こんにちは、『楽器for Kids 〜放課後の笑顔を取り戻そう!〜』 です。
埋めたいのは失われたモノの欠損でなく、子供達の胸に開いたキモチの穴。
彼らの笑顔は復興のチカラです。
【『楽器 for kids』とは】
『楽器for Kids』は、震災直後より突然に楽器を失った子供達のガッカリな気持ちを癒すべく、全国の休眠楽器を集め、修理調整してから届けています。プロの演奏家が直接手渡し、音楽の時間を共にします。お金を集め新品を買ってあげたいが、高価なので時間がかかりすぎる。待たせてる内に卒業してしまう。だから中古。同時に「この楽器を被災地で活かして!」という『届けたい気持ち』のお手伝いでもあります。
現地とのコミュニケーションはTwitterとメールが中心。「届けて欲しい!」という本人から直接届く声に応え続けています。需要のある所だけに向かいます。在京の10人ほどで運営していますが、被災現地を含め全国で実際に動いてくれる仲間数十人も支えてくれています。現地音楽産業復興の妨げにならぬよう、関係各位との連絡も取り合っています。
1年間で届けた楽器/用品はおよそ30ヵ所、200点余りにのぼります。
活動の模様は、日経・朝日・読売・産経・岩手日報など新聞紙面とWeb版、フジテレビ・福島中央テレビ・FMたいはく・FM西東京・FMチャッピーなどの放送、ブラストライブ・BigBand!・The Sax・Poco a Pocoなどの雑誌で紹介されています。
(twitterで集め、届けた楽器の一部)
(支援していただいた方の気持ちも届けます)
(もちろん使える状態にリペアして届けます)
【これまでの活動内容】
これまでの『楽器for Kids』の活動について代表の武田和大が説明した動画です。
御支援いただいた皆様のおかげで、失われた楽器を補完するという「モノ」の支援は『目立った被災地では』ほぼ充足しました。
しかし、そうなってみて初めて見える課題はたくさんあります。実はまだまだ楽器/用品は足りないのです。
■今後の課題
・学校が流された結果、内陸への転校が激増し、新学期新入学に伴い楽器需要が顕在化。
・遠隔地に避難したひとり一人や、仮設学校などに支援が届きにくい。
・公認ではない軽音楽同好会などには公的支援が全く至っていない。
・練習と発表の為の場所 / 時間 / 機会をいかに確保するか。
・譜面購入 / 指導者招聘 / 消耗品購入など活動維持経費の確保。
・現地では修理不能だが東京なら治せる楽器の復活策。
・中古の提供がほぼ有り得ない楽器の購入資金。
・「助けて!」の声を届けあぐねている子供達へのアクセス。
(楽器は必ず直接届けます。プロの演奏家と一緒に演奏することで、笑顔を取り戻すために。
代表の武田和大は、グラミー賞を受賞したB’z松本孝弘氏のアルバム「TAKE YOUR PICK」でも演奏しているプロのSAX奏者(写真右から2番目))
(一緒に演奏し、笑顔を取り戻す子供達とスタッフ)
貴重な子供時代は一瞬で過ぎ去ります。S.O.S.の声をあげているのは「子供達」という漠然とした集団でなく「ひとり一人」です。まだ届いてない声との出会い、つまりコミュニケーションの喚起は急を要します。手をこまねいている時間はありません。
■LM楽器の扱いも開始
今まで学校の吹奏楽部を中心に管打楽器を支援してきましたが、ギター・ベース・ドラム・キーボードなどのLM楽器も扱い始めました。東北各地の中学・高校では学校公認の部活動としての軽音楽部は非常に少なくほとんどが同好会で、その多くは学外活動です。震災以前は学校経由の予算などありえず、今でも公的支援は全く届きません。その子供達とのつながりができ広がりそうなので放っておけません。
(ドラムやギター、ベースなどのLM楽器も開始)
■マーチングバンドの楽器は入手困難
マーチングバンドとの関わりも広がっています。そこで使われる楽器は特殊なもので、中古品の御提供はほぼ有り得ません。寄付金を募り現地楽器店での購入を目指します。
さらに「学校内での音楽活動禁止」な子供達からの相談も受けています。これは震災のみに起因しませんが、彼らの笑顔が世の中に元気を与えるのは間違いありません。活動実現アイディアの提示と実際の活動を出来る限り支えていきます。
(マーチングバンド用の楽器は入手が困難)
