、いつも時間を忘れるのです。そして、おふたりがいつも言ってくれるのが「micちゃんの芝居を見たいなあ。」という言葉。


いつか見てもらえたらいいなあ、いつか、、。そんな矢先、娘さんの美和さんからおじいちゃんが倒れて入院したというお知らせが。今は無事退院したけど、お酒はしばらく飲めないと。


2011年に70代だったお2人は8年が経ち、80代へ。長生きしてくれると信じているけれど、私も含めお互い何があるかわからない。いつか、、と言いながら後悔したくない。


私の祖父母はもういない。「もっと芝居がうまくなってから見てもらおう。」そう考えている間に天国へと旅立ってしまった。とくにおばあちゃんは検査入院からそのまま家に戻れることなく、ゆっくり話せないままの永遠のお別れになった。子供の頃、あんなに良くしてくれたのに。下手くそな芝居でも見てもらえば良かった。遠方から来てもらうのに申し訳ないなあなんて遠慮しなきゃよかった。そんな後悔はもうしたくない。

(本当に孫!いっぱい送ってきてくださる、涙)
人生は不思議なことだらけで、芝居の神様がそんな私の気持ちを察してくれたのか、震災時からお世話になっている石巻コンシェルジュの菊田さんから連絡があった。


「石巻は最近、演劇祭を始めていて、今年で4年目でね。mic、興味ないかな? 実行委員長紹介するから。」

渋谷のセンター街でその連絡を受けた私の心は一気に石巻に飛んだ。いつもはやかましすぎる音楽や光たちが温かみをもって私を包んでくれた気さえした。

私が実行委員長の矢口龍太さんにすぐにご連絡したのは言うまでもない。いしのまき演劇祭は現在、参加団体を募集中。厳正なる審査を経て残った団体のみが出演権を獲得するのだという。



■いしのまき演劇祭に出演できたら、見てもらえる!


私はすぐにスタッフチームに連絡を取った。いしのまき演劇祭に応募したい旨を伝えた。「私は自分の作品で石巻の人たちに元気になってもらいたいとか、このメッセージを届けたいなんて気持ちは正直なくて、ただ、あの妙子さんご夫婦や娘さん家族、避難所で出会って、いつかmicの芝居を見たい。と言ってくださった人たちに見てもらいたい。そんな理由なんだけどどう思う?」誰もが「行きましょう!」と即答してくれた。「でも、もし受かったとしても会場費はいらないけど交通費や宿泊費、その他の経費は全部こちらで負担しないといけないねん、、涙(弱気になると出る関西弁)

またもや誰もが「受かった時に考えましょう!」。こうして皆の後押しもあって、矢口龍太さんにも色々と相談に乗って頂きながら、
第四回いしのまき演劇祭に応募。結果、11月2日13時から1回限りではあるが、上演が決定した。


■というわけで


と、そうです。やっと冒頭のくだりへと戻ってきました。経費がでないこの状況で、私たちはクラウドファンディングを実施し、単に”支援して頂く”というカタチではなく、ささやかではありますが”一緒に体験してもらえる”ような、リターンを考えました。

もしご興味を持っていただけたら、こんなに嬉しいことはありません。


【費用は何に使われるの?】


・出演者・スタッフの宿泊・交通費

・舞台セット制作費

・音響・照明費

・DVD制作のための撮影・編集費

・皆様への発送費等の諸経費

これらに充てさせて頂きます。


【おっと、忘れちゃいけない肝心の公演概要!】


   ひとり芝居コメディ「ひとりコーラスライン(笑)!」

不朽のブロードウェイミュージカル「コーラスライン」にオマージュを込め、
micオリジナルの目線で描いたヒューマンコメディ。

【ストーリー】

有名演出家、作田修一郎は不朽のミュージカル『コーラスライン』にインスパイアされた『コーラスライン(笑)!』上演のため、プロ・アマ問わずの”端役”出演者を募集。
「演技やダンスの上手な人間の芝居はもう見飽きた。
巧いだけならAIでも踊れる。ダンスや演技は下手でも”個性”さえあればいい。」
それを聞きつけた様々な人々が大劇場のステージに憧れてオーディションに駆けつけた。
そんな中、かつて作田が新人の頃に恋人だった落ち目の女優が現れ…。


【日程】11月2日(土)
【時間】12:30 開場 13:00開演
【会場】スペースく・ら・ら内 土音(どん)

<宮城県石巻中央3丁目65-3>
※JR石巻駅より徒歩8分
 ※駐車場あり(台数に限りがあります)

【チケット料金】2000円(未就学児無料)
 ※チケット一枚で「R」内で上演される3演目すべてが観劇可能

予約はこちら!
https://mailform.mface.jp/frms/rishinomaki/uwehfsvmti8c 

~コメントを頂きました!~

micさん!
このヒトの人間観察力、表現力には毎回驚かされる!
ほっておくとこの先1000人くらいずるずると演じ続けるのではないか?

何年かかるかわからんがそうなるともはや「一人芝居」を越えた壮大な人間図鑑になる。
もはや演劇の枠をも越えた“千mic観音”にまっしぐらだ。拝むしかない!
そんな超越した芝居をごらんあれ!
えもいわれぬ感動をあなたに与えることでしょう!

