そもそも、単なる町医者の私が、なぜカフェをプロデュース(+経営)しているのか??それは、「つまるところ、食だ」という結論に至ったから。では「つまるところ、食だ」という結論に至ったのか?それを説明するには、一人のとびきり大好きな患者さん(写真)にお出ましいただきましょう。ある難しい病気がありました。そのおかげで、晩年は、便秘に悩まれました。便秘って、ホント、侮れないんです。食欲がなくなるのはアタリマエで、腹痛や吐き気まで。そして、薬の効きも悪くなる。どんどん弱くなっていきます。僕は、この患者さんがとにかく大好きでしたから、なんとか治したい(良くしたい)と強く、強く思いました。僕の知識と経験を駆使して、ありとあらゆることを試しました。が、すべて無効でした。この便秘の前に、西洋医学は絶望的でした。結局、僕は、便秘を良くすることはできず、お別れ(お看取り)しました。医師としての敗北感もさることながら、大好きな人の助けになれなかったことへの失望感、悲しさ、いろいろな思いが交錯しました。以来、僕には、便秘対策はライフワークとなり、今や執念の一つとなりました。大好きな患者さんを見送った数カ月後、便秘改善にとってもイイと、コールドプレスジュースなるものに出会いました。この出会いをきっかけとして、僕は食に注目するようになります。深刻な便秘を前に無力だった西洋医学を横目に、食の調整で、便秘や下痢など胃腸の不調が良くなっていく人を目の当たりにしていきます。なるほど、詰まるところ食だ、と。人間は食べたものでできているのだ、と。そう確信し、一人でも多くの便秘の方の支えになりたいという気持ちが募り、結果、カフェをオープンすることになったのです。この想いはさらに膨らみ、食の生産、つまり農園運営へと繋がっていきます。その話はまた次回に。