3月2日に相双五城信用組合さま本店で、2017年の相馬田んぼアートと、そのクラウドファンディングについて記者会見をおこないました。今日はその会見のなかから、遠藤さんが話したことをレポートします。(そのままレポートすると緊張とかでわかりづらいところがあるので、なおしてあります)
震災前までは、私は相馬市の岩子(いわのこ)という地区で、農業と漁業を営んでいました。
田んぼは津波の塩害でダメになりましたが、土壌の整備が終わり2014年から作付けができるようになりました。そのとき、このまま農業を再開するのは気持ち的にも辛いことだと思いました。そんな時に、青森の田舎館の田んぼアートを思い出し、自分のところの田んぼを使って規模は小さくても開催できたら面白いんじゃないかなぁと思ったんです。
震災後3年の間にさまざまなボランティアの方々と知り合う機会があって、そんな彼らに背中を押される形で、3年前から自分の田んぼで相馬田んぼアートを始めました。昨年で3回目、地元相馬の方々や、ボランティアで知り合った人たち、そんなメンバーが協力しあって開催をしています。大変だったけども、年を追うごとにすばらしいものになってきています。
この田んぼアートプロジェクトで思い描いている考えは、相馬岩子という土地柄を生かした内容で、いろいろなところからもっと人が来てくれて、福島の美しさ、食べ物の美味しさ、安全性などを伝えることができたらと思っています。町おこしにもなり、地域の方々にももっと喜んでもらえるイベントに育っていくのではないかと思っています。そして各地域がそんな風にしていけば、一年を通じて楽しめる、どこにも負けない土地になります。
この相馬田んぼアートは大きさでは他に全くかないませんが、他の田んぼアートではみられない、田んぼに映像を投影するプロジェクションマッピングを、メンバーの映像作家の方にご協力いただいて、夏の鑑賞祭に開催しています。
田んぼアートで育てた米を食べるまでを一連のイベントと考えてやっています。フレンチのシェフの方もメンバーにいて、相馬のお米や食材を使った料理をイベントで振舞ってもらったりもしています。そして田んぼアート米を使ったビールの製作も昨年からはじめて、参加者の方にはとても喜んでいただいています。
今年は、もっと多くの方に来ていただけたらと思っています。ご存知とは思いますが、相馬に東京方面から来るのはまだまだ大変です。そのほかにも多くの人に来てもらうためには整えなければいけないことがたくさんあります。もっとたくさんの方に相馬市岩子に来てもらうことを目指し、その仕組み作りのために今回、FAAVOさんでクラウドファンディングに挑戦をさせていただきました。
みなさんに興味を持ってもらい、ご協力いただけたら、本当に嬉しいことです。
遠藤友幸