初めまして。ムービンピック実行委員長の秋田克之と申します。
たくさんのプロジェクトが並ぶ中、ご興味を持っていただけたことに感謝いたします。
「観る映画祭から、創る映画祭へ」
映画好きな人たちが集まる一般的な「観る映画祭」はたくさんあります。
それでも、映画の持つ魅力は「観る・魅せる」だけなのでしょうか?
映画はその制作過程にこそ、真の魅力と未知の可能性があると思うのです。
2012年、
東京武蔵野から始まったのが、映像の祭典!映像制作競技会「ムービンピック」です。
ムービンピックは、映画を激愛するというよりも、地元を愛する運営スタッフが集まり、作品のテーマとキープレイスを決め、制作希望者を公募して複数の挑戦監督を選び、その制作を側面からサポート。
完成作品を上映し、金・銀・銅メダルで表彰する、新スタイルの映像イベント「創る映画祭」です。
映像制作競技会とは?
「吉祥寺は人気の町だし、武蔵野は文化人が多く暮らす町だし、そこに映画祭が無いのはおかしいよ?」って、ある酒席での話が盛り上がりました。
その席で、「映画の制作中は体育会系の熱いノリなのだ」と、話す方がいて、この言葉が耳に残ってしまいました。
「体育会系のスポーツイベントで有名なのは?」と考えて、すぐに浮かんだのがオリンピック。
「そうか、じゃあ、映画(映像)制作が集結する競技会があっても」と、新しもの好きな血が騒ぎました。
自宅に戻ってから、すぐにネット検索で色々調べましたが、映画の制作競技会らしきはヒットせず、テンションはマックス状態に(笑)
その場で、「ムービンピック」いう名前を決めました。
体育系と文科系の違いはありますが、オリンピックの競技スタイルは参考になって、ジャンル別の映像制作に、共通のルールを設けて、その評価を競い合う場を作ってみたいと思いました。
地域代表・国代表のクリエイターが、その才能と技量と情熱をぶつけるイベント。
地域の魅力を映像でアピールしあう機会が、町の活性化での新しいスタイルにならないものか。
映像制作競技会という表現は、この流れ、この思いからきています。
目指すは映像制作の祭典
今年は、特に気合が入っていました。
しかしながら、33競技が実施される東京五輪と違い、手弁当で頑張るスタッフで運営するムービンピックは、1種目の実施でも人員手一杯。その上、資金不足は深刻。
それでも、今年のイベントを成功させることで、飛躍のきっかけにしたい!と、願っていました。
ムービンピックを開催するための準備
①どんな映像競技を実施するかを決める
②町の中から、どこをキープレイスに設定するかを決める
③メインのテーマを決める
④上記の条件で制作希望の挑戦監督を募集
<ある日の実行委員会 回想シーン>
~人気の町「吉祥寺」 住みたい町「吉祥寺」 でも~
「よし、それじゃあ今回も短編映画制作競技にしよう!」
「キープレイスは直球勝負の吉祥寺でどう?」
<運営部みんなの拍手と気合の入った顔>
「それじゃあ、どんなテーマで挑戦監督を募集する?」
「人気の町 吉祥寺!」
「住みたい町の吉祥寺!」
<盛り上がりに欠ける雰囲気>
「どうして人気の吉祥寺?」
<ややウケ>
「期待してたのに吉祥寺」
「期待に応えきれてない吉祥寺」
<大ウケ/爆笑>
「期待外れの吉祥寺」
<一同、ちょっと悲しそうな顔になる>
<その後の沈黙>
「それでも、みんな、、、吉祥寺が好きなんだよね」
<何度も首を縦に振る一同>
~この町が好きだからこそ、手弁当で活動を続ける仲間たちです~
~好きだからこその不満で、こぼれた言葉なのです~
「それでも、好き。」
「何か、いいよね」
<何度も首を縦に振る一同>
「それでも好きな吉祥寺」
「そのものズバリをテーマにしていいんじゃない」
「それでも好き。って思いを、吉祥寺から発信する感じでは」
「好きな。よりも、好きだ。の方がインパクトあるよね」
<盛り上がる一同>
そんなやり取りを経て、最終的に決まった2020テーマは、
「それでも好きだ @吉祥寺」です。
たとえネガティブな感情がくすぶっていても、「それでも好きだ」と湧き出る思い。
「それでも好きだ」と思えるのは、
本当にかけがえのない「人」「もの」「場所」なのだと気づきました。
ここまでの準備が整えば、
いよいよ短編映画制作への挑戦監督募集です
ムービンピックでもっともドキドキさせられるのが、挑戦者募集での結果です。
期待に応えてもらえる映画制作者が集まらなければ、今までの苦労は水泡に帰すのです。
第1回のテーマは「井の頭恩賜公園100周年に相応しい、短編映画を完成させろ」
