新型コロナウイルスの感染拡大が続いておりますが、皆さまお変わりなくお過ごしでしょうか?
私は、またひとつ大きな決断をしなければならない状況になりました。
このプロジェクトを立ち上げた頃には、新型コロナウイルスの感染がここまで私に影響を及ぼすなんて思いもしませんでした。
自分の思い描いたものをたくさんの方に応援いただけて、コンサートを目前に諦めることになっただけではなく、今回はさらに演奏者を変更するという、苦しい決断をご報告しなければなりません。
私が演奏協力をお願いしているリングアンサンブル・ラッキーチューンさんは東京を拠点として活動していることは、皆さまには幾度となくお伝えしてきたと思います。ご存知の通り、その東京が今は大変な状況です。
人が集まることに感染リスクがあるこのウイルスは、ハンドベルの練習を困難にします。
緊急事態宣言解除後、なんとか練習を再開したチームに、またもや練習中止の災難が降りかかってしまいました。
何の根拠もないですが、私は第2波は秋冬と想定しておりました。それまでには演奏収録を終え、みなさまにハンドベル演奏をお届けできる、とのビジョンをもって準備しておりました。
ところが、予想に反して夏場でのこのような感染拡大。
このままでは、演奏を楽しみにしている皆さまにいつになったらよい報告ができるのだろう、と私の心の中は不安でいっぱいになってしまいました。
「プロジェクトは、大丈夫なの?」「いつになったら、演奏を聴けるの?」という当然ともいえる心配の声に、私自身「大丈夫です」といいながら、「いつ」とお返事できない状況が続くことにも限界を感じていました。
過日、リターンにチケットをお選びくださっている皆さまには、先行してご連絡させていただきましたが、この状況でしばらくの間、練習中止状態になったリングアンサンブル・ラッキーチューンさんに演奏していただくことは、今の段階では実現不可能と判断せざるを得ませんでした。
その代わりに、色々な案を考えました。その結果、演奏者の感染リスクを最小限に留めること、そして出来るだけ早い時期に演奏収録が可能であることなどの理由から、このプロジェクトの冒頭で演奏を披露している私自身のアンサンブルデュオでの演奏提供が、一番実現可能な方法であると判断いたしました。
私がチームでの演奏提供にこだわってきたのは、ハンドベル特有のチームで音を繋いで演奏する魅力を、みなさまに聴いていただきたいと思っていたからです。
しかし、チームで集まって練習することがリスクとなる今、その実現は難しく、今できる範囲で、私が企画することができる最小の人数で、みなさまに私が提供したかったものをお伝えする方法を選ぶことにしました。
今回の演奏には、リングアンサンブル・ラッキーチューンの主宰である吉野恵蔵氏のお力をお借りいたします。吉野氏と、私、藤田美千子と、デジタルピアノの木村優美の3人で、私が届けたかったイングリッシュハンドベルの魅力が少しでも伝わるように、チームでの演奏にはかなわないまでも、近づけるように、リングアンサンブル・ラッキーチューンさんの代役を精一杯務めさせてていただきたいと思っています。
こんな状況です。演奏は無観客で、収録させていただく予定です。せめて収録の様子を、みなさまにお伝えできたらと思っております。詳細についてはまた後日報告させていただきたいと思っています。
先行してお知らせした皆さまから、私の決断に温かい励ましを沢山いただき、心から感謝しております。「誰のせいでもない」「藤田さんのやりたいように」との趣旨の励ましが多く、私自身まだ複雑な思いもありますが、自分の想いから立ち上げたプロジェクトだから、責任をもってきちんと形にして終わろうと思います。
こんな私ですが、精一杯頑張ります。
みなさま、最後までどうぞよろしくお願いいたします。
藤田美千子