● こどもが時間を忘れて本気で遊べる場所を作りたい
プロジェクトページを見てくださったみなさん、ありがとうございます。
本郷(もとさと)の家の代表 柏本です。
私は柏原市において、青少年を対象にした野外活動プログラムを提供している団体を運営しております。
2008年に団体を設立し、来年で10年目を迎えます。
柏原市にはかつて、森に囲まれた教育キャンプ場がありました。しかし、老朽化を理由に閉鎖となり、結果としてこども達が自然の中で学ぶ機会を奪われてしまったのです。
また、柏原市は市の56%が山林という地形に恵まれた環境にありますが、その一部が管理を放棄された状態にあります。
そこで、「放棄地として維持するのではなく、自然を再生させたい」という思いと、
「思いっきり活動出来る場所が無いこの状況をなんとかしたい」という強い思いからこのプロジェクトを立ち上げました。
こどもは本質的に体を動かすことが大好きであり、外で遊びたいという欲求を持っています。
「あるく」「はしる」「すべる」
「とぶ」「のぼる」「はう」
「くぐる」「おす」「つかむ」
「たつ」「わたる」「ぶらさがる」など、
多くの動作を身に付けることができ、さらに、ほぼ自然状態の環境で行う活動により、恐怖心も増幅され、危機管理能力を養うこともでき、自分自身の身を守る行動の本質が体感できます。
そのような自然という環境が教材となることで、自然の成り立ちや社会の成り立ちを自分の目で知ることが出来ます。
● 自然の中でのリアルな体験は、こどもの成長に欠かせない経験
私は、 野外活動こそが生きていくために必要な能力をすべて学ぶことができる教育だと考えております。
何故そう考えるのか・・・。
それには私がこれまで経験してきた実体験に基づいているからです。
理由は3つあります。
1つ目は、幼少期から続けているボースカウト活動です。
ボーイスカウト活動では、様々な経験を積ませていただきました。今でも記憶の中に残っている当時私を指導していただたリーダーの言葉があります。
「面倒なことをするのがボーイスカウト。それをやりきることが将来の財産になる。」
「知らなくては誰の役にも立てない。知っているからこそ自分も他者も守れる。」
今でもその言葉通りの精神が身についています。
特に、野外キャンププログラムではそのことを実感する場面が多くありました。知識と技術が身についていなければ、食べることや寝ることさえできないといった生命の維持が困難になる状況に陥ってしまうからです。
2つ目は、大学生時代に参加した自然体験リーダー活動で感じたことです。
三重県の山奥の大自然に囲まれた野外活動センターにおいて、自然体験を目的に利用される家族や団体のプログラムサポートを行っていました。
そこで感じたのは、自然の中でアナログ的に遊びに没頭する姿は、おとなもこどもも同じように心から楽しいんだなと思いました。
ただ、1本の木をじーっと眺めるだけで、生物がいた跡があったり、実の食べ跡があったりと色んな発見がある。そんな好奇心をくすぐってあげることが、なぜ?どうして?につながり、関心が深まっていくこそが「知り、学ぶ」という始まりなんだなと。
【付近の山で見つけたクワガタのメス】
3つ目は、自然体験の重要性がデータとして蓄積されていることです。
国立青少年教育振興機構では、自然体験を通して得られる自尊感情、共生感、意欲・関心、規範意識、人間関係能などを「体験の力」として調査すると、幼少期から中学生期までの体験が多い高校生ほど思いやり、やる気、人間関係能力等の資質・能力が高い、という結果を得ています。さらに小学校低学年までは友だちや動植物とのかかわりの体験が、小学校高学年から中学生までは地域活動、家族行事、家事手伝い、自然体験等の体験が「体験の力」が高い、という結果を得ています。
また「豊かな自然体験」はことばを豊かにし、想像力を高めていくといった数値データが現にあるということです。
参考:「子どもの体験活動の実態に関する調査研究」報告書(独立行政法人国立青少年教育振興機構)
私自身、団体活動を通じて見ることができた、こどもの成長もあります。
2008年に団体を設立し、これまで多くのこども達の自然体験をサポートして参りました。
当初は公園に遊んでいたこども達に声をかけて一緒に遊ぶところから始まり、やがて参加人数が増え、教育委員会の後援をいただけるようにもなりました。
日帰りの体験プログラムから宿泊のプログラムまで各種の野外活動に何度も参加してくれた子。最初は参加するだけの子だっだのですが、やがてはグループのリーダーをやって他の子の面倒をみたり、中学生になってからは地域のリーダー活動に参加している姿も見ることができました。
この時ばかりは、活動を続けてきてよかったと心から実感させてもらいました。
私たちが生きていくためには、様々な集団に属しながら過ごさなければなりません。
家族、学校、会社・・・など本当にたくさんあります。