堤幸彦 
演出家 映画監督
(ドラマ「ケイゾク」「TRICK」「SPEC」「SICK’S」シリーズ
 映画「20世紀少年」「人魚の眠る家」「12人の死にたい子供たち」他)

★★★

原作を観てなくても大丈夫!
キテレツな面々が次々と現れ、あなたはスグに、この物語に夢中になる事間違いなし!
破茶滅茶な告白の数々、個々の個性から滲み出る色とりどりのダンス、わけもわからず抱腹絶倒。でもなんだか徐々に共感が湧いてくる。
やがて最後には超個性的な面々の一人一人が大好きになっている事でしょう。
その頃には独り舞台だという事も忘れ、ただただエンタテインメントに酔いしれ、帰り道はスキップして帰りたくなる。
そんな素敵な作品です。
大いに楽しもう!と何も考えずにお出でください。


きだしゅんすけ
音楽家(「マイ・バック・ページ」「婚前特急」「さよならくちびる」他)


★東京公演にて頂いたお客様からのコメントはこちら!
http://mic-merci-cosmic.onamae.jp/comment.html

【スタッフ】
選曲・音響:グルーヴあんちゃん
音楽:きだしゅんすけ
振付:庭野章子
宣伝美術:太田千春(ミルプランタン)
フライヤー撮影:道下洋明
製作:mic 野島健介
【協力】(株)アイオーン、(株)オフィスクレッシェンド、堤幸彦
テアトロジャージャン 、世界のオモニ 、Benchmark
(株)リノベーションプランニング

 

■さいごに

 (妙子さんご夫婦の娘さんご家族と東京で一緒に遊んだかけがえのない時間)

読んで頂くとおわかりかと思いますが、私たちの石巻・牡鹿半島への最初の関わりはボランティアといっても、本当にささやかな活動です。もっと本格的に携わっておられる方も多くいる中で、今回のような、ましてや、ただおじいちゃん、おばあちゃん達に見てもらいたい!という超・個人的な理由でクラウドファンディングを立ち上げるのはいかがなものだろうか? と、実は私個人は今でも思っています。

(10月に開催された”いしのまき演劇祭プレイベント”の打ち上げ、石巻の屋台村”COMMON” で絶品の梅酒を薦めてくださってこの笑顔!)

その一方でありがたいことに「立ち上げるのであれば参加したい」というお声も頂き、少し視点を変えることにしました。こうして立ち上げること自体が、石巻や牡鹿半島の現在、そして”いしのまき演劇祭”を通して石巻を盛り上げたいと奮闘している方々の存在を知ってもらう”きっかけ”になるのであれば、挑戦してみようと。とんでもなく長くなってしまいましたが、私の想いが少しでも伝わって、何か感じて頂くことができたらそれだけで嬉しいです。


今回のクラウドファンディング立ち上げにあたり、アドバイス・応援・写真掲載・お名前掲載やリターン内容に相談に乗ってくださった皆様、大阪公演での募集に参加くださった皆様、感謝の気持ちでいっぱいです。本当にありがとうございました。


■追伸


リターンに1万円、5万円を選んでくださった方には、私がかねてからの大ファンである
石巻で30年愛され続けている”珈琲工房いしかわ”さんのコーヒーやとーーっても美味しい
オリジナルスイーツをお送りさせて頂きます。

一方的にファンだったのに奇跡的に石川社長にお会いできました。光晴さんということで、ミッツ&ミックというコンビ名も誕生!?笑 珈琲愛に溢れてめちゃくちゃ素敵な社長さんです、ほんとに。


いしかわさんの珈琲は素材や焙煎にとことんこだわられ、飲むとその香りや奥深い味に

現実のアレコレを一瞬にして忘れさせてくれる素晴らしい作品。

ネットでは購入できないのでレアです!

これが美味しかったあ、、甘味と苦味と塩味が絶妙なコーヒーとヘーゼルナッツのお味。
いつ販売かはもう少しお待ちをだそう。
11匹の猫がいるんですよ。
この絵の中に、見てけてみて。

