台風で大きな被害が出ています。被災された地域の方々にお悔やみを申し上げますとともに、一日も早い復興を心よりお祈り申し上げます。今日の新富町には、写真のように海で素晴らしい青空を見ることができました。こんな朝を無事に迎えられることに、改めて感謝。新富町には、富田浜(とんだはま)という海岸があります。天然の砂浜が8キロほど伸びていて、眼前には大きな大きな太平洋が広がっています。この海岸の一番の特徴は、毎年春先から夏まで、アカウミガメが産卵にやってくるということ。ただ、卵はキツネやトンビに襲われてしまう可能性があるほか、ウミガメが波のかぶってしまう場所に卵を産んだ場合は卵が水分を含んでしまい、ふ化できないというリスクもあります。新富町ではその卵を守るために、地域の方々が卵を保護し、安全にふ化できる場所に移してくださっています。4月末につくられたふ化場。今日はその解体日でした!これがふ化場。この囲いの中で卵を守ります。ふ化場の解体は、今朝8時からスタート。役場職員、地域おこし協力隊も加勢にきています。新富の朝は早い!予定では2時間くらいをみていましたが、子どもたちの助っ人もあって開始から1時間足らずですっかり撤去が終了。みんなで「おつかれさまでした!」子どもたちは、ウミガメが産卵した後の卵の様子に興味津々。おじさまがたが掘り返す砂の中からは、子ガメがふ化したあとの卵の殻がどんどん出てきます。その数、ここでは118個。そのうちふ化できなかったのはわずか8個だったみたいです。ふ化できなかった卵は水分を含んでふにゃふにゃになっていました。無事にふ化したのは110匹。みんなでっかくなって、また新富に帰っておいでやー!砂の中からは殻が水分を吸ってぺろんぺろんになったものが出てきました。ウミガメの卵をじかに触れる環境って、子どもたちの学びに素晴らしい条件だと思いませんか。こうしたことは、ふだんからウミガメの産卵を確認し、掘り返し、保護して大事にふ化できるように活動している地域の方々の努力のうえになりたっています。まだまだ数は少ないですが、地域の有志が集まってウミガメのために汗を流す「共助」のカルチャーが、この町にはあります。ウミガメの産卵時期じゃなくても、そのカルチャーは十分体感していただけます。今回のリターンにある企業研修のメニューでは、そんなカルチャーをぜひ、めいっぱいかんじてほしいなと思います。ほら、東京に住みながら地域に関心を寄せ、新富で生きる喜びを爆発させた若者たちのように!(2018年11月 宮崎ローカルベンチャースクール受講生による新富町合宿で富田浜で撮影)