暑くなってきましたね。ここ豊島では、森から蝉の声が聞こえ始め、岡山や香川からのフェリーが停泊する港の海を上から覗くと、海水の温度も温かくなった海ではコンクリートの岩礁に茶色の大きな昆布がゆらゆらと揺れ、たくさんの黒メバル群衆が泳いでいるのを見かけるようになりました。夜になると、さまざまな虫たちが、リンリンと合唱する声が聞こえてきます。
晴れているときは、ぎらぎらと輝く太陽が眩しく、夕陽が家浦港から見える山々に隠れ沈むまでの日の長さも一段と長くなりました。
mammaの前にある道路は、家浦港から豊島美術館までのおおよそ中間地点にあるので、坂を登って豊島美術館まで行く旅行者の方々から汗がしたたり落ちているの見ることもあります。自転車をふらふらになりながらも必死に漕いでいる旅行者のことを見かけると「頑張れ~」という清々しい気持ちになります。
先日も遊びに来てくださったイエス団のボランティアのみなさんが、竹を切って流しそうめんや、近くの棒を拾ってきてスイカ割りをしていました。
mammaメンバーだけでも、ちょっと息抜きに手持ち花火をしたり、頂いたお肉を七輪で焼いたりして一足先に夏を味わったりしています。無事にオープンしたら、mammaの前にあるスペースでお客様がどのように過ごされるのか、イメージするだけで今からワクワクします。
そして今日は、豊島の子どもたちに個室とドミトリーに使用予定の部屋の照明を覆うシェードを豊島カラーに染めてもらうために、ワーロン紙という普通紙より少し固い特殊な紙と島で取れる野菜、枇杷やオリーブの葉っぱ、ペンキを塗るのに使用しているローラー、100円ショップで買った筆を持参し、水性アクリル絵の具で、ワーロン紙を子どもたちの色にペイントしてもらいに、島にある唯一の保育所へ行って来ました。
保育所に通う子どもたちは7名。合同のクラスで、3歳から5歳まで仲良く過ごしています。今日も到着すると、「おはよう!」と、みんな元気に挨拶をして私たちのことを迎え入れてくれました。
島外から数カ月前にやってきた私たちを前に緊張しながらも、自己紹介をしてくれて、ちょっとした説明を行い、私たちから提案した“豊島の海”をイメージしながら、みんな自由に真っ白なワーロン紙の上にのびのびとペイントしてくれました。
「これはなんだろう?」
「ねぇ見て、おさかなさんだよ」
「ハートを書いたよ!」
「手がいっぱい。ちょ、手がーーーーーー」
「ペタペタペタ、大人だって負けないぞ~」
約1時間、みんなで汗を流しながら一生懸命描き上げました!
これから子どもたちが描いてくれた「豊島の海」を、素敵な照明のシェードに仕上げていきます。完成までのお楽しみですが、mammaに宿泊してくださる際に、この作者の子どもたちのことのことを思い出して見上げてみてくださいね。
ゆうさい