(これまでもマーチングバンドの子供達を支援してきた。指導しているのは、単身アメリカへ渡り、プロのマーチングバンドを渡り歩いてきた『楽器 for kids』の梅澤 伸之(写真中央))
今まで楽器を届けた子供達が、放課後の笑顔を続けられるように、まだ会ってない子供達に新たに笑顔を広げられるように、この活動はまだまだ継続が必要です。
【今後の活動について】
上記課題に向け『楽器for Kids』ではどうしていくべきかを、代表の武田和大が説明した動画です。
■活動に必要な費用について。
<<目標金額>>
¥500,000
支援活動5回分の費用
○1回当たりの支援費=¥100,000
【内訳】
4人チームが3日間動く費用の一部として
東北までの交通費 ¥30,000(高速+ガス代)
宿泊費 ¥20,000
楽器関連用品・楽譜等購入費用 ¥30,000
食費 ¥20,000(被災地の方々との交流費用含む)
【被災地の子供達との大合奏を実現】
私たちは同様の楽器支援を行っている団体「Wind Band for Green」と「日本コンサートプロモーターズ協会」との共催で、2012年3月23日に東京築地の浜離宮朝日ホールでコンサートイベントを行いました。震災で楽器を失った子供達のために、楽器/用品を集めてくれた学校・団体と、それら支援のおかげで音楽活動を再開した子供達が交流するためのコンサートです。その結果、被災した彼らに継続的な支援が必要なことを再確認しました。
その日の様子のダイジェスト版を御覧下さい。
被災した子供達は今、過度のストレスの中で暮らしています。例えば仮設住宅での生活は自由に音楽を楽しめるものではありません。音楽演奏を楽しむ環境の復旧はまだまだ困難です。
未来の世の中を創ってゆく子供達の笑顔を取り戻すこと。それは大人達が総力をあげるべき使命です。
子供達の笑顔を広げるため、活動資金の御支援を切にお願いいたします。
【楽器 for kids オフィシャルサイト】
http://web.me.com/dodekachordon/bf/
【各種メディアでの紹介事例】
■日本経済新聞Web
http://s.nikkei.com/nV2c7j
■共同通信社Web
http://ow.ly/9RNQL
最新の活動報告
もっと見る【2012年7月3日 ~ 7月5日の旅】仙台~気仙沼~大船渡~気仙沼 2泊3日 1,400キロ
2013/01/13 15:22【楽器forKids】2012年7月3日 ~ 7月5日の旅 仙台~気仙沼~大船渡~気仙沼 2泊3日 1,400キロ 今回の派遣メンバー 武田和大 隊長&木管楽器担当 河内伯秋 弦打楽器担当 大倉祐紀子 金管楽器担当 宮嶋みぎわ ピアノ担当 尾崎栄二 木管楽器担当 磯貝幸正 金管楽器担当(今回のレポート担当) 楽器を満載した2台の車は、東京を8:00amに出発して東北自動車道を一路仙台へ向かいました。 2012年7月3日 1) 仙台 ジャズミーブルースノラ 仙台、多賀城、石巻の皆さんと情報交換。現地の状況もたくさんお話しして頂き、有意義な時間でした。トランペットはマスターの佐々木さんから、トロンボーンは仙台の高橋さんから1本、石巻の佐々木さんから2本受け取りました。また今は浜松に居るラポールの服部さんにこの場でフルートリペアも行って頂く事ができました。 2) 仙台 松尾弦楽器店 仙台在住のサックスプレイヤー尾崎さんご夫妻の案内で、仙台市内の松尾楽器店へ。数百万円〜数千万円もするバイオリンには、一同目が真ん丸! 気仙沼にお届けするバイオリンの弦を購入しました。現地で購入できるものは出来る限り現地の楽器店で購入するというのも、楽器forKidsの鉄則です。 この後、一路気仙沼へ向かいました。 3) 気仙沼 ゲストハウス 今回は和室に2段ベッドのゲストハウスに宿泊しました。ゲストハウスに到着後は荷を解く間もなく、翌日お届けする弦楽器類を一点一点入念にチェック!みぎわ嬢もバイオリニストに。 2012年7月4日 4) 気仙沼 カンノ楽器 開店時間に、この地域の管楽器のリペアや販売をされている、カンノ楽器を訪問。気仙沼を中心とした陸前地方の音楽事情をたくさんお伺いすることができました。トランペット用スワブを購入しました。 5) 気仙沼 気仙沼小学校 音楽鑑賞教室と支援のために気仙沼入りしたパーカッションプレイヤーのペッカーさん、伊波さんとともに気仙沼小学校を訪問しました。 