先日、月島に東京店をオープン!気になる方はぜひ行かれてみてください!
RAINBOW COFFEE

<All-in方式の場合>
本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。


最新の活動報告

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  • クラウドファンディングにご参加くださった皆さま大変ご無沙汰してしまいました。皆さま、いかがお過ごしでしょうか?今年の3月11日、東日本大震災から10年が経って思いもよらぬ環境の変化もあってそれぞれの想いを胸に迎えられた方も多かったのではないかと思っています。私自身はといえば、皆様になんとか3月11日までに特典のお渡しを、、と準備していたのですが今になってしまったこと、どうかお許しください。*****昨今のコロナ事情により映画界ではDVDやパンフレットの送付等は極力避け、オンラインでの受け渡しを行なっております。プロデューサーとも話し合って、私たちも動画・エッセイをオンラインにてお送りさせて頂くことにいたしました。(↑この設定に時間がかかったのです泣)******でも「やっぱりDVD、紙資料で欲しい!」という方もいらっしゃるかと思いますのでその方はご遠慮なくご連絡くださいませ。宛先:mic39cat@gmail.com タイトルにDVD・用紙に希望本文:お名前・ご住所・お電話番号*******お待ちかね!? クラファン特典映像!まず先にお楽しみ頂きたいのは舞台の模様をまとめたこちらの映像です!「mic、”徹子micの部屋”に出演!?」https://www.youtube.com/watch?v=_UZrXrFRhuA(画像をクリックしても飛べますよ!)*特典映像の限定公開youtubeゆえ転送はお控えください*エンドロールのお名前は1万円の方のみです(^^)******さあエッセイ、スタート!どうかお楽しみ頂けますように。*先にDVDをご覧になって本編をお読み頂くのがおすすめです<目次>1:はじめに2:石巻で出逢った方たち   矢口龍汰さん、三國裕子さん、小林四十さん  石川光晴さん3:さいごに4:石巻公演をご覧くださったお客様からのコメント5:おまけ(見てのお楽しみ!)■はじめに今、思えばどれほど幸せだっだろう 2019年11月2日、第4回いしのまき演劇祭。2011年の東日本大震災以来、何度も何度も訪れた場所。ボランティアから始まって、そこで出逢った人たちにただ会いたくてまるで里帰りするように何度も訪れたもうひとつの故郷。やっと念願の”役者”としてこの地を踏むことができた、あの嬉しさ。石巻の劇場で、満員のお客様が笑って泣いてくださったかけがえのないひととき。あの時間があったからこそ今の私があり、なんとか役者を続けられているのだと思う。2019年11月2日に上演された「ひとりコーラスライン(笑)!」石巻公演。もしこれがこれが4か月後だったら、コロナの状況下で間違いなく石巻に行くことはできなかった。そして、そもそもクラウドファンディングでの皆さんからのサポートがなければ実現できなかった。改めて本当に恵まれていた。その感謝を込めて少しでも皆さんが石巻公演を追体験してくださればと私が感じたアレコレを綴ってみたいと思うどうか、ほっこり、お気に入りのドリンクやらお酒片手に読んで頂けたら幸いです。******と、2020年の初めに書き始めていた。しかし、事態がコロコロと変わり、コロコロがコロコロしだした。生活も気持ちもコロコロ、演劇をする・見ることが普段の日常も日常じゃなくなった。そんな状況で、クラファン特典のエッセイに”3密”が当たり前だったあの石巻公演の様子を楽しくレポートするという、それで果たしていいのだろうかと私は立ち止まってしまった。書き終えて「あぁ、あの頃は楽しかったよね、そんな日がまた来るといいよね」みたいな感じで締めくくるのはなんだかすごく切ない。そしてキーボードを前に何も打てなくなってしまった。これまでの私の仕事は全て3密で成り立っていた。何をするにも目の前にお客様がいた。というわけで一気に仕事がなくなった(笑)いや、もう笑うしかないくらい。でも仲間やプロデューサーが声をかけてくれたりリモートオーディションに受かったり関係者のみ観客の舞台やオンライン生配信舞台への出演など、結果、私はコロナの中でずっと芝居をし続けていた。で、勢い余って年末にはふたり芝居公演までやってしまった。めっちゃやってるやん!なんならいつもよりやってたんじゃないか(笑)そして、皆さんをお待たせしたまま2021年が明けた。その間、ずっとどうすればいいか心の隅で考えていた。だんだん気持ちの整理もついてある想いが浮かんだ。単に石巻で出逢った魅力的な方々をご紹介するのではなくこのコロナの中、その方々がどのように過ごされていたのかお伝えすることで読んでくださる皆さんに何か感じて頂けるのではないだろうか。って、前置き長い!(笑)■石巻で出会った方たちクラウドファンディングにご参加くださった皆様には私がどのような想いで石巻で公演したかったのかお分かり頂けていると思う。*もう一度おさらいしたい方は⇨クラファンサイト https://camp-fire.jp/projects/view/193983私たちの目指すゴールは、第4回いしのまき演劇祭にて「ひとりコーラスライン(笑)!」を上演し震災から交流を続けてきたおじいちゃんおばあちゃんに私の舞台を見てもらうこと。ただ、それだけだった。だったはずが、沢山の方々との素晴らしい出会いがありとんでもなくエキサイティングで豊かな旅になった。前から石巻・牡鹿半島は私の第2の故郷と思っていたけれど以前にも増して私は、石巻に行けば自信を持って「ただいま!」と言えるだろう。それくらい「おかえり」と言ってくれるあったかい人たちに出会ったのだ。◆矢口龍汰さん 〜東京暮らしから石巻へ〜いしのまき演劇祭に参加させて頂ける事になったのは、この方のおかげだ。演劇祭の実行委員長であり、石巻劇場芸術協会代表、まちのコンシェルジュほか、様々な 肩書きを持つ。