ビタミンといえば、A、B、Cがよく知られているが、最近、ビタミンDが注目されている。ビタミンDはカルシウムの吸収を助けて骨を強くすることは以前から認められている物質だ。だが、コロナ禍のさなか、ビタミンDには免疫機能を改善し、インフルエンザ、さらに新型コロナウイルス感染を予防する働きがあるとにわかに注目されはじめたのだ。実際、ビタミンD不足によって新型コロナウイルスの感染率、死亡率が高まるとする調査報告もあるようだ。
このビタミンDはキノコ類、魚類に多く含まれているのだが、特にキクラゲはスグレモノだ。乾燥したもので100グラム当たりの含有量で128マイクログラム。以下、シラス干し61マイクログラム、焼いた紅鮭38マイクログラム、ウナギ17マイクログラム。1マイクログラム(μg)は1000分の1ミリグラムのこと。ちなみに、成人の1日当たりの必要摂取量は5・5マイクログラム。 キクラゲといえば中華料理ではおなじみの食材だ。ほとんどが輸入の乾燥ものだが、最近、スーパーで生の国産キクラゲを目にする。乾燥ものよりコリコリ感、弾力感があっておいしい。
また、ビタミンDには人間の体内でも合成されるという特徴がある。そのために欠かせないのが紫外線だ。皮膚が紫外線を浴びると皮膚に含まれる一種のコレステロールを材料にビタミンDが合成される。1日に10分から15分程度日光を浴びるだけで十分とか。ガラス越しでも効果ありとの説もあるが、「3密」を避けつつ外で日光を浴びたほうが気分もいい。
最近、日焼け止めを使用する男性も増えているが、ビタミンD合成を妨げる。ゴルフ焼けを隠したいのか、色白にこだわるのかはわからないが、免疫力アップにはビタミンDが重要だということを覚えておいたほうがいい。