⚫はじめに
まずは、石窯でピザを焼く手順をご紹介。
・薪火で石窯を暖めます。
・火が落ちたらピザを投入。
1~2分ほどでパリッとしたピザが焼き上がります。
・最初の1枚が焼き上がったら、次のピザを投入。
石窯は蓄熱力があり、窯を暖めた後は、一束の薪で5~10人のピザが一度に焼き上がります。

石窯でピザを焼くメリットは、どなたが焼いても外はカリッと、内側はソフトな焼上がりになることです。これは、密閉式オーブンのように余分な水分が中に篭らないためです。本格的なピザ専門店が今も石窯を使う理由の一つです。
⚫ご挨拶
初めまして、「職人工舎」のプロジェクトを担当する鯨井久夫と申します。
「職人工舎」は、それぞれに仕事を持った職人さんが集まり、昔からの手仕事の伝承を色々なイベントやボランティア活動を通して行っている小さな団体です。
このプロジェクトの主旨を簡単に説明させて頂くと、
賛同支援を頂ける方を募り、週末などに気軽に体験・使用できる野外オーブン(石窯)を共有しよう、という目的のプロジェクトです。
ここで、皆さんがお持ちになるかも知れない疑問について、
そもそも石窯ってどんな物?と、馴染みの無い方が大半だと思います・・
下の写真がこのプロジェクトで製作する石窯と同じタイプのものです。(固定式と移動式があります。どちらも野外設置用のおおよそ標準サイズの石窯です。)

一口に「石窯」と言っても、色々な種類と使い道があります。
皆さんがご存知の魔女さんの修業ストーリー、あのアニメの中に登場するのは室内置きの小型「石窯」です。(宅配を依頼するご婦人が、お孫さんのためのパイを焼くシーンで使われています。)私たちの堅い説明より分かり易く描かれていますので、宜しければご再見下さい。
また、「今、なぜ、薪を使う石窯・・?」と首を傾げる方が恐らく多いと思いますので、ご説明と内容の紹介をさせて頂きます。
⚫「石窯」のご紹介
薪や炭火を使い、熱々のピザ、パンやパイを焼く石窯ですが、用途はそればかりではありません。

窯煙を利用した冷燻(写真は桜鱒とポーク)

耐熱蒸し器や土鍋での温野菜

カリッと、皮まで美味しいパンやお芋の石焼き。大振りの鯛は塩釜焼きに・・。どれも簡単素朴な賄いですが、食材の旨味をそのまま生かした料理が色々と楽しめます。
また、これ以外にも、「羽釜」を使った炊き出しや、野立ての「五右衛門風呂」まで、石窯は転用が簡単な守備範囲の広いツールです。時代遅れのアナログ・ローテクと一まとめに片付けられないパワーと用途を持っています。
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60分で身に付く「ローテク」が、災害直後救援物資が来るまでの72時間以上私たちの手助けになることもあります。
・ライフラインが長時間使えない緊急時の「炊き出し」に。
石窯をカマド兼用仕様にすると、比較的大きな5升炊きの羽釜が乗りますので、短時間に多人数の賄いができます。
羽釜で炊いたご飯は美味しいですよ。蓋を開けると湯気の中でお米が立っていて、お焦げもそれなりに美味しい。

・石窯に使用するレンガで「水のろ過装置」
石窯のアーチ部分に軽量のLBK多孔質レンガを使用した場合、内部にミクロン単位の孔が空いた工業用のろ過フィルターとほぼ同じ材質ですので、濁り水を飲料水に転換できる簡単な「水のろ過装置」が作れます。

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扱い方が難しいのでは? とお考えになるかも知れませんが、石窯は構造だけでなく、手順もとてもシンプルです。身近な場所で気軽に楽しむレジャーとして体験すれば、自然と身に付くことですので、マニュアルなどむろん必要ありません。
🌑私たちの目標
・開かれたスペースに災害時にも使用できる小型窯の設置を。
・薪火の安全な管理から「石窯の作り方」まで、人とノウハウの拡散を。
⚫問題点
ピザを焼く以外にも用途が色々とある石窯ですが、デジタルツールで日常生活が管理できる時代には見かけることのあまり無い"遠い存在"になりました。焚き火を見たことがないお子さんも多いと思います。
また、身近で気軽に楽しみたい焚火ですが、市街地では煙が立ち迷惑にもなる事もあり規制が有ります。
設備の整った公共施設、郊外のレジャー施設など、薪火を使える場所でのイベントに限定されますが、薪の火を管理できる経験者の方が自治体内にも少ないのが残念ながら現状です。
⚫解決策(最初の実例作りを様々な方と共に進める)
わたしたちの体験談になりますが、
ある児童館から陶芸窯の設置の相談を受けたことがあります。
この時は私たち自身が窯の設置に当初慎重でした。(陶芸の窯は炉内温度が1000度以上になります。果たして安全な管理が出来るだろうか・・?)
いろいろな問題がありましたが、職員の方、保護者の方にも窯作りに参加して頂き、準備期間を置いて窯焚きの手順も体得して頂き、一年後に設置することが出来ました。
それ以降は、他の施設も市の予算で市販の窯を購入、設置できるようになったとお話を聞きました。
私たちも、「最初の実例作りが大切」と貴重な体験になりました。前例が少ないイベントほど、色々な方の参加と共助が有効と今は考えています。
⚫私たちができること。(具体的な内容)
・石窯の製作と設置
ピザ専門店の営業用の石窯は高価なものもありますが、私たち職人が業務外で連係し製作したものであれば、比較的低予算で複数ヶ所の設置が可能になります。
今回は関東地域に範囲を限定させて頂きましたが、石窯の作り方の公開、人とノウハウの拡散を勧め、設置ヶ所を拡げて行くことができると考えています。
・「焚火の学校」の開校
石窯の安全管理やメンテナンス またご自分で石窯を製作したい方に必要なノウハウを公開いたします。

⚫ご支援・石窯製作・設置までのプロセス
・ご支援を頂ける際には、こんな場所に石窯があれば、というお考えが有りましたらお聞かせ下さい。また具体的な施設のご希望がある場合にはご推薦下さい。
プロジェクトの公開終了後・皆さんのご意見と、交通アクセス、駐車場、付帯設備などを考え合わせ、複数施設に要望をお伝えします。
・石窯設置のスペースを提供して頂ける旨、声を掛けて頂けた施設の方とルール作りなどの話合いを致します。
12月より窯製作(部材加工)。
翌年1月よりスペースを頂けた場所での設置工事を開始。設置完了後に窯の養生、乾燥、テスト焼成、補正工事を行ないます。
2020年3月1日より使用スタートになります。
終わりに
こちらでの公開が終了後も、ご支援の規模に関わらず、プロジェクトは引続き継続してまいります。
野外で焚火を囲む楽しさをより多くの方に体験して頂きたいと思いますので、皆様のご支援とお力添えをお願い致します。
また、拙イベント紙面に目を通して頂いた方に、厚く感謝の念を述べさせて頂きます。
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「職人工舎」代表 佐々木成匡
「焚火の学校」担当 鯨井久夫 橘政志 奥野ひろみ






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