演劇祭にとどまらず、自ら音楽や演劇、アートの場を作る企画「R」を主催(&主宰)し時にはエロな作品も放つやんちゃなお兄さんである。石巻高校出身で、早稲田大学で演劇にのめり込んだ。東京で演劇活動をしている中、震災をきっかけに石巻に帰郷し、今やこの地の演劇や文化活動の中心人物となり様々なスタイルで石巻を盛り上げている。矢口さんの活動が取り上げられているインタビュー記事ハグクミ NEXT HERO ISHINOMAKI私に三國裕子さんと小林大介さんとの3組での出演を提案してくれたのが矢口さんであり、出演に至るまでの事務的なアレコレやチラシやWEBの制作、会場のセッティングだけでなく、前日の夜にセットを手作りするお手伝い(←その涙ぐましい準備は映像にも)から美味しい料理が食べられるお店も紹介してもらったりと、その言葉通り”何から何まで”お世話になった。矢口さんが仕事で東京に来られる度に一緒によく飲んでよく笑った(笑)。とにかく芝居の話が尽きなかった。コロナになってすぐに”zoom飲み”もした。↑一緒に参加したRメンバー本公演で嬉しかったのが「ひとりコーラスライン(笑)!」という作品を愛してくださったこと。私が、”私のことを知らない石巻の方々の前で演じて果たして喜んで頂けるのか”と不安がっていたところに東京公演の映像を見て、「老若男女にきっと楽しんでもらえると思う」と太鼓判を押してくださった。三國先生率いる「うたたね.」や四十さんの作品も心から愛し、まるでわが子のように関わり、それでいて楽しんでくれる。だから携わる皆さんから愛されるのだと思う。石巻にこんな風に演劇を、アーティストを愛してくださる方がいるってなんて素敵なんだ。まだ40前というのに「腰が痛い、あそこが痛い」と時々つぶやいているけれど、どうか健康で長生きしてほしい。◆龍汰さんの挑戦そんな矢口さん、いや、やっぱりいつも読んでる下の名前にしよう。龍汰(龍太と表記される場合も)さんはコロナになってまた斬新な舞台を生み出した。その名も「ピーピングトム」”のぞき魔”という意味が込められている。ちょっとどなた?エッチなこと想像したの?あ、それ私、、。が、決してR 15的な作品ではない。〜概要〜「アートギャラリー「石巻のキワマリ荘」内の一部屋「jugei」で行われる、直径4センチほどの穴から覗き見る演劇。4畳半の限られたスペースの展示部屋を壁で塞いで閉鎖し、その中で4つの演劇作品を上演する。観客は一公演につき一人。上演時間は数分。観客はひと作品ひとり。英語にするとマンツーマン。つまり演者は四畳半の中で芝居をして、それが4センチの穴からたった一人の人間がのぞいているのである。石巻日日新聞にも取材されてうーんエロい!エロすぎる!(←私の妄想は続く)映画「真木栗ノ穴」を思い出した。あれはたしか山本亜紀子さんのホラー小説 『穴』が原作ではなかったか。と私の妄想はさておき、たしかに観客1人なら3密にならない。それどころか観客は今まで味わったことのない贅沢な演劇体験をしただろう。ストーリーの4つはどれもテイストが異なり、観客はその数分間の贅沢を4粒味わえる。こう聞くと見たくなりません?なりますよね、ええなりますともさ。なんと見られるんですって。オンライン配信もされていたというこの舞台、本編とは別のスペシャル映像もつけてご覧頂けます。龍汰さん、もうなんて太っ腹!★ウィルチンソン (STREAMというページから)https://www.willchinson.net/streamコロナだからこそ思いつけたのか。コロナより龍太さんのエロが勝利した企画である。(だから真面目な作品なんだってばw)◆龍汰さんの想い「僕は石巻は震災で一度文化を無くしたと思っています。衣食住しか必要ない、という時期があった。でも本当はそうじゃない、文化は必要ですって言いたくて活動をしてきた。だからコロナ禍でも同じでむしろそれを逆手に取りたいと思った。そして石巻から発信したかった。オンラインで配信して見てくれた人がこういうやり方もあるのかと励まされてくれたらいいなと思った。だからこそ、石巻の演劇人が出演する必要があると思った。」と語ってくださった。◆コロナによる変化とこれから今回のコロコロさんで演劇業界が大きく変わったことの一つに”舞台配信”があるだろう。もちろん私は「舞台は劇場で!」派なのだが、こうして地方の演劇人たちの作品をその地まで行かずしても見られるようになったのは非常にありがたい。コロナのせいで不自由なことばかりだけどこんな良い進化も遂げていることは救いだ。ちょっとマジメな話。その配信でいうと、宮城県が舞台の配信に対して補助金を出してくれるようになり以前よりも文化と行政が一緒にやっていく体制が整い始めたのだそう。「今回なかなかお客様に届けられない現状を目の当たりにした行政が動いてくれてとてもやりやすくなったとも語ってくださった。◆今後のふくらむ夢・野望龍汰さんに、今後どんなことを考えているのか聞いてみると「劇場作りたいんですよねえ。」と劇団●季なの!とツッコミそうな壮大な夢が返ってきた。石巻で使わなくなった建物を改装して地域の人とのコミュニティスペースをも兼ねられるような場所を作りたいという。この素敵すぎる構想は近々に龍汰さんのサイト等で発表されるようなので是非お楽しみに!主宰「R」HP https://www.r-ishinomaki.com矢口龍汰さんFB:https://www.facebook.com/ryuta.yaguchi.9龍汰さんは外にもご自身のお仕事のひとつである石巻コンシェルジュのyoutubeチャンネルを新設、行政発のマジメな内容かと思いきや、「デカ盛りメニューを食べつくせ!5階建てハンバーガー!?」(笑)他にもいろんな角度から石巻を楽しく知ることができるので、ぜひ!石巻まちのコンシェルジュhttps://www.youtube.com/channel/UCUtPNeKXY77LBMGEBaLFuIQ◆三國裕子さん今回「R」として一緒に出演させて頂いた劇団「うたたね.」(うたたねどっと)女優・演出家の三國裕子さん。とにかく人間愛と演劇愛と猫愛に溢れ、これまでの功績に奢ることなく、若輩者の私にも丁寧に接してくださって、年下の役者や演出家とも積極的に作品づくりを続けられる、これってスゴいことだと思う。