第2回のテーマは「この場所から」 *三鷹駅北口ロータリーにある、北村西望作の女神像
どちらも地元をアピールする上では、比較的わかり易いテーマになっていたと思うのですが、今回のテーマは捻りが効いてしまったのかも? 果たしてその真意が通じるのだろうかと。
見えない何かに向かって、手を合わせる日々が続きました。
しかし、心配は杞憂に終わり、今回も期待以上の応募が集まり、書類選考から面接を経て、素晴らしい挑戦者が決まりました。
実績抜群の監督が2名。将来が楽しみな監督が2名。
それぞれの活動や作風も、バラエティ豊かになったと思います。
2020ムービンピック
第3回短編映画制作競技の挑戦監督ご紹介です
最初にご紹介する挑戦者は、長年テレビ業界を中心に活躍されている、実績抜群の浜川昌宏監督です。
今回の制作希望シナリオを見たスタッフは、もう、それだけで胸がキュンっと。
浜川 昌宏(はまかわ まさひろ)監督
【経歴】
京都府生まれ。映像集団ふうりゅう舎・代表。20代よりテレビ業界に入り、地上波のバラエティ番組などのディレクターとして活動。近年は、CS放送や販売用DVDなど、中規模作品をメインにプロデュース、キャスティング、演出、編集までトータルで請け負う仕事をメインにしている。
【ムービンピック挑戦でのコメント】
観客を楽しませる事を一番に考え、アクション、SF、ホラーなどをメインに制作してきました。今回はハートフルコメディというジャンルへの初挑戦です。映像業界のプロとして、劇場映画にも引けを取らないクオリティで自分らしさを徹底的に追求した作品をお届けします。
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2番目のご紹介は、大きな飛躍を予感させる宮原拓也監督です。
ムービンピックでの経験をステップに、むさしの吉祥寺から羽ばたいた才能なんて、言われる日が来るかもしれません。
宮原 拓也(みやはら たくや)監督
【経歴】
1992年生まれ。東京都出身。
幼い頃から音楽に没頭し、20歳頃からインディーズバンドのドラマーとして全国を回るなど本格的に活動していた。
ある日、なぜか突然映像に目覚め、自主映画やMV制作に精力的に関わりはじめるようになる。2020年2月現在、ENBUゼミナール監督コース在籍中。
【ムービンピック挑戦でのコメント】
実家や大学が少し近かったこともあって、吉祥寺は個人的にとても思い入れのある土地であり、このような機会に巡りあえてとても嬉しいです。
ちゃんとこの土地に、少しでも恩返しできるよう頑張ります(と、勝手に自分にプレッシャーをかけています)。自分の強みである音楽を、存分に活かしたような短編作品をめざします(と、勝手に自分にプレッシャーをかけています)。
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3番目のご紹介は、前回に銅賞受賞された菱沼康介監督です。
その実力とバイタリティは実証済みですが、その後はご活躍の場が拡大の一途。再挑戦にかける意気込みは相当なもので、今回こそは…
菱沼 康介(ひしぬま こうすけ)監督
【経歴】
映画家と称す、映画監督、映画脚本家。以外にも、企画提案、プロデュース、舞台演出、戯曲やコントの執筆、TV番組演出などを手がける。たまに出演も。
主な作品に『ライフ・イズ・デッド』、『かく恋慕』、『くノ一忍法帖 影ノ月』、『誘拐少女』。
ちなみに、映画はスクリーンでの鑑賞を推しています。
【ムービンピック挑戦でのコメント】
前回銅賞受賞だったので今回はリベンジと恩返しをしたく挑戦しました。
鍛え上げてきた技で、短編映画ならではの面白味をつくりあげます。
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最後にご紹介するのは、世界を視野に活動されている高村狐堂監督です。
その視点・発想には「ゾクッ」と凄みを感じますが、お目にかかると、爽やかでチャーミングなお人柄で、地元ファンが増えそうです。
高村 狐堂(たかむら こどう)監督
【経歴】
講師業やWEBライターを経て、監督・脚本家として映像制作を始める。棄民をテーマとした作品が多く、SDGsにも強い関心がある。2020年は海外クリエイターと組んで5本の長編映画を出展する。
【ムービンピック挑戦でのコメント】
孤独は死にいたる病です。私のテーマは「棄民」ですが、孤独に堕ちた人の心を、武蔵野市や吉祥寺という大きなバックアップのもと、もう一度元の居場所に戻せる映画にしたいと思います。
