高校3年の春。
スクデットの監督と母に勧められて、違う家に引っ越すことになります。
そこでの、彼らとの出会いは、僕の高校サッカー全てがそこに全て詰め込まれていました。
練習初日。今でも覚えています。
上智大学のグラウンドでの練習、階段で練習の用意をする選手達をみて「やっぱ、トリプって雰囲気あるわぁ〜」
そんな印象でした。それもそのはず、高校1年の時に在学していた学校で一回だけAチームが公式戦でトリプレッタと試合をしたのです。結果は5点以上の大差をつけてトリプレッタが勝ったのです。
次に頭をよぎったのが、
「おれこのチームでやってけるのか?」
「試合なんて、でれないよな、、」
「てか、この誰も話す人がいない感じ
トレセンの選考会の時みたいで嫌だわぁ〜」
と、思っていました。
話す人も友達もいない、とりあえず靴紐を何回も結び直します。練習は、いきなり2人組でのトレーニングメニューでした。
「最悪だ。絶対余るやつだ」
そんな風に思っていました。
そこに1人の選手が来ます、ナオト・インティライミ似の同い年の子でした。
しばらくして、知ったのですが、彼も途中からトリプレッタに入り途中から来るやつが可哀想だと思い2人組を誘ってくれたみたいです。
「ありがとう、ロンペイ」
入った直後の山梨遠征では、Aチームから順番に試合にでていくなか、最後の1本も自分は呼ばれず
「あれ?監督俺の事忘れてる?」
と、思いながらも、アップをしていると、ロンペイが、
【監督、友斗まだでてないです!!】
この一言が、無かったら試合にでることができませんでした。
このチームのこの学年は、人数があまり多くないってのもあり、みんなとても仲良かったです!
自分が主に一緒にいたのは、ロンペイとキャプテンのシュンです。
Aチームに上がり、一緒に試合に出るようになってから、同じ時を過ごす事が多くなりました!
それからは、練習の時間も楽しかったですが、行き帰りの時間の方がとても楽しく笑っていられ今となっても濃く刻まれています。
試合の後にご飯に行ったり、遊びに行ったり、家で泊まりをしたり、Wiiで盛り上がったり。
このチームには、クラブチームの特徴でもある
上下関係がいい意味でありません。だがらこそ、地区トップのチームも、Aチームも一体感があり
みんな、ここでの時間を凄く楽しんでいました。
Aチームに関わるようになると、OBの方々が試合を観に来てくれます。そして、またOBの方々も本当に面白く優しい人ばかりです。
「もっと、早くこのチーム、みんなに出会えてたらな〜」とも思いました。
でも、ここでみんなと過ごせた1年は本当に楽しかった。
そして、こんな事を考える様になりました。
「高校3年から入った自分が、Aチームの公式戦に出てて、自分の思いを留めて、応援があって仲間がいる」「このチームには、歴史があり目に見えるT1(東京都一部)という舞台がある」
そう気づいてからこの1年は早かったです。
「夏のJユース」vs横河武蔵野
押してはいたのに、前半の失点が響きそこからゴールが奪えず焦っていた。でも、やっぱ、シュンは凄かった、あの状況のラストチャンスでPKを取り自ら決める。
「漢」
シュンのゴールで追いつきPK戦になりましたが、結果は奇しくも敗退。
負けて得るものがあるとは言いますが、この試合だけは、言葉にはできない何かが自分の中に残りました。PK戦直前のミーティングでは、いろんな感情が込み上げ気づいたら自然と目に光るものがありました。他にも書きたい試合は沢山あります、でもそれより伝えたい事があります。
こんな内気な自分がすぐ馴染めたのは、1年生、2年生の彼らがどんどん自分をいじってくれたからだと思います。
気づけば2年前の辛かった出来事なんて忘れていました。むしろ、そういう過去があったから、いまが本当に楽しいなと思えるんだと思います。
チームのみんなとサッカー外でも時間を共にするとは思ってもいなかったです。本当に伝えきれないほどの思いがあります。高校サッカーをフルコースで深く味合わせて頂けました。
【みんな、ありがとう!!】
荒井 友斗
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