そういった集団の中で生きていくために、自然体験をすることがこどもの成長に極めて重要な体験なのであれば、体験できる環境を創り出すのは大人の使命だと思います。
遊び方を知らなければ、ただただ危険な空間かもしれません。
しかし、遊び方を知れば自然は本当に楽しめる場所です。
● 人の管理が行き届かず、荒れてしまった山林地を少しでも保全し活用していきたい
山の荒廃は、山林本来の役割が果たすことができないだけでなく、自然災害の増加や、不法投棄の温床などさまざまな課題を引き起こします。
生物の生活環境の破壊にもつながり、自然界のバランスが崩れてしまいます。
▲柏原に残る自然
今以上に山が荒れていくのをただ見過ごすのではなく、人の手で山を管理し、生物も人間も安心して過ごせる場所を作り上げたい。そして、こども達が思いっきり遊び学べる場所にしてあげたい。
● 新しくオープンさせる施設について
遊具は全て一からデザインします。
開発を行おうとしている山林地の面積は約3,000平方mもある広い土地です。
3,000平方mはテニスコートで言うと12面分くらい、バスケットボールコートで8面分の広さがあります。
予定地:柏原市大字大県699
現状は、草も生い茂る荒れた状態です。
この場所は斜面地であるため、まずは現地をさらに詳しく調査し、どのように遊び場を作っていくのか「遊び場のデザイン」を考えたいと思います。
私の構想では、「木登り、昆虫観察、自然観察、基地作り、簡単な作物(さつまいもなど)の育成」をしたいのと同時に、先にも書きました、「あるく」「はしる」「すべる」「とぶ」「のぼる」「はう」「くぐる」「おす」「つかむ」「たつ」「わたる」「ぶらさがる」といったアクテビティができるものを、開発で切り倒した木を再利用しながら作りたいと考えております。
参考にしている施設は
や
です。
最初の段階では、本郷の家が主催するプログラムの中でフィールドとして活用する方法を考えております。ゆくゆくは常時開設して、たくさんの方に遊びに来ていただけるような施設にしたいと考えています。
● 本郷(もとさと)の家について
2008年に団体を設立し、柏原市を拠点に
青少年健全育成事業・指導者養成事業・企画・運営事業
の3つの事業活動をしております。
青少年健全育成事業では、小学生を対象にしたキャンププログラムやハイキング、幼稚園児との親子で楽しむ自然遊びや自然工作体験などを行っています。
指導者養成事業では、我々の体験活動をサポートする指導者の養成を行っています。
野外活動で必要な技術指導や参加者との関わり方、プログラムの計画の仕方など実践を通じて学んでもらっています。
企画・運営事業では、自然体験活動のプログラムを企画から運営まで行っています。
毎年2回、青少年向けの野外活動プログラムの企画運営しております。
いずれも野外活動歴33年の野外活動家である私を軸に、「自然で遊ぶ楽しさ」や「自然で生きる方法」を伝えています。
● 支援金の使いみち
本郷の家には15名の社会人ボランティアスタッフが所属しており、運営のサポートをしていただいております。
しかし、森林整備となると、道具の調達とかなりの時間と労力が必要になります。
そこで、人的要員については、新たに開設ボランティアを募集します。
道具の調達面では、資金援助をお願いしようと思います。
1.山林整備に必要な道具の購入資金 (56,000円)
■ ヘルメット 2,500円
■ 革手袋 1,000円
■ ハーネス 4,000円
■ 草刈り機 20,000円
■ チェーンソー 10,000円
■ 木の皮むき 5,000円
■ スコップ 1,000円
■ つるはし 5,000円
■ かけや 3,000円
■ なた 3,000円
■ 草刈鎌 1,500円
2.不法投棄されているゴミの処分費の一部 (34,000円)
3.事務所として活用するためのスーパーハウス
エコノミーハウス (430,000円)
まずは、上記のうち、
1.山林整備に必要な道具の購入資金 と
2.不法投棄されているゴミの処分費の一部
の10万円を目標とし、ご支援いただければと思います。
もし達成することができたら、次の目標として、
3.事務所として活用するためのスーパーハウス
にも挑戦したいと考えています。
● 実行スケジュール
本格的な寒さが来る前、11月から作業を進めていきたいと考えております。
1.実地調査
2.遊び場のデザイン
3.作業ボランティアの募集
4.クラウドファンディング終了⇒備品購入&作業開始
5.遊び場の整備
6.第1期作業工程終了 ※3年ですべての作業終了を予定
7.2018年4月 支援者へのプレオープン
8.2018年5月より体験プログラムをスタート
● さいごに
まずは、このプロジェクトの立ち上げに関わっていただきました関係者の皆様に、この場をお借りして心よりお礼を申し上げます。
