2020/09/11 19:00
「まずは、この業界のことを知ってほしい」という想いで始めたこのクラウドファンディングも、早いもので残り一週間を切りました!
本取り組みについて、おかげさまで中日新聞社様にも取り上げていただき、まだ期間は終了していませんがこのプロジェクトを立ち上げて本当によかったと思っています。

今日は、この場をお借りして、期限一杯1人でも多くの方にこの業界のことを知っていただくべく、 コロナ禍にある音楽業界のことを更にご紹介させてください。
今日のお話は演奏家ではなく、楽器レッスン講師の立場からです。

この写真をご覧になって、一番はじめに思ったことはどのようなことでしょうか。
私が稼働している某音楽教室のレッスン風景です。
緊急事態宣言が解除されやっと教室が再開し、久しぶりにレッスンに行きこの感染対策の重装備を見た時は、正直ショックを受けました。
「あぁ、これからはここまでしなければならない世の中に変わってしまったんだ」と。
生徒様のマスクをしていない素顔を見ることが出来なくなってしまったことも、直接お会いしているのにパーテーション越しにしかコミュニケーションを取ることができなくなってしまったことも、とてもショックでした。


具体的にどのような感染対策がなされ、コロナ以前とどのように変わったのかをあげたいと思います。


まず、講師はパーテーション越しに指導をする為、以前のように生徒さんの楽譜への書き込みや、近くへ行っての指導は一切できなくなりました。
そして、こちらの音楽教室は本来は楽器を持って来なくても手ぶらでレッスンへお越しいただけることを謳っておりましたが、感染予防の為に必ずマイ楽器をご持参いただくこととなりました。
写真をご覧いただくと、皆様楽器ケースを椅子の横へ置いているのでお分かりいただけると思います。

そして、これが一番大きく変わったことなのですが、唯一講師と生徒様が接触しなければならない「チューニング」問題に関してです。
これを非接触で行わなければならないと決まった時にはどうしようかと、とくに初心者のクラスでは気を揉みました。
が、 生徒様に事情を説明して、根気よく、丁寧に指導してみたところ、パーテーション越しでも生徒様にチューニング技術を習得していただくことができ、非接触でのチューニング指導へと大きく変わりました。
このことにより、今は私と生徒様が直で接触する瞬間は完全にゼロになりました。


最後に、この生徒様お一人お一人、そして講師を遮るためのパーテーションですが、毎日毎日、教室スタッフが新しいシートに取り替えてくれています。
一日置きではありません。
毎日です。
これについては教室スタッフへの感謝がとまりません。


写真では分かりにくいかも知れませんが、それぞれ、5人のクラス、4人のクラス、3人のクラス、そして写真にはありませんが2人のクラスもこれと同様にあります。
もちろん生徒様全員に写真掲載の許可をとっており、そして皆様口々に「音楽を楽しむ姿を知ってもらえるなら、テレビでも新聞でも、どこへでも出して欲しい、協力したい」と仰ってくれています。

私の個人的なお話になりますが、私はレッスンが大好きな人間です。
生徒様から音楽のこと、世の中のこと、人としての思いやりや愛情とは何かを教えていただいています。
緊急事態宣言が解除されて、レッスンが再開した時、ご不安から退会者が続出してしまうのではないかと心配をしましたが、お教室の素晴らしいスタッフのお陰で、日曜日は常時25人程の在籍がありますが、なんと1人の退会者もなく全員レッスンに戻って来てくれました。
そして、レッスンを心から楽しみにして、音楽に触れていたいという生徒様が多数いらっしゃるという事実に胸が熱くなりました。
こんなにも、こんなにも、まるで生き甲斐のようにしてレッスンを楽しみにしてくれていたのだと、講師である私が一番勇気付けられた瞬間でもありました。

音楽業界のために、この衝撃的なレッスン風景写真もどんどん広まればと思っています。
全ての音楽教室、もしくは個人のお教室でも、コロナ禍でこれからもレッスンを継続しても良いのか悩んでいる所は沢山あると思います。
でもこうして、ここまでしても多数の生徒様がレッスンを楽しんでいる様子を知ってもらうことで、前向きな想いが生まれると思うのです。

大変不慣れながらも現在クラウドファンディングをしているのも、「まずは、この業界のことを知ってほしい」という強い想いからです。
私たちの想いを多くの方に知っていただくことで、演奏家へエールを届けたいと思っています。
残りの期間も、精一杯頑張りたいと思いますので見守っていただけましたら幸いです。