愛媛県更生保護会は、愛媛県松山市土居田町にあります。 通称「雄郡寮」と呼ばれることが多いのですが、これは、地元「雄郡地区」にあることに由来するものです。更生保護事業法に基づいて,法務大臣の認可を受けた民間団体(更生保護法人)が運営しています。施設の建物は鉄筋コンクリート造3階建てで、定員は20人(成人15人・少年5人)となっています。
更生保護施設として、犯罪や非行をした人たちで、社会復帰の意欲があっても頼るべき親族等がいないなどの理由により、それが困難な人たちを受け入れて保護し、生活指導や就職指導などの処遇を行い、自立更生を促し善良な社会人になることを援助して、再犯の防止に寄与しています。
具体的に言いますと、まず、「生活基盤の提供」として、入所者が安心して自立の準備に集中できるよう、食事の給与や入浴、宿泊場所の提供などを行っています。次に、「円滑な社会復帰」のために、社会生活技能訓練(SST)やコラージュ療法、AAミーティング、農園作業、健康づくり体操、茶道、読書などの社会生活に適応するための生活指導を行っているほか、地域の社会奉仕活動なども行っています。次いで、「自立」に向けて、ハローワークや協力雇用主を活用して就職の指導や援助を行っているほか、貯蓄や金銭管理の指導、退所後における住居の調整指導、福祉や医療機関への橋渡しなどを行っています。
なお、愛媛県更生保護会の最近の特徴としては、高齢犯罪者や障害犯罪者を数多く受け入れて、一人ひとりが抱える問題や課題を解決するようにし、自立更生を援助していることが挙げられます。
平成29年当時の施設全景写真。現在、南側畑の部分には、住宅が6軒建っています。 |