たくさんの管楽器の状況を確認しました。100本近い楽器を全部一本一本吹いてチェック。楽器の状況は様々でした。このまま使える楽器、少しのリペアですぐに使える楽器、全く使えない楽器。少しのリペアで使える楽器が多かったのが印象的でした。リード等の備品は割れているものを使っていたり、不足している印象です。 6) 気仙沼 ヴァンガード 気仙沼の港近くにあり、震災で津波が押し寄せ被災した名門ジャズ喫茶ヴァンガードを訪問しました。前回にお伺いした時は営業再開しておらず、オーナーが毎日片付け作業を行っている状態でした。 少しずつジャズライブも開始されていました。 7) 気仙沼 小出先生宅(ピアノ/バイオリン教室主宰) 自宅で音楽教室を主宰されている、小出先生宅を訪問しました。 震災後、地域の人達を励ますため初めた弦楽アンサンブルで楽器が不足していて、今回バイオリンとチェロとビオラをお届けました。まだ練習場も確保できず自宅を解放してアンサンブルをされていました。 音楽事情だけでなく、震災に関連するたくさんのお話を聞かせていただけました。 8) 気仙沼 気仙沼西高校 気仙沼西高校を訪問しました。 一緒に合奏に参加させてもらって楽しく演奏しました。卒業後に管楽器リペアの学校に進学する男の子、頑張っていました! AKBの曲では一緒にダンスも踊りました。 9) 大船渡 友結バンド 大船渡の仮設住宅の集会所で活動を開始した、チビッコビッグバンドの友結バンドを訪問しました。高速を降りて、震災直後から陸前高田・大船渡・釜石に渡る一帯の楽器修理を一手に背負ってきた葛西大志郎さんの案内で会場へ。 以前に届けた楽器で練習を続けていた子供達はめきめきと上達していました。みぎわさんアレンジの曲を、大船渡のの方も交えて演奏しました。 なんと帰りには楽器forKidsメンバーがチビッコ達にサイン攻めに。書慣れてないオジさん達はたじたじでした。 2012年7月5日 11) 気仙沼 面瀬中学校 ペッカーさん主宰の「楽器で笑顔基金」に同行して、面瀬中学校を訪問しました。フルートやトロンボーンなどを手渡してきました。 12) 気仙沼 気仙沼中学校 ペッカーさんのバンドの音楽鑑賞教室に合わせ、楽器forKids も気仙沼中学校を訪問しました。我らが武田和大もアルトサックスで参加をして大盛り上がりです。 鑑賞教室の後は、吹奏楽部と一緒に楽しく演奏しました。パート毎に別れて、ミニアドバイス。少しのアドバイスでメキメキと上手になる気配でした。 その後は、全員で合奏です。その間にサックス尾崎栄二がなんとリペアマンに変身。故障中で今まで使われていなかったバリトンサックスが見事に蘇りました。アルトサックスなどを置いてきました。 13) 帰路 帰りは、気仙沼から一気に500キロ先の東京を目指しました。赤い車2台で夜更けの東北自動車道を安全運転で走ります。 到着は明け方。今回の旅の総走行距離は約1,400キロ! 今回も数えくれないくらいのたくさんの笑顔に出会いました! 【捕捉】 レポートの公開、遅くなってしまい大変申し訳ありませんでした。 メンバー全員、他の仕事をしながら対応しているため、レポートをまとめるのに時間がかかり、掲載が遅くなってしまいました。皆様からのご支援は、このような活動に使わせていただいております。今後ともよろしくお願いいたします。 もっと見る
【二本松・石巻・塩釜で沢山の笑顔に逢いました! VOL.3】
2012/07/29 17:21【二本松・石巻・塩釜で沢山の笑顔に逢いました! VOL.3】 活動報告第3弾 2012年5月26~27日【楽器forKids】は、 ・福島県二本松市の体育館にてSeeds+ (中学生以下の学校の枠を越えたマーチングバンド) ・宮城県石巻市の蛇田中学校吹奏楽部 ・塩釜にて多賀城市立東小学校OBでJazzバンドの子達 この3団体への支援を行いました。 必要な楽器を手渡し、共に音楽の時間を過ごしました。 報告第3弾では塩釜での多賀城市立東小学校OB Jazzバンドとの出会いをお伝えします。 ■やっぱりJazzやりたい! ハジマリはユーストでした。 【楽器forKids】の5月上旬のミーティングで、ある新企画を思案中に 「今の子達って”放課後”のことをなんて呼んでるんだろ?」 考えてても仕方ないので即座にユースト中継で会議を公開しました。 