皆さま、こんにちは。
国際難民支援団体RIJのページにアクセスいただきどうもありがとうございます。
今日は、これまで紛争や迫害に苦しめられ、今はコロナ渦でさらなる困難と闘っている人々を、ここ日本から支援する方法をお伝えさせてください。
「難民」という文字を見て皆さんはどのように感じるでしょうか?
暮らしが厳しいあまり、自分たちでは何をすることもできず、ただただ誰かからの救いを待ちわびている人びと。生きるのが難しい人びと。
そんなイメージを持ってはいないでしょうか?
しかし実際、彼らはそうではありません。
私たちと同様、自尊心を持ち自立したいと願う人間です。
RIJではこのような事実とのギャップを埋めようと、「難民」の代わりに「“避難民”」という言葉を使用しています。
しかし避難民が困難な暮らしを強いられていることも確かです。彼らがどのように生活をし、どういったことに困難を感じているのかを想像するのは容易なことではないでしょう。
避難民の人びとが毎日感じている終わりのない不安は、現在日本にいる私たちが直面する新型コロナウィルスへの恐怖・不安と共通するところがあるのかもしれません。この不安に打ち勝つためには彼らの意思を尊重した身体的、精神的な支援が不可欠です。
避難民の人びとの不安を少しでも取り除き、彼らの自立を支援することがRIJの使命であると考えています。
RIJは、紛争で住むところを失った世界中の人々(避難民)の健康や教育、経済的な自立を目的としたプロジェクトをサポートしています。
日本で支援金を募り、その資金で、世界各地の難民キャンプで実施されているプロジェクト支援を続けてきました。
【詳しい支援の流れと歴史】
RIJは、支援プロジェクトの選定→資金提供→有効性の審査、というプロセスを大切にしてきました。
設立以降、40年の間、世界23カ国において830を超えるプロジェクトをサポートしてまいりました。
私たちは、避難民が自立した生活を送るためにはトップダウンではなくボトムアップの支援が大切だと考えています。人びとが必要としている物品、教育をより効率的に普及させるには、そこに住む人びとの意見を反映させた支援をすることが不可欠です。RIJがボトムアップの支援を実施している理由です。
特に、私たちは、子供、女性に対する支援プロジェクトへ力を入れています。弱い立場である彼らの意見を尊重したプロジェクトを積極的に支援することで難民キャンプ全体の自立が促進されると信じています。
RIJの考え方や避難民についてもっと詳しく知りたい方はこちらの動画をご覧ください。
【ベビーキットと女性の健康に関する意識改善トレーニングについて】
今回のファンドレイジングは、「ベビーキットと女性の健康に関する意識改善トレーニング(タイ・ミャンマー国境)」プロジェクトです。
ミャンマーのカレン州で組織された団体、カレン女性団体(KWO)は産後の母親を対象としたプロジェクト支援を行っています。RIJは長年、日本国内でファンドレイジングを行い、KWOによるタイ・ミャンマー国境でのベビーキット配布およびトレーニングの実施を支えてきました。本プロジェクトの目的はお母さんに赤ちゃんや自分の健康に関する正しい知識を学んでもらい、子供が健康に育っていくことが出来るよう支援することです。ベビーキットは健康や栄養に関する情報が記載されているパンフレットと共に、出産後1週間以内の赤ちゃんと母親が清潔に過ごせるよう石鹸やタオルなどがお母さんのもとに届けられます。パンフレットでは母親自身や赤ちゃんを健康に保つ方法を学ぶことが出来ます。
また、KWO担当者が地区や町の役職者や事務官、保健や教育に携わる人々を対象に14日間にわたる女性の健康に関する意識改善トレーニングを行います。トレーニングを受けた方は、トレーニングへの参加により基本的な健康管理、予防や対応についての学び、それぞれのコミュニティに戻り指導的立場でその知識を広めて行くことができるのです。
RIJは、2017‐2018年には、カレン州の4地区に住む出産を迎えたお母さんへベビーキット600個を配布し、女性の健康に関する意識改善トレーニングは7地区で計106回、3,544名の参加がありました。
