2020/05/18 23:22

NanZ Kitchen(ナンズキッチン)は、1923年に漁業用の氷を供給するために建設された歴史的建造物「南豆製氷」の跡地につくられた、白い大きなテントが目印の開放的な複合施設「ナンズビレッジ」のフラッグシップです。2015年9月のオープン以来、下田の表玄関に、新しいカルチャーを巻き起こし、さまざまな人が集うコミュニティスペースとして四季を通じて活気づいています。今回答えてくれたのは、28歳の若きシェフ松崎翔さん。イタリア、フランスでの料理修業を経験し、下田の食材に大いなる可能性を感じている彼の、下田にかける想い、ぜひ聞いてください。



――コロナの影響について

「3月の終わり位から徐々に影響が出始め、前年度比で売り上げの40%が減少しました。 さらに通常のレストラン営業に加え、3月、4月に団体様のご予約を5件ほど(貸切のウエディングパーティーの予約も)頂いていたのですが、こちらも全てキャンセルとなり、約50万円あったはずの売り上げを失ってしまいました。

そして4月5月以降は下田の街の空気感が驚くほど変わってしまいました。

NanZ Kitchenに遊びに来てくれるお客様の大半が、県外から観光で来てくれる方々と、外国人観光客の方々なのですが、普段とは違う異様な光景であり、今の状況下では仕方ないのですが、やはり寂しさを感じます」


――イタリアやフランスでの修業経験を下田で!

「3月の途中からテラス席のみのご案内をさせていただいたり縮小営業をしていたのですが、4月の頭からはテイクアウト、デリバリーのみで営業しております。

ピザやパスタといったグランドメニューのテイクアウトも予想以上に好評をいただいているのですが、テイクアウトメニューを始めてから、地元の方に人気なのが『お任せ弁当』です。

僕は本当に心の底から料理が好きだし、食材にも敬意をはらっていて、いろんな料理をつくりたいという気持ちが強いので、『お任せ弁当』に関しては、これだ!と決まった内容はあえて決めていません。その日その日に僕が作りたい素敵な料理をお客様に提供しております。

下田の街は、本当に自然が豊かで、山もあるし川もある、そして何より海がある!

つまり食材の宝庫なんですよ。地物食材がおいしいから、自然とおいしい料理がなんでもできちゃいます!逆にどんなものが食べたいか、リクエスト頂ければ全力でお応えします!

僕は今までヨーロッパ料理(中でもイタリア料理)を中心として修行を積んできました。実際にイタリアやフランスへ渡り本場の味を楽しみながらも、時には飛び込み居候でレストランの厨房でフライパンをふらしてもらいました。日本での修行時代とは比べものにならないほどの人生経験を濃縮した修行の成果を、ここ下田で存分に発揮して“NanZ Kitchen”を更に進化させる意気込みです!」


―ーナチュラルワインを強化します!

「僕もそうですし、ホールの女の子も今年から入社し下田に移住してきたフレッシュなスタッフです。緊急事態宣言が出ている今を逆にチャンスだととらえ、お店の中と外の改革に努めています。掃除はもちろんのこと、模様替え、メニュー作りのための試作などなど。普段できないことをこの機会に挑戦中です。大きな変化としては、今後ナンズキッチンでは、イタリア産自然派ワインを専門に取り扱って行く方針です。常時30本以上イタリアのいろんな地方のワインを豊富に取り揃えますので、まるでイタリアにいるような素敵な気分になるはずです!イタリアのテロワールを感じちゃってください! もちろんワインと合うお料理もご用意致します。営業再開後にみなさまに良い意味で驚いてもらうために一つ一つを丁寧に見直し、修繕してます!」


――進化して、深化するナンズを目指して

「5月7日からは座席数を4分の1まで減らして、ソーシャルディスタンスを保った通常通りの営業を再開する予定ですので、ご安心してご来店ください。 室内で食事をするのが気になるなという場合も開放的なテラス席も完備しておりますので、安心してご利用いただけます!天気のいい日、スターシェードの下で食事すると気持ちがいいですよ~。
テイクアウト、デリバリーも変わらず行いますのでそちらの方も是非ご利用いただければと思います。また、現在全スタッフでアイデアを出し準備中なのが、インターネットでの食品販売です。下田の食材をつかった料理を全国のご家庭にお届けできるよう、絶賛企画中です!
一刻も早く日常生活に戻り、皆さんにまた明るく活気のある下田市に来ていただけるよう願っております」


――開国精神をいまこそ発揮して

「もともと、ここは「南豆製氷所」という、大正末期から80年間も水産業界に氷を供給し続けた歴史ある建物の跡地です。

港町である下田の歴史を見守ってきた建物があったこの場所を、人々の憩いの場所にしたい。そんな気持ちからできたのが、この「NanZ VILLAGE」という商業施設なんです。

しかし、実際のところ厳しい状況が続き、他店舗が春から立て続けに閉業してしまいました。これ以上この場所を寂しい場所にしたくない、という思いを強く持ってますので、やめるという選択はございません。ただ、開港精神で進むのみ!ですね!」


――もっと地元密着、もっと憩いの場に

「僕の経歴は今までイートイン専門で飲食店をやってきましたので、テイクアウトを主として営業をするのがとても新鮮で新しい発見がとてもあり勉強になりました。 どのような容器でどのような袋を用意し、どんな盛り付けをすれば綺麗でおいしく召し上がっていただけるのだろうか?と思案する毎日です。
それから、地元の方で利用してくださる方が増えたのはとても嬉しい変化ですね。駅前ということもあり、なんとなく観光客向けという雰囲気が拭えなかったNanZ Kitchenですが、広いテラス席やワーキングスペースを地元の方にも気軽にご利用していただきたいという思いはずっとありました。こんな状況ではありますが、下田の憩いの場所としての一歩を踏み出せた気がしています。
地元の方々にもNanZ Kitchenをたくさん利用していただけるよう、もっともっと地域密着して下田で繰り広げられるイベントごとにも率先して、スタッフ一同参加してゆきたいと思います。
また、下田に遊びに来られた観光のお客様方には、下田にしかないこだわりの食材を存分に楽しんでいただきたく、ナンズキッチンでは下田の食材をたくさん使ったお料理とマリアージュなイタリア産自然派ワインを豊富にご用意しておりますので、是非NanZ Kitchenに遊びに来てください」


ーー支援してくださったみなさまへメッセージ

「こんなにも早くあっという間に、目標が達成されるなんて本当にすごく驚いております。
知らぬところで下田市って本当にたくさんの方々に、愛されているのだなっと実感し感動いたしました。 ご支援してくださったたくさんの方々には、感謝の気持ちでいっぱいです。
また、安心して下田に来られるようになったら、皆様に元気が出て笑顔になるような素敵なお料理を心を込めて提供したいと思っております」


追加情報!!

5月20日(水)19:00頃から
インスタグラム「nanz.kitchen_shimoda」でインスタライブを実施します。
内容は、ご家庭でもできる簡単アヒージョの作り方と、ナンズキチンの厨房ライブ中継です。
店舗営業しながらの中継となりますので、お客様対応優先となってしまいますが、ご質問等お気軽に頂ければと思います。下記、QRコードです。


加盟店
NanZ Kitchen