吉祥寺には住んでいる人すら知らない不可思議な歴史が沢山ある土地です。誰も見たことのない「吉祥寺映画」を作り、皆様の心に小さな爪痕が残る作品にしたいと思います。
順風満帆に進んでいたはずが…
まさかの事態に直面して。
4名の挑戦監督を集めてのオリエンテーションを無事終えました。
次は吉祥寺のガイドツアーを実施して、制作をサポートする運営部メンバーとの交流を深めながら、この町について深く知ってもらおうと計画していました。
そんな時です。
新型コロナウイルスの感染が広まってきて、断腸の思いでガイドツアーの中止を決断したのは…
さらには、
6月27日に予定していたクライマックスの上映&投票&結果発表イベントも、中止するように行政からの指示が出ました。
延期開催への道を探る日々
簡単に諦める訳にはいきませんでした。
感染防止が最重要な状況なのは、痛いほど理解していたのですが、わずかな可能性を探りたくて、行政サイドとの交渉を重ねました。
そして、一時は感染が収束に向かう中で、状況を見定めながらの実施が9月4日に決定しました。
しかし、その後に、第二次感染拡大の波が襲ってくるのです。
辛い日々が続きました。
それでも、9月4日のイベントが実施できることを信じて、感染予防対策に神経をすり減らし、 挑戦監督たちをサポートしながら、映画の制作は進んでいきました。
そして、ついに、4作品の撮影は無事クランクアップ。
(作品の詳細等は、こちらのサイトからご覧いただけます。)
頑張り抜いた監督さんやスタッフの方たち。
ご協力いただいた地元の人たち。
常に前を向いて頑張ってくれた運営部の仲間たち。
心からの感謝の気持ちでいっぱいです。
そして、最終判断の決定を下すと言われていた、8月25日。
現状においては、イベントの実施を許可するとの言葉をもらいました。
それでも好きだ @吉祥寺
こんな日々が来ると思わずに決めたテーマでしたが、今、改めて、「それでも好きだ」の意味をかみしめています。
運営部の仲間からは、「こんな時だからこそ、映像の力で地元の商店を元気づけられないか?」と声が上がり、満場一致で決まった企画にも取り組みました。
自分たちだって大変な時なのに、みんな吉祥寺の町が大好きなのです。
そして吉祥寺の商店も大変なのに、この企画への協力が55動画も集まりました。
先着50予定でしたが、みんな採用です。
企画に関わった「みんな金メダル」です。
集まった動画集は、9月4日の上映会でお見せすることになりました。
(動画集を流してくれる場所も募集中です)
ムービンピック展示会
共催というスタイルでギャラリーを使っての展示会をやらないかと、ありがたいお声がけもいただきました。
あたたかな町なんです。吉祥寺って。
ネット上映会
9月4日の上映会では、会場への入場制限が必要になっています。
これでは、映画の完成を楽しみにしていた方に申し訳ないし、必死に制作をがんばった監督たちの思いに応えきれません。
そこで、今回はネットからも見られるように準備することにしました。
ネット上映会ご視聴には、事前のご登録が必要です。
http://movinpic.com/2019-2020/yoyaku_netwatch.php
ここで、2020ムービンピックの開催概要をまとめます。
競技種目 :短編映画制作競技
テーマ :それでも好きだ @吉祥寺
ルール設定 :20分以内の短編映画を制作すること
吉祥寺がキープレイスの作品にすること
上映審査会 :2020年6月27日(土)武蔵野公会堂
2020年9月4日(金)武蔵野公会堂
ネット上映会:2020年9月6日~9月20日
(事前の登録者限定での公開)
制作支援 :ロケ地の紹介・交渉
キャスト・ボランティア出演者の相談・紹介
クラウドファンディングの紹介
制作支援金 :総額30万円を4名の監督の制作費に充当
賞 金 :金賞:10万円 銀賞:5万円 銅賞:3万円
(金・銀・銅メダルの贈呈)
運営費について
第2回短編映画制作競技での運営費総額は、約120万円でした。
今回も前回以下での運営は難しいので、最低限の必要額が120万円と想定していました。
その上に…
地元商店応援の企画の経費がプラスになり。
ギャラリー展示会の経費もプラスになり。
ネット上映会への経費もかなりの額になりそうです。
今までに頼りにしていた、地元有志からの協賛金は集めにくい状況になっています。
武蔵野市からの補助金は、イベント実施の可否が見えず、申請できませんでした。
