2020/06/24 15:33

2000 年、48 歳で新⽇鉄を退社後、妻と二人でイチジク、いちご農園の経営を⾏いながら、若い頃から抱いていた障害をもった方たちに就労の場を提供したいとの思いが段々と強くなっていきました


実は私の兄が全⾝の⼩児⿇痺でずっと一緒に生活していたことから、仕事を通した障害者の社会進出の重要性を強く認識していました。兄は学校にも行けずようやく支援学校に入学できたのが17歳の時。小学6年生で入学し中学卒業までわずか2年。かれはすべて独学で機械知識や、パソコンも自分でプログラムを組むなど粘り強く学んだ。近隣の方からトラクターの修理を依頼され不自由な手足を起用に使い修理していた。そのツテで一旦は就職できたがスピードが遅い為同僚から攻められ1年くらいで退職。私が21歳のころでした。それから30年が経過しあの頃考えていた「働きたいのに働く場所、機会のない障がい者に就労の場を提供したい」との思いが強くなり障がい者集めを行っていました。しかし福祉に関してド素⼈のため、「⼤事な息子を預けられん!!」など全く相手にされず限界を感じていました。そんなある時、いちじくのラジオ取材がありその放送の中で「実は10年前から障害者のために就労の場をつくりたいと考えていたんだ」と話した所から少しずつ問い合わせの電話が入るようになりました。

粘り強く求人活動を⾏い、退職から12年後の2012 年ようやく農業を体感しながら社会との関わりを深めて⾃⽴を⽬指す、障害者就労⽀援事業所 ジョイファーム⼤分を設⽴することができました。joy「楽しい」farm「農業」障害があることで閉じこもりがちな彼らを家から一歩引き出し太陽の光を浴びエネルギーを充電することから始めよう。とジョイファーム大分と名付けた。現在は27名の利用者と共に「農作物の生産、加工、販売」「パン工房“ヨーイドン!”」「内職作業」「ポスティング」「メンテ」と業務は多岐に渉ります。

そして昨年「きくらげの生産」を始めました。

職員もパートさんを含めると17名。総勢44名がジョイファーム大分で働いています

利用者の工賃も平均月額25000円と全国どこの事業所と比べても遜色のない金額を支払っています.

これらの活動が認められ昨年ヤマト福祉財団より助成(全国で6社選出)を受けアルコール冷凍機を購入しました。

この冷凍機がもたらす影響は計り知れずし冷凍フルーツ(苺、梨、キウイ)など旬に関係なく販売が可能になりました

わたしは現在68歳、まだまだ元気です。