ベビーキット
避難民キャンプのリーダーの話
ベビーキットはただ単に役に立つ贈りものとしての意味だけでなく、誰かが私たちの健康を願っていてくれることの証しです。地雷の危険を乗り越えて、私たちの手元に届けられたこのキットは、お会いしたことのない方々からの私たちへの支援の意志の象徴なのです。それが私を力づけてくれるのです。
ベビーキットを受け取った母親と子供
カレン女性団体(KWO)について
カレン女性団体(KWO)は1949年に創設された、カレン人女性による、コミュニティベースの組織です。現在ではタイ‐ビルマ国境の難民キャンプ、カレン州、ビルマに住む60,000人以上の女性が加入しています。彼女たちの掲げる一番の目標は、女性の権利意識を高めることであり、リーダーシップ、ジェンダー問題に対する意識の向上、コミュニティのあり方、人権など様々な方面からアプローチを行っています。これらの活動は難民キャンプに暮らす多くの女性や子供、支援を必要とする人々に成長と安らぎを提供しています。
カレンに住む人々の現状
カレン人はミャンマー(旧ビルマ)最大の少数民族の1つで、主にミャンマー南東のカレン州に住んでいます。
カレン民族同盟が独立を、後には民族自決を求めて旧ビルマ政府と戦いを始めたのは1949年のことでした。その後2012年、四半世紀に渡る長い戦いに終止符を打つため、カレン民族同盟はミャンマー政府との停戦協定を結びました。
停戦にもかかわらず、その後も多くの軍隊はカレン州に残り、政府は権力強化を続けました。そのため、戦争再発の恐れが高く、カレン人コミュニティは非常に困難な状態の中で暮らしを強いられています。
ミャンマーのカレン州の女性や子どもは、ミャンマーの少数民族に対する軍事的、政治的攻撃の結果、長い間極度の貧困、福祉などの基本的な公共サービスの欠如、暴力などに苦しんでいます。ミャンマーの主要都市では和平に向けての歩み寄りが見られるものの、地方に住む何千ものカレン人は、恐怖、危険、退去と隣り合わせの状況の中で暮らしています。
女性の健康はこのような状況の中で大きく損なわれ、カレン州は出産後の母親と新生児の死亡率が、世界で最も高い地域の1つとなっています。長年の紛争で引き起こされた孤立やインフラの未整備による影響は大きく、ここで暮らす人びとの基本的な公衆衛生に関する情報の欠如、教育の不足は著しいものです。
加え、難民キャンプでの生活環境は決して快適なものとは言えません。母親自身や赤ちゃんの清潔を保ち、きちんとした衣類を身につけることは容易なことではありません。ミャンマーの空気は非常にほこりっぽく、竹と木の葉で作られる家は手狭です。また、少なくとも6カ月は続く雨季のため、おむつ、毛布、衣類を洗濯し乾かすのは極めて困難であるといえるでます。
さらに、新生児が生まれると女性やその家族は、石鹸、おむつ、衣類やおむつを乾かすための木炭など普段以上に多くのものが必要となります。そのため、両親や他の家族は難民キャンプの外に収入源を求めに行きます。それは、彼らにとって地雷を踏んだり、軍隊に捕えられたりと、さらなる危険にさらされることを意味します。
ご寄付の使い道
皆さまからいただいたご支援金は、当クラウドファンディングの手数料14%を除き、RIJより、KWOの「ベビーキットと女性の健康に関する意識改善トレーニング(タイ・ミャンマー国境)」プロジェクトの支援に使われます。いただいた支援金80万円で8つの区域、少なくとも2,400人の母親と新生児にベビーキットを届けることができます。
あなたのご支援がベビーキットだけではなく、ミャンマーに住む女性たちの心の支えとなるのです。
RIJの紹介
RIJ(国際難民支援団体)は独立した非営利団体です。紛争のため住むところを失った人々の健康や教育、経済的な自立を目的としたさまざまなプロジェクトを世界規模でサポートしています。1979年のインドシナ危機を契機として設立し、現在、特定非営利活動法人として国籍を問わず多くのスタッフ、ボランティア、インターンによって活動を行っております。