しかも酔ったらますます楽しくお喋りもハギレ良くて打ち上げでもいっぱい笑わせて頂いた。そんな裕子さんは、昭和40年代に芝居の世界に入り、若いころは東京で柄本明さんや風間杜夫さんと共演したり、つかこうへい作品に出演されていたという。その後も研鑽を積まれNYにも2度演劇留学を果たし、演劇の奥深さを学ぶ。このまま東京でご活躍かと思いきや故郷の石巻に帰られるのである。「芝居は都会だけのものではない」と石巻でパブを経営しながら旗揚げの準備。そして平成5年に一人芝居「うたたね」を立ち上げる。「夢見心地のふんわりしたとしたような気持ち良い空間をつくり出してみたい」から「うたたね」と名付けられたという。なんて裕子さんらしい、素敵なネーミングなんだ。と書きつつも補足。裕子さんご自身は「夢見心地のふんわり」とは別の顔を持ち、現実をしっかりと見据えた情熱的なお芝居をされ、沢山のスタッフさんを束ね率いてゆくパワーの持ち主だ。今回の石巻演劇祭のオープニングイベントに参加した際石巻の演劇史なるポスターが貼ってあったのだがそこには「役者・演出家 三國裕子」の名前がずらり。それだけ沢山の作品を石巻の方々に届けてこられてきた。また子どもたちに夢を持って欲しいとの思いで演劇を教える立場でもいらっしゃる。つまりは石巻の演劇は三國裕子さん無しには語れない。それは石巻市から表彰されるわけである。 ◆コロナ禍ならではの作品に挑戦そんな裕子さんに昨年はどんな風に過ごされていたのかお聞きしてみた。東京とは感染者の違いはあったもののその緊張感は石巻でも変わらず、最初の緊急事態はほとんど家を出ない暮らしをされていたという。裕子さんにはご家族がいらして多くの演劇人がそうであるようにご家庭の仕事もある。懐かしい初めてお会いしたのは2019年の初秋裕子さんには演出家のご主人とお年を召したご家族もおられ色々と気遣うことも多かったという。「ようやく震災から10年を迎えるって時にこんなことが、ねえ」と開口一番こぼれたこの言葉が印象的だった。震災とコロナはもちろん違う。しかし、生活が制限され命が脅かされ、コミュニケーションも取りづらく役者にとっては“生活”である「芝居」ができなくなるという点では様々な困難を乗り越えてきた裕子さんにとっても厳しい現実であったのではないだろうか。それから数か月が経って、芝居のレッスン等できない中で教え子たちから「三國先生、何かやってもらえませんか?」と連絡が。そこで裕子さんは考えた。小さな物語を書いてパペットを手作りして人形劇を撮影。それに音楽家の方がマンドリンで音楽をつけてくださって素敵な作品が誕生する。それを生徒の皆さんにLINEで送ったりされたそうだ。この時期、アーティストは誰もがお互い離れていても一緒に作品を創る術を模索したが、ここでも温かい作品が生まれていた。ほどなくして、先ほどご紹介した龍太さんから「ピーピングトム」出演のオファーが届く。裕子さんは快諾した。タイトルは「忌」。震災後の老夫婦の物語で妻が夫の誕生日をささやかに祝う一日を描く、というストーリー。数々の一人芝居や舞台を経験してきた裕子さんでもさすがに1対1の”覗き見”舞台への出演は初めてだという。「なんかね、今まで感じたことのない緊張感だった。たった一人に見られてるいうだけじゃなくて、しかも4センチの穴から見られているっていうのがね、ふつうは上手から下手までずらっとお客様が並んでその席が何列もあって見られてるわけじゃない?」ううう、演じてみたい。改めて想像してもまたもやゾクゾクするのは私だけ? この体験は改めて観客だけでなく演者にとっても貴重だ。ソーシャルディスタンスを精神的にぶっこわしていく試み。アヴァンギャルド!そしてこの上演で、龍汰さんは「のぞき見の兄ちゃん」なる称号を授かったらしい(笑)◆仙台で「咆哮」の再演が実現!こちらは”いしのまき演劇祭”での様子こうしてベテラン女優の裕子さんが初めての体験をされたその数ヶ月後、一昨年のいしのまき演劇祭で上演した「咆哮」の再演を果たすことになる。「仙台舞台芸術フォーラム」(東日本大震災後の舞台芸術に焦点を当て、2019年度から3ヵ年にわたり開催するプロジェクト)が2021年の1月~3月、仙台・石巻そして福島で発表された作品の再演およびトークを開催。昨年の上演を見た関係者の方から上演をオファーされていたのだ。会場は仙台の演劇文化の中心地「せんだい演劇工房10-BOX」。行われたのは2021年2月7日。オンライン生配信にて全国にも届けられた。そこで集まった売上金はすべて震災伝承団体である3.11みらいサポートさんに寄付されたという。河北新報の記事には本公演について「震災から10年。「伝承演劇」という呼び方が生まれた日となった」とし、キャストの渾身の演技の模様がレポートされ「仙台のお客様ひとりひとりに”何か”が伝わった」と締めくくられていた。そう本作は受け継いで伝えられてゆくべき作品なのだと思う。▼石巻かほくさんによる本公演に関しての掲載記事はこちらhttps://kahoku.news/articles/20210220khn000045.html裕子さんは「仙台に進出できたことが本当に嬉しかった。」と仰っていた。個人的には東京でも上演した頂きたいな。「仙台公演 中央は夫であり本作の脚本を書かれた文明さん」 ◆裕子さんの愛情深さに触れられてこのようにこの1年近くの間で裕子さんは様々な演劇にチャレンジされている。ご高齢のご家族もおられる中でどれだけ気をつけていても感染リスクがないとは言えない。それでもこうして様々な世代の方と混じって、新たな試みに挑戦される姿は、月並みだけど演劇への愛なのだなあと。役者としての”性”なのだなあと。そして若輩者の私が想像できないような裕子さんのただならぬ想いがきっとあるのだと思う。そんなご自身の大変な中にも、私の舞台のオンライン配信があるとご覧くださったりFBに投稿すると励ましのコメントを入れてくださったり、その温かな人間性に何度も勇気づけられた。この場を借りて、裕子さん、ありがとうございます。そして、映像でも皆さんに伝わったかと思うがうたたね.