実施理由/背景
宮古市亀ヶ森牧野にある一本桜の元気がなくなってしまいました。
全国各地に一本桜がありますが、実は本州最東端岩手県宮古市にもあります。
亀ヶ森牧野にある一本桜は、品種はオオヤマザクラで樹齢100~200年。
太平洋を望む標高約800メートルの牧草地に立ち、高さ約6メートル、枝幅約15メートル、幹回り3.5メートルと見応えのある桜です。
放牧されている牛の日除けのために植樹されたと言われていますが、今では人気スポットとなり、満開の見頃であるゴールデンウィーク後半になると、地元の人だけでなく、県内外から多くの観光客や写真愛好家が訪れています。
平成27年12月には、強風により太い枝が折れてしまいました。その後市では、樹木医による入念な状態調査や農薬の散布をはじめ、一本桜を元気にするために様々な取り組みを行いましたが、開花の割合は年々減っていました。
そして、平成31年の春。一本桜は元気がなく、ごくわずか(例年の1割程度)しか花を咲かせませんでした。
プロジェクト内容説明
以前のように咲いてほしい!
樹木医による調査の結果、一本桜の元気がない原因として考えられることは、
(1)根から十分な養分を得られなかったこと、(2)コスカシバによる食害、(3)長年の牛や見物人による根元の踏み付け等による土壌不良、(4)樹木が弱っていたことによるカビの増殖
等ではないかということでした。これまでも、宮古市では様々な方法を用いて一本桜を元気にしようとしましたが、効果的な対応を見い出すことができていませんでした。
これからもずっと、一本桜を守り、次の世代へと引き継いていきたいと考えています。
そのため、元気な姿を取り戻し、見事に咲き誇る姿を見せてくれるよう、樹勢回復への取組を行います。
【担当課の思い】
亀ヶ森の一本桜は宮古の春を代表する景観で、市民にも愛されています。段階を踏んで効果的な対策を講じ、時間はかかっても見事な咲き姿が復活するよう努力していきたいと考えています。
目指すところ
貴重な一本桜を元気なまま後世に残したい
オオヤマザクラの寿命は一般的に200~300年と言われていますが、500年を超えるものもあるようです。この一本桜には、これからも長い間生き続けていく力があります。
しかし、それだけではなく、かつてのような力強く大きく咲き誇る姿を取り戻したい。そして、一度限りではなく毎年その姿を見せて欲しい。
樹勢回復への取組を行ったからといって、すぐに元気を取り戻す保証はありません。1年で回復するかもしれないし、数年かかるかもしれません。
しかし、宮古市ではできる限りの努力をしたいと考えています。なぜならば、一本桜が元気になれば、咲き誇る姿を見る者皆の心を感動させます。
一本桜は、市民に愛され、宮古市を見守ってきました。また、多くの観光客にも親しまれてきました。樹勢回復は、宮古市を元気にするとともに、観光地としての魅力向上にも大きく寄与します。
この一本桜を後世に残していくために、皆様のご賛同をお願いします。
寄付の使い道
寄付金は、宮古市亀ヶ森の一本桜の樹勢回復に要する費用に充てさせていただきます。
具体的な内容としては、(1)枯れ枝の除去、(2)小口への防腐剤等の処理、(3)根の回復のための土壌改良等の作業を実施する予定です。
自治体からのメッセージ
ご支援いただくみなさまへ
宮古市亀ヶ森の一本桜に関心をもっていただきありがとうございます。
今回のクラウドファンディングをきっかけに、この一本桜の素晴らしさが多くの方々に伝わり、皆様のご賛同のもと
これからも元気に咲き続けていくことを期待しております。
一本桜が元気になった暁には、太平洋を一望できる高台で咲き誇るその姿を見にどうぞお越しください。
また、宮古市には他にも浄土ヶ浜や早池峰山など多くの素晴らしい自然があります。何度でも足をお運びいただき、宮古市のファンになっていただければ幸いです。
宮古市長 山本 正德
事業スケジュール
令和元年10月~令和2年4月:一本桜樹勢回復作業