理事紹介
事務局長 ジェイン・ベスト : エグゼクティブ ディレクター
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サイモン・コリンズ : ホワイト&ケース パートナー
ジェームズ・ドッドス : パートナーKPMG
古家サラ : サラ古家 コーチング
会長 マーク・グレシャム : MHM (株) マネージングディレクター
トレヴァー・ヒル : SMBC日興証券株式会社 エクイティー 常務執行役員
監事 増岡 洋志 : 株式会社鉄鋼ビルディング
佐藤 美和子 : ゼットエフオートモーティブジャパン株式会社・ EHSマナジャー
活動内容
RIJは、避難を余儀なくされた人々の支援プロジェクトに資金提供する目的で、ファンドレイジング活動を行っています。RIJが支援するプロジェクトは、人々ができるだけ故郷に近い場所で、家族や大切な人とともに自立した普通の暮らしを取り戻す機会創生を目的とするものです。また、避難民たちがコミュニティに戻り、自分たちの未来を新たに創造しながら地域経済に価値ある貢献ができるようなプロジェクトを支援しています。こうしたプロジェクトは、カウンセリングやリハビリテーション、スキルトレーニング、教育を通じて、将来への希望、自立した際に必要となる手段を提供しています。
1プロジェクトに対する年間支援金額は、最高で25,000ドルです。1979年以来、800以上のプロジェクトに総額1,100万ドル以上を提供して来ました。
RIJだからこそできるアプローチ
・多様な視点
私たちは様々なバックグラウンドを持った人々が集まったユニークな団体です。それぞれが異なる才能、適性、興味を有しているため、他にはない方法で独自の進化を遂げてきました。RIJが支援する避難民、寄付をする人、スポンサー、ボランティア、インターンそしてRIJを支えるスタッフは、音楽から医療まで色々な技術を持っています。RIJはこの多様性を称え、あらゆる人にその人が一番輝ける機会を見出してきました。
RIJが目指すもの
・ジェンダー平等
避難民の大多数は女性と子供で、多くの場合、女性が一人で家族を支えることになります。彼女たちは故郷を遠く離れた難民キャンプで強制退去のトラウマを抱えながら過ごすこととなります。それだけではありません。性差別、家庭内暴力、そして子育ての苦労など多くのことに立ち向かいながら生きてゆかねばならないのです。RIJは女性避難民ならではの苦難に着目し、我々の活動のなかでこの問題に取り組んでいます。避難民女性の自立を助けることが男女平等へのグローバルな取り組みの支援となるのです。
・体験の共有
日本のような国の快適さや安全に慣れている人々にとって、避難民の体験してきた困難を理解するのは難しいことかもしれません。しかし同じ体験をしていなくても避難民の話に耳を傾けることによって、支援者たちはかれらに共感することができるのです。このようにして、支援者たちは避難民の望みが自分たちのものと大きく違わないことを認識しあうことができるのです。RIJでは避難民と個人的なレベルで共感しあうことが、より多様性に富み共感しあえる世界を作るうえで非常に重要であると考えています。他者の体験から自分との似ている点、違った点を認識することで新たな視点を得ることができるのです。
ご寄付いただいた皆様へのリターン
ご寄付いただいた皆様には、年次報告書(2年に1度発行、2018/2019年度分のものをお送りします。)ニュースレターをメールにてお送りさせていただきます。RIJの活動についてより多くのことを知っていただければと思います。
お問い合わせ
ご不安な点、ご質問などがありましたら以下までお気軽にお問い合わせください。
メール:info@rij-npo.org
HP(お問い合わせフォーム):https://rij-npo.org/contact/
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