のキャスト・スタッフの皆さんあったかくて楽しくて最高です!◆小林四十さん今回、同じく東京から演劇祭に参加した小林四十(よんじゅう)さんは石巻渡波ご出身。一人芝居の時だけ四十さんというお名前でふだんは小林大介さんという名前で活動されている。四十さんには昨年4月頃、お元気かしらとLINEしてみた。いしのまき演劇祭のポスター四十さんは役者活動と並行して介護のお仕事をされているので、さぞかし大変なのではと心配だった。お聞きすると実際の現場自体は大きな変化があることはなく日々の仕事を粛々と全うされているとのこと。ほっ。しかし、患者さんが高齢なので自分が感染して移してしまわないかというプレッシャーは常々あるとおっしゃっていた。先日、約8ヶ月ぶりに、今度はお電話してみた。お声を聞くと少しの懐かしさと親戚のお兄さんと話せたような不思議な安心感。現在の四十さんは、コロナになっても特に大きな変わりはなく介護の仕事を続けていて「感染させちゃいけないという気持ちは相変わらずある。ただ、万全の対策はしているが以前ほどの緊張感は薄れたかも」とおっしゃっていた。そりゃそうだ。むしろあの3月、4月に味わった緊張感が続いてたら心もカラダも持たない。私だったら家で呑んだくれてあっという間にアル中一直線だ。◆四十さんの新たな挑戦四十さんのyoutubeそんな中、四十さんは昨年から新たなチャレンジをされた。まずはyoutubeチャンネルを立ち上げ、そこには一人芝居などの作品などが並ぶ。と同時期にTwitterで毎日短い動画をアップ。四十さんは2020年6月24日から毎日私たちに語りかけてる。いやいや、毎日って大変ですよほんとに。四十さんがご自身に課したルールは3つ。1.人を傷つけるような事はツイートしない2.エンターテイメント性は気にしない(続かなくなるから)3.カッコつけない(余計カッコ悪いから)(四十さんのtwitterより)1分足らずの動画なのだが、その言葉どおりカッコつけた四十さんは出て来ないしエンタメ感は、、ない(笑)でもその日常感が心地いい。こういう男性は多少すっぴんでも、髪の毛コテで巻いたりしてなくてもマスカラばっちりおめめで上目づかいで喋らなくたってそれでも可愛いって言ってくれるんじゃないか。違うのだろうか。意外とそれとこれとは別だったりするのか。いかん、私の脳内ひとりごとが漏れてしまった。話を元に戻そう。中には映画の話や思わず笑ってしまうものへええと思えるものもある。時折ジーンとくるのもあって、ある回には「悲しい時は逃げていい。」と語っていらしてこの言葉はなんだか心に沁みた。悲しいことがあると踏ん張ろうとするし、大人なんだから向き合わなきゃって思ったりするけど、でも時には逃げてもいいよね。逃げてもどうせ追っかけてくるんだもの。悲しみの風に真っ向から立ち向かわずとも去って行くまで背中で受け止めて流してもいい。・小林四十さんYouTubehttps://www.youtube.com/channel/UCzFAeLqt-3o12wmYQuULECw ・Twitterhttps://twitter.com/IIqugKb3JkA5tfo そして!四十さんは今年4月にひとり芝居を上演されるという。小林四十の一人芝居『家族とコロナと』2021.4/23(金)、24(土) @池袋シアターグリーンコロナと共に暮らす。小林四十が思う、これが本当の「WITHコロナ」チケットの予約、お問い合わせkobayashi.yonju@gmail.comその時にTwitterやyoutubeを見てくれた新しいお客さんが見に来てくれたらいいなと話してくださった。私も、もちろん行きますよ、四十さん。それにしても毎日、はやっぱりすごい。尊敬です。ひとり芝居チームと龍汰さん◆珈琲工房いしかわさんさいごに映像には一瞬しかご登場されないのだが、“珈琲工房いしかわ”の社長であり焙煎士の石川光晴さんをご紹介させて頂きたい。(クラファンサイトのラストにご登場されているあの方!)私が震災後、石巻に通い続けている中で出逢ったのが“珈琲工房いしかわ”さんのコーヒーだった。お土産屋さんに手軽に飲めるドリップパックがあったのを購入して東京に戻って飲んだのだが「うんまーーい!!」フレッシュで繊細な味わいの中に苦味と深み、、しかも種類ごとにその味の趣が異なり、作り手のこだわりが感じられ、そのパッケージも素敵でその日から“珈琲工房いしかわ”さんのファンになった。珈琲工房いしかわさんの工房は石巻市北村字という石巻の駅からは遠い場所にあるのだがJR石巻駅構内の「マンガッタンカフェ・えき」というカフェで珈琲やスイーツを楽しめる。そう、あの日はいしのまき演劇祭オープニングイベントが終わって東京へ帰る電車に乗る前、こちらのカフェで珈琲を飲んでいた。スーツケースを持っていた私にスタッフさんが話しかけてくださり「ここの珈琲が本当に好きで石巻に来るたびに買って帰るんです」とお伝えしたところ「あら、オーナーもうすぐ来ますよ!」とのこと。「え!ほんとに!」なんて言うんだろう。サッカー好きの少年が憧れのサッカー選手に会えるみたいな気持ち?ドキドキしていたら本当に石川光晴社長が来られた!お会いした瞬間、起立、直立不動。敬礼しそうになる。あの味を作られるのだから、さぞかしこだわりの強い職人気質の方かと思いきや、めちゃくちゃ気さくであったかくて楽しい方だった。これから仙台に行かれるという。しかも同じ時刻発の電車で。では一緒に乗って行きましょう、ということに。え、こんなことってある? このまま脚本にしていいですか?そこから約1時間、ずっと色んなお話をさせて頂いた。石川さんは実は歯科技工士でいらして、ある時、珈琲の焙煎に魅入られてコーヒーの世界へ。喜んでくれるお客様の笑顔が嬉しくて会社まで立ち上げてしまわれたのだそうだ。そして、石巻が大好き。そこから離れる気持ちは全くないし、むしろ石巻で勝負したいとおっしゃっていた。初めてお会いしたその数十分後には一緒に電車に乗り、車窓から流れる石巻の街並みを眺めながら、石川さんの人生を聞かせてもらった。石川さんはご自身の事だけでなく、私の話もいっぱい聞いてくださった。