沢山の反応がポストされましたが、中でも食いつきのよかった少年&お母さんとツイッターでやりとりが始まりました。 小学生の頃 JazzのBigBandをやっていたのだと。卒業演奏会の2日前に大震災。 5月にある音楽祭に間借りする形でやっと実現できました。 そのバンド自体はもちろん存続し、6月にはニューオーリンズからの支援金と、ベテラントランペッター外山喜雄さんと東京の幾つかの楽器店・メーカー、仙台のJazzクラブ「ジャズミーブルースノラ」の協力で新しい楽器も届き、順調に活動を続けています。__その顛末は「ブライト☆キッズ」で検索してみてください。 OBの彼らの多くは今、それぞれの中学校で吹奏楽部に所属し活躍しています。 でも彼らは口にします。「吹奏楽も悪くないけど、やっぱり本当のJazzをやりたい!」 地元のテレビ局からの要請がありました。 「ニューオーリンズに感謝の気持ちを伝える番組を作りたい」 現役のメンバーだけでは心許ないということもあり、OB達も一緒に出演することになりました。 その練習日と【楽器forKids】が石巻に寄る日程がマッチしました。隣町なので遊びに伺いました。 ■楽しいね! でも、なかなか思うようには… 集まったのはトランペット(ツイッター仲間のR君)、トロンボーン2名、テナーサックス、ベースの5人。 時々集まって音を合わせているようです。今回は番組収録に向けての新曲を譜読みから頑張りました。 段々と形になっていくとどんどん楽しくなってきました。【楽器forKids】のスタッフも全員参加したので今回は写真が少ないです。十数年ぶりにドラムを叩いたスタッフは足をツリながらも大エンジョイ。最初は「オジサン達なにもの?」という表情だった子供達もニコニコな合奏になりました。 普段はそれぞれの学校での放課後活動があるので、OB達が集まるのも簡単では無いようです。 フィットしそうな譜面の調達も容易ではないでしょう。楽器の管理維持も。せっかく繋がった縁なので【楽器forKids】としては、可能で効果的な支援を続けたいです。 ちょうど石巻でジュニアBigBand が始まるので、そことうまい具合に化学変化が起きてもいいのかな?とも思いつつ、人と情報を繋げるのも続けていきます。 ■子供達の笑顔が最優先 TV出演について彼らの気持は微妙。ニューオーリンズからの支援には勿論感謝しています。外山喜雄さんと素敵な時間を過ごせたことも含め。 ただ、卒業後のことなので、OB達は贈られた楽器の恩恵はほとんど受けていません。 「いいな〜、ピカピカで」 それでも、アリガトウを伝える機会あらば一生懸命になるんです。 なのですが、周りの大人達の受けとめ方、反応の仕方は様々なようで、、、 【楽器forKids】は「子供達の笑顔が第一だよね!」の気持を大人の皆さんとも頷きあいつつ、無心に子供達と遊び続けます。 ■たまたま ラッパのR君とベースのY君はスカが大好き。代表武田が過去に所属してたバンドの大ファンでもありました。嬉しかったな。そんな時にちょうど5年ぶりに再結成なニュースも飛び出し、なんだか色々と動き出しそうな予感。 「これ聴いて!」と渡してくれたのが、仙台のインストスカバンド「おひつじ座流星群」のCD。OBの子達で合奏できるような譜面を作る約束をしたよ。 ■またアイス食べよーね 練習後には皆でサーティーワンアイスクリームに行きました。女の子達はコイバナに夢中だったね。○○中のダレソレが…みたいな。男の子はけっこう硬派に音楽の話で盛り上がったね。 アイスも美味しかったね。また一緒に食べよーね。 もっと見る
【二本松・石巻・塩釜で沢山の笑顔に逢いました! VOL.2】
2012/06/21 16:36『活動報告第2弾』 2012年5月26~27日【楽器forKids】は、 ・福島県二本松市の体育館にてSeeds+ (中学生以下の学校の枠を越えたマーチングバンド) ・宮城県石巻市の蛇田中学校吹奏楽部 ・塩釜にて多賀城市立東小学校OBでJazzバンドの子達 この3団体への支援を行いました。 必要な楽器を手渡し、共に音楽の時間を過ごしました。 報告第2弾では福島県二本松市でのSeeds+の様子をお伝えします。 ■僕たちは諦めないよ! 「やっぱりマーチングやりたい」 その一言が全てを動かした。H-Seeds が見せてくれた奇跡と感動。 