幸いにして、東京都都市づくり公社から100万円の助成金をいただけることになりましたが、それでも、現状では60万円が不足しています。
CAMPFIREへの支払いや、リターン経費を考えて、目標額を90万円に設定しました。
今回のクラウドファンディング挑戦が成功しますよう、何卒ご支援のほど、よろしくお願いいたします。
皆様からのご支援は以下に使用させて頂きます。
・運営費
・映画製作者支援費用
・リターン品制作/配送
・CAMPFIRE手数料(17%)
目標額以上の支援金が集まったときは
まずは、今回完成した映画をより多くのところで上映できるように、働きかけたいと思います。
そして、来年以降のムービンピックを継続させるため、有効に活用できたらと思います。
毎回、毎回、資金繰りの目途が後回しになり、やりたいことや、やるべきことへの対応が、厳しい現実に直面しているのです。
さらには、武蔵野市だけでの開催でなく、他のエリアでの開催を働きかけられるように、準備を進める資金に使わせていただきたいと思います。
映像制作の祭典を目指すという、壮大な夢に向かって進みたいのです。
リターン品のご説明
今回のリターン品は10種類をご用意しました。
①「応援する」のお気持ち・・・・・1,000円~
②ムービンピック メルマガ登録・・・・・3,000円
③感謝の紅茶プレゼント・・・・・5,000円
④4作品&上映会映像収録のDVD贈呈・・・・・8,000円
⑤上記DVD&感謝の紅茶セット・・・・・10,000円
⑥4名の挑戦監督を応援(上記DVD&撮影風景写真付き)・・・・・10,000円
⑦映画エンドロールにお名前掲載 ・・・・・15,000円
⑧「映像力で地域活性化」ズーム説明会 ・・・・・20,000円
⑨お好みの吉祥寺スポットでの写真撮影12カット ・・・・・30,000円
⑩オリジナル動画作成(3分以内)・・・・・150,000円
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ムービンピックへの思い
芸術的な才能に恵まれた人って心から羨ましいと思うのです。
それでも映像の世界で成功する人は僅かで、
ほとんどの才能は、人の目に触れられる機会にすら恵まれません。
才能と才能が、お互いを高めあう機会を町の力で創出し、
応援を受けた才能は、町を舞台にした作品を作り上げる。
そして完成作品は、この町から広い世界へと羽ばたいていく。
私は、むさしの吉祥寺が「才能を応援する町」と言われる日を、
夢見ているのかもしれません。
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最後に
最後までお読みいただきありがとうございました。
私は映像関係のプロでもなく、イベント運営の仕事をしているわけでもないのですが、新しい仕掛けを考えたり、実行したりするのが大好きで、ムービンピックの未来を必死に繋ごうとしております。
「わくわく楽しみながらのムービンピック活動をしていきたいね。」と、ずっと言い続けていますが、本音を言うと、精神的・体力的にズタボロの時が多いかもしれません。
それでも、振り返って思うのは、ムービンピック活動のおかげで、どれだけ多くのことを学び、多くの人たちと出会い・・・
そして、自分が暮らす町への愛情は、どれだけ深まっていくのかと(笑)
【プロフィール】
60年前 東京生まれ。⇒ 成蹊大学卒。
27年前 新しいアイデアを形にする理念をもとに起業。
婚礼業界に紅茶ギフトを提案し、その後のプチギフトブームを呼ぶ。
24年前 起業家たちの出会いをテーマにした交流会を立ち上げ主催。
5年後には「集まれものづくり大好き人間」がテーマの交流会を加える。
ここでの人脈がクリエイティブ精神の支えになっている。
20年前~ 東京武蔵野ライオンズクラブ入会。地域ボランティア精神に目覚める。
その後、武蔵野市を中心に活動する複数の組織に携わる。
9年前 東日本大震災支援のアニソンチャリティーコンサートを企画。
中野サンプラザホールでのイベントを成功させる。
8年前 上記の勢いで「むさしの吉祥寺映画フェスティバル」実行副委員長に就任。
その後、ムービンピック実行委員長としての責務を担う。
現在 武蔵野市民芸術文化協会副会長など複数の地域団体での役割を担う。
母の介護を最優先するために、仕事場を自宅に移す。
その中で、ムービンピック活動をすることが生きがいに!
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