電車が仙台駅に到着した頃には、初対面とは思えないほど距離は縮まってこんな書き方すると失礼かもしれないが”仲良し”になっていた。美味しかった〜!仙台駅を降りると、JR仙台駅構内の支店に一緒に立ち寄り最後には牛タン弁当まで買ってお見送りしてくださった(涙)しかも「ひとりコーラスライン(笑)!」上演の翌日は私だけでなくスタッフ全員に美味しい中華のランチコースをご馳走してくださったのである(号泣)。しかも、私はビールまで飲ませて頂いた記憶が、、、。◆コロナの中で東京のカフェを支援月島レインボーカフェさん嬉しいことにちょうどその頃から石川さんの珈琲が東京、月島で飲めるようになっていた。石巻地方を中心に東日本大震災の復興支援に取り組む刺しゅう作家の星野真弓さんが、2019年秋、”被災地と東京の架け橋になる場所をつくろう”と月島にカフェ「レインボー」をオープン。そのコーヒーを石川さんがプロデュースされたのだ。このカフェには地元の方はもちろん東京に住みながら石巻を愛する人たちが集う場所になったがコロナの影響で4月には休業を決めるも自主休業だった為、支援金はなし。7月にはテイクアウト中心で再開しお客様も徐々に戻って来られたという。石川さんは「続けることが大事。応援するから」と言って星野さんを励まし続け「半分は自分の店のようなもの」と石巻から支援されている。参考:毎日新聞 東日本大震災10年へ 東京・月島 カフェ「RAINBOW」 被災地とつなぐ一杯https://mainichi.jp/articles/20201011/ddm/010/040/036000c ◆クラファンの御礼は“珈琲工房いしかわ”さんの商品今回の特典として1万円以上ご支援くださった方には珈琲工房いしかわさんの商品をお送りさせて頂きます。何が届くかはお楽しみに、、なのですがお店にはコーヒーの外にも深煎りコーヒーをようかんに練り込んだ“コーヒーようかん” ナッツにコーヒーと砂糖と塩をかけた”珈琲塩掛けミックスナッツ”などのスイーツも販売されていてどちらも甘すぎない大人の味で、びっくりするほど美味しい!当たり前だけど、珈琲と絶妙にマッチする。気になる方は通販でも購入できるのでぜひ試してみて。もしお気に召さなかった方はご連絡頂ければ私が全額保証します。それくらい自信を持ってオススメのお品なんです。牡蠣を飴にしちゃってこれも美味しいのそして、今回、皆さんにお送りする特典の商品を購入すべく石川さんにお電話したところ「micさんも大変なんでしょ。こっちで色々見繕って送るから。好きなように使って。」と、翌日には珈琲パックなどの石川さんセレクトがどっさり自宅に届いた。もう、なんていうか、、言葉にならない(涙)。その優しさに胸がつまった。そう石巻では、こういう優しさを持っている方と沢山出逢った。だから訪れるたび、あったかい気持ちになれるのかも知れない。石川さんの優しさは珈琲の味もそう実際、今回の石巻公演は前夜祭や後夜祭にも参加したこともあり石巻には結果3度足を運んだりと当初の予算設定からはオーバーしてしまったのも事実で。本当には「そこはきちんとお支払いします」と言うべきを甘えさせて頂いたこと、正直にお伝えします。石川光晴社長、本当に本当にありがとうございました。珈琲工房いしかわHP:https://monaca.bizFB:https://www.facebook.com/coffee.isikawa/posts/1967775510205840/◆さいごに 他にもIRORIというカフェで(映像にてご紹介)石巻を盛り上げておられるカズさん(かつては東京暮らし)石巻かほくという新聞でご取材くださった久野さん私のインスタシネマ「女図鑑」石巻バージョンに出演してくださった芝原弘さん(映像ご出演)とにかく沢山の方にお世話になった。石巻公演には、お世話になっている事務所の副社長が親戚一同でかけつけてくださったりひとり舞台「カントリーロード石巻・牡鹿半島」で脚本を“東北弁”に訳して音声を吹き込んでくださった高橋和子さんも沢山のお友達と一緒にお越しくださった。仙台に引っ越したお友達が子供を連れて見にきてくれた。粟野晴香さん micチーム皆で一緒に飲めた 私はお酒、彼女はソフトドリンク(笑)ささやかにに応援させて頂いている粟野蒲鉾店のご家族のひとり粟野晴香さんにもお会いできた!(笹かま、こちらまじ絶品!おすすめはバジルチーズ!) 震災当時の奮闘されていた日々を語ってくださった小料理屋”鳥厚”の板前さんとの出逢いも私たちの当初のゴールだった避難所で出会ったおじいちゃんおばあちゃんに見てもらうという目的については映像でご覧頂けた通り、おばあちゃんが娘さんお孫さんと一緒に来てくださって本当に喜んで、涙まで流してくれた。 大好きなおじいちゃんおばあちゃんおじいちゃんは腰が悪くて来てもらうことは叶わなかったが、後日DVDをお送りして自宅で見てもらうことができた。 その後、娘さんから「おじいちゃんはmicちゃんのひとり芝居を見て、まあこんなしんどいことを一人でやってるの。これは大変だねえ、大変だねえ。」と言っていたと教えてもらった。もはや作品の感想ではなく、私の体を心配してくれてる(泣笑)。おふたりに見てもらえて本当によかった。お孫ちゃんにも娘さんにも役者とは1人よりも2人、100人、1000人沢山の人に見てもらいたい欲張りな生き物だ。 でも、この気持ちはなんだろう。「micちゃんの芝居が見たいよ」そう言ってくれるおふたりにどうしても見てもらいたいってこの気持ちってなんなんだろう。 でも、いつも、よくわからない、こうしたシンプルな衝動が私を作品づくりへと突き動かす。ひとり見上げた石巻の三日月は忘れられない今回の上演にあたってはスタッフの皆が賛同してくれ、かなり無理してくれそれを楽しんでもくれて感謝しかない。ずっと一緒に舞台を作り続けている野島プロデューサーは公演の翌日、「東京・大阪公演とやってきて石巻公演が一つの集大成として完結したかなと思った。僕自身、石巻に来たのは震災以来だったけれど復興している街並みを見ることができたことその一方で他の2作品を鑑賞して、この地震を経験された人たちの心に今も残っているものを感じることができて、自分たちがどこまで寄り添えるのかわからないがこうして来れて良かった。」