Seeds+として次にステージに挑む彼らを【楽器forKids】は応援します。 福島県での支援は岩手宮城とはだいぶ様子が違います。 暮らしていた町の比較的近くに町民皆で避難してるわけでないからです。 それぞれの家庭が散り々々に、それこそ全国規模で避難しています。 【楽器forKids】では実際にそんな一人々々に、1箇所1人でも手渡して廻ってきました。 こんな風に↓(今回の写真ではありませんが…) 彼らが一同に会して練習する困難は想像に難くないでしょう。 今回会った Seeds+のみんなは元々、南相馬に暮らしていました。 南会津に避難している者数名、南相馬に残る者数名、それ以外は散り々々です。 練習の度にバスをチャーターしたり、親達が長距離を送迎したり。 今回訪れた福島県二本松市の体育館は、市役所等のある市街地から車で30分ほど山道を登った温泉街にありました。 Seeds+、昨年度中は「H-Seeds」でした。南相馬の原町第一小学校でマーチングをやっていたメンバー。会津若松に避難中の数名から挙がった「やっぱりマーチングやりたい!」の声に周囲の大人達が頑張って活動を実現。昨年6月に活動を始めました。 離れた各地に避難しているので、その練習は困難を極めました。 共に同じ時間を過ごしてこそのマーチングですが、なかなか叶わないので携帯電話で音を確かめたり、Youtubeで動きを合わせたり。年末の合宿でようやく全員揃っての練習ができました。30数名がやっと勢揃いして一緒に御飯、ボーリング大会、枕投げ。 結果としては全国大会に進み素晴らしい賞も頂きました。我々も嬉し泣き。 そのステージに触れた者誰もが、復興への勇気を授けられたはずです。 【楽器forKids】は活動の当初より楽器提供のみならず演奏演技指導を含め付き合いを深めてきました。彼らは我々を「がっきさん」と呼んでます(笑。 ※「H-Seeds」の演奏は、こちらの動画の2分頃に収録されています。 ■こんな事情です 原町第一小学校は昨年10月に学校を再開しました。この春からはマーチング部も。 しかし、H-Seedsのメンバーを始め避難している全員が町に帰れるわけではない。 せっかく9ヶ月間続けて来たバンドがまた別れ々々になってしまうのはあまりに悲しい。 大人達は決断した「続けよう!」。 学校に戻った子達の幾人かは学校のバンドに集中したくもなるわけで(移動の手間もありますし)、全員が継続できるわけではない。卒業する子達も居る。 そこで、変身の決断です。 「学校の枠を越えて、マーチングやりたい中学生以下、誰でも集まれ!」 そこでバンド名も「Seeds+」と刷新し、学校内バンドでなく一般バンドとしての再出発です。 ところが、楽器の殆どを元の学校からのレンタルに依存していたので、楽器が全く無くなりました。 ■そこで【楽器forKids】の出番! トランペット8本・コルネット1本・フリューゲルホルン1本・トロンボーン4本・ アルトサックス2本・テナーサックス1本・バリトンサックス1本・ シンバルとスタンド1組、スティック10数組、沢山の手入れ用品、マウスピース、etc。 twitterなどを通じて全国から贈られた楽器を調整修繕して持っていきました。 マーチングバンドには独特な楽器が多く、皆さんからの休眠楽器の提供のみでは供給不能な物もあります。 今回は、マーチングバリトン2本・マーチングチューバ1本を、皆さんからの寄付金(Campfire参加以前の)で中古品を購入させていただきました。 ■笑顔は楽器を飛び越えて音になる! 9ヶ月に渡るお付き合いながら、こんなに沢山の楽器を持って来るのは初めて。 彼らも心なしかいつもより緊張の面持ち。 いつも通り、どうやってこの楽器がここにあるのか説明してから一つずつ手渡します。 ケースを空けてみてすぐ歓声を上げる子も、まだ初対面でビクビク気分の子も、、。 でも、手にとって音を出してみて、消耗品・手入れ用品の配布をする頃には大騒ぎ。 スタッフ一同も一人一人に扱いの説明などしつつ大騒ぎの一員に。 いい写真ですよね? いつのまにか皆がニコニコです。 今回は参加出来なかったスタッフに、本場アメリカDCIでブルーデビルズ(Blue Devils Drum and Bugle Corps)のトランペッターとして90年代に活躍したマーチングのスペシャリストが居ます。