と語ってくれた。 ずっと音響を手がけてくれているグルーヴあんちゃんとも来れて良かったと心から言ってくれた。しかも、あんちゃんは密かにクラウドファンディングに参加してくれていたのだ。それを知った私はその晩、ひとりで泣いた。もう一度書く。うん、本当に来れて良かった。来させてもらえて良かった。 私は以前から石巻の方たちに何かできるとはどうしても思えない。 むしろ優しくしてもらってばっかりだ。 私の作品をこんなに楽しんでくださるなんて。 何か有名作品に出演しているワケでも知名度も何もない私の芝居を見ようと思ってくださり 何もない舞台でいっぱい想像力を働かせて全身で受け止めていただいた。 これはやっぱりオンラインじゃできない。映像をご覧頂けたら分かってもらえると思う。 あの場所に皆がいたからあんなに温かい空気に包まれたひとときが生まれた。私はあの一瞬のために役者をやっているのだと思う。 もちろん映像は映像ならではの、かけがえのない時間がある。 でも“3密”の、あの空間ってやっぱり生きてるって思う。生かされてるって思う。  どうかまた皆さんと会えますように。 クラウドファンディングにご参加くださった皆さま本公演に関わってくださった皆さまこんな体験をさせて頂けて本当にありがとうございました。 まだこの状況は続きますが、どうかお体とお気持ちは健やかな日々でありますよう。 感謝を込めていしのまき演劇祭 後夜祭にて** 石巻公演にてお客様から頂いたご感想 ** ・今回観ることができて本当に良かったです! 久々に生の芝居でたくさん笑ってリフレッシュができました。 タキさんの「明日を案ずることはない。今日を最後と思って 生きなさい。」という言葉がとても心に染みました。(R様)・笑ったり。ほろっとしたり、とっても楽しめました。(曽根 史江様)・一人何役も全身で演じ楽しかった。(のんちゃん様)・楽しい~!Micさんこんなに楽しい方なんだ。演じているとはいえ 本人が楽しい方じゃないとできないですネ!!(マム様)・色々な変身をするので楽しかったし、感動もしました。 とっても良かったです。(匿名希望様)・とにかく楽しい!!セリフがおもしろくて、ずっと大笑いしました。  大いに共感できるセリフ。鏡の前の様子も「あるある」で。  すごいと思いました。(髙橋 和子様)・とっても良かったです!(匿名希望様)・micさんお顔小さくてカワイイ!! ダンスがそれぞれHIPHOP ジャズetcあり素晴らしかったです。(三浦 道子様)・あっという間の時間でした。楽しかったです。(匿名希望様)・おもしろい!の一言。宮城でmicのステージが見れるなんて感激! 久しぶりにmicワールドにどっぷりはまれて・・・最高。 サンキュー♥(匿名希望様)・おもしろかったです。(匿名希望様)・あっという間の時間でした。1人芝居でここまで面白いものが できるのかと感心しました。(山下様)・おもしろかったです。勝手にどんな舞台なのか想像していましたが 2時間あっという間でした。(匿名希望様)・東京で見ることが出来ず残念でしたが、石巻でmicさんにお会いする ことが出来、ご縁を感じています。「ひとりコーラスライン(笑)」 を石巻で開催してくださり、ありがとうございました! ひとりひとりのキャラクターの背景、進むにつれて引きこまれました。 ありがとうございました!また石巻に来て下さい! (粟野 晴香様)・とっても楽しませていただきました!! 1人とはおもえないようなお芝居、感動しました。(髙橋 公成様)・非常に面白かったです。また見たいと思いました。(髙橋 公平様)・とてもおもしろかったです。震災前に石巻市民会館で見た ミュージカルのオムニバスの中にコーラスラインがあり、 その時の思い出も感じられた。(匿名希望様)・すごく面白かったです!micさん久しぶりに会えてうれしかったです! 笑いあり涙あり。子どもたちがうるさくしてすいません!「主婦なんて拍手されることなんてない」という台詞に めっちゃ共感しました!1人で6役、本当に別人のようでmicさんの 表現力に心底感動しました!宮城に来てくれてありがとうー! (中田 更沙様)・良かったです。良かったです。最高♥ 正直私は、この距離のこのような芝居は初めてです。 石巻では色々演劇活動している人達がたくさんいると思うのですが なかなか見ることが出来ずにいました。 今日micさんのひとり芝居を拝見して感動です。 micさん最高、素敵、上手、上手、涙です。ひきこまれました。(髙橋 礼子様)・楽しかったです。(髙橋 公之介様)・1人で6役以上をこなし、それぞれのキャラクターが生き生きとする 楽しめる2時間でした。(岡部 栄二様)・演劇祭トップバッターお疲れ様でした。 今回だけではなく毎年参加お願いします!(B.B様)・なぜこの芝居をやる事になったのか、というかチャレンジしたのかを 知りたくなりました。長ゼリフどころか作品全部を覚えるとか ほんとにお疲れ様でした。(George様)                         おまけ!Instagramで掲載中のインスタシネマmicが様々な女を演じる「女図鑑」石巻で2本撮影させて頂きました。“311”を1ミリも彷彿させないシュールなコメディに仕上がっております(笑)1分間の小さなドラマ、よかったらどうぞ 石巻であえてドラッグクィーン登場氷点下1度(笑)出演:芝原弘&mic演出・撮影:矢口龍汰Vol.11:【る】流浪する女 in石巻https://www.instagram.com/p/B6Sbo3bD2V8/?igshid=1mhskn835kgn8
Vol.12: 【を】おぼろげな月を見つめる女 in石巻https://www.instagram.com/p/B6kWlf3jDKy/?igshid=dopf4lbck3k3 また、お逢いできる日まで   どうかお元気でmic より(2020年2月から役者名:美玖空(みくそら)になりました)   もっと見る

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