彼が永年使っていた楽器を渡しました。 「これはウメちゃんからの応援メッセージだよ」 Seeds+の皆はウメちゃんが大好き。スペシャルな1本として大切に使ってくれるのを約束してくれました。 もちろん、どの楽器もスペシャルですけどね。 パート練習から始めました。【楽器forKids】スタッフは共に音を出します。 プロの演奏家が基本的にはに真剣に、それ以上にいつも笑顔でレッスンを進めます。 楽器吹かせたら実はスゴイおじさんのテクニックに歓声が上がったり、難しい所のコツを教わって吹けるようになったり、体育館のあちこちに笑顔が拡がります。 これが音楽の力。 楽しそうですよね? ↓奥に写ってるのがマーチングバリトン。 パート練のあとは全体合奏。 全員揃って音を合わせられるのはこの数十分だけ。子供達にとっては貴重な時間。 周りでは送迎のために車を運転してきた保護者達が、真剣な眼差しで子供達の演奏を見つめています。 もちろん子供達も真剣です。 ■再会を約束 楽しい時間はあっという間に過ぎ去ります。別れ際には必ず記念撮影。 今回初めて会った新メンバーも数時間前のビクビク気分はどこへやら、ニコニコ笑顔です。 その数分後、子供達が道の両脇に並んで、我々の車に向かっていつまでも手を振ってくれました。「必ずまた来るからね!」旅は続きます。 ■大人達のすべきこと 福島の場合、自然災害のみならず人災の要素も大きい。 大人達の起こした大災害で故郷に住めなくなり、子供達は仲間と別れ々々になりました。 そんな子達が音楽活動を続けられるように願う大人達の居る地域では、こんな活動がようやく始まっています。しかし、こんなことが叶わない子供達が他の地域にはまだまだ沢山居ます。その子達の願いを実現するのは、これを見ている皆さんです。 ■まだ足りない! 実はまだまだ楽器は足りません。Seeds+の場合、やはりマーチングに独特な打楽器類の殆どが今後の課題です。中古での寄贈には頼れないものばかりなので、現地楽器店での購入を目指します。 皆様からの資金援助のみが頼りです。 当初「震災で失われた楽器を子供達に補填する」のを目的に始まった【楽器forKids】ですが、失われたのは楽器ばかりでない事に気付いてから、支援対象を広げてきました。 練習する時間と場所の確保・発表する機会と場所・楽譜を買ったり講師を呼んだりする経費、、、それら以上に大きな喪失にも気付きました。平常時なら子ども達に楽器を買ってやれた大人達の経済力も失われています。 ならば、従前通りの音楽活動を再開したいという子達のみならず、新たに始めたいと思う子達も支援対象としてよいはず。 楽器等を購入する際には極力被災現地の楽器店で買います。非力な我々でもできる現地経済復興のお手伝い。 ■「また会おうね」の約束を守りたい 目立った被災地に楽器は殆ど行き渡りましたが、新入生・転入生(大規模避難の結果、内陸の学校はマンモス化が進んでます)には行き届かないケース、我々に声が届けられてないケース、あるいは東北の方特有の遠慮も働き、まだ楽器を手にできない子供達も沢山居ます。楽器を届ける活動はまだまだ必要だと感じています。 併せて、上述のような新たな課題も山積です。 もう一つの大切な課題。楽器を届け、一緒に演奏した子供達は必ず「また来てね」と言ってくれます。「また来るね」と約束して別れます。我々が嘘つきになってはなりません。子供達が見倣ったら困りますから。だからその約束を守らせてください。 あの笑顔がいつまでも続くように、彼らのもとへ繰り返し我々を送ってください。 皆様からのご支援は彼らとの約束を果たすためにも使わせていただきます。 ■海を越えた応援の声も! 「ブラスト!」というマーチングをテーマにしたアメリカのミュージカルがあります。10年前に始まりました。今年は3年の充電期間を終えて世界ツアーを巡っています。6月末からの日本ツアーは、日本の復興応援ということで47都道府県全てを廻ります。 その「ブラスト!」が Seeds+のことを聞きつけて【楽器forKids】もろとも応援の声を寄せてくれてました! そのメッセージが世界中に届きますよう祈ります。 ※ブラスト!日本ツアーのホームページ。右下にさりげなく我々が居ます。 もっと見る
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