今回のプロジェクトは「必ず成功させる」という揺るぎない気持ちで取り組んでおります。
私は、将来的に野外教育施設を作り、自然体験や野外活動を通じて青少年の健全育成を支えていきたいという熱い思いを抱いております。
かつての多くの子どもたちは、仲間とともに自然の中で遊びながら、あるいは、地域において生活、成長していく過程で、様々な自然体験・社会体験を日常的に積み重ねて成長する機会に恵まれていました。しかしながら、今の子どもたちを取り巻く環境は、心や体を鍛えるための負荷がかからない状態であり、青少年の健全育成にとって深刻な事態に直面していると感じています。
昨今は野外教育施設も減少し、また外(自然の中)で遊ぶ機会が減っていく中、生命の営みがリアルに感じられる空間は、その場に身を置かなければ感じ取ることができません。
遊びの中で、本物に触れ、木々や草花の匂いを感じ、感覚を覚え、自分が生きているという実感を知る。そんな場面に日常の生活空間ではなかなか出会うことはありません。
目的を持ってわざわざ向かう場所。それを今回のプロジェクトで作りたいのです。
この施設では、
・活動的に行動する場所
・自立心を養う場所
・日常に感謝する場所
・夢や希望を持つ場所
として、こども達に利用してもらえればと考えております。
自然体験は、人間の成長に必要な経験の1つ。
普段とは違う人との集団のなかで、目を見て会話し、表情を見て心情を読み取り、ルールや役割を形成し、同じ目的を持って挑戦・困難を乗り越えたりと、コミュニケーションを通わせながら、互いの成長を育む。
自然の中での魅力あふれる体験は、いつまでも記憶の中に残っています。
こども達が持つ遊びスイッチを押してあげれば、その魅力に取りつかれ、「もっと遊びたい」「また遊びに来たい」と思ってくれると思います。
冒頭にも書かせていただきましたが、柏原市の52%が山林に囲まれた自然豊かな市です。
しかし、管理放棄地の開発の多くは太陽光発電。
それが悪いというわけではありませんが、アクティビティが楽しめる場所こそ今必要な場所だと思います。
私は、市内に各所の放棄山林地を野外教育施設に生まれ変わらせ、あらゆるアクティビティが楽しめる場所を創り上げたいという構想を練っています。
自然資産を有効に活用しながら、青少年の健全育成の場を創り出すのと同時に、自然環境の維持を図りながら、次世代にその資産を残す。
そのような事業展開を通じて、将来の柏原、将来の日本を担うこども達の成長を支える拠点を作りたいです。
ただ単に「体験した」という楽しい時間を共有するだけではなく、体験した学びを実践することで、「知識」に変える「経験化」を行い、実生活や社会生活の中で活かせるように、社会教育の一端を担っていきたいと思っています。
効果がすぐ現れる事業ではありませんが、ぜひ多くの支援を頂ければと思います!
最後までお読みいただき、誠にありがとうございました!!
● 応援コメントいただきました。
開発予定地の土地所有者の柏元真理子さん
柏本さんと一緒に山を見にいきました。夏のことでした。生い茂る笹薮、転がる大きな石。
100年以上前から手つかずの天然林、といえば聞こえはいいですが、どうにもできず放置していた荒れた山林です。道路沿いということもあり、不法投棄された大きなゴミも転がっています。傾斜も急です。
こんな山で? と思いましたが、柏本さんの話を聞くうちに、目の前におぼろげながら浮かぶようになりました。
ひょっとしたら100年前から生えているのかもしれない大きな木々と、それらが育んだ草木、小動物。その中に混じって、たくましく楽しく子どもたちがかけまわっています。
大きな木に登れば、陽の光を浴びて輝く大和川、柏原の街と、その向こうにあべのハルカス。天気がよければ遠く大阪湾の向こうまで見えるかもしれません。
多くのみなさんといっしょに、実際にその光景を見たいと思います。
どうぞよろしくお願い申し上げます。
クラウドファンディングの先輩であり、柏原活性化を頑張る仲間
葡萄のカネオク 奥野成樹さん
「全く管理されていない荒れた場所ですけど、そこに ゼロから子どもたちが自然と触れ合える場所を作りたいんです。」嬉しそうに話す柏本さんは印象的でした。自分にまでワクワクが伝染してきて、すぐに応援したいと感じたのを覚えています。柏本さんとは今回のプロジェクトがキッカケで知り合ったばかりですが、「想い」が純粋かつストレートであることは すぐに伝わりました。
荒れ地の開拓からスタートするのは、明らかにマイナスからのスタートです。また、自然が相手ですから、想定外なことも多分に起こると思います。資金が潤沢にあるわけでもない。でも、 そんな沢山の壁も一生懸命に乗り越えていける人だと思っています。
業種は違えど、同じ柏原で自然相手に頑張っている柏本さんを応援したいと思います。ご支援宜しくお願い致します。
ふけ正浩柏原市長
柏本さんとは、私が市長に就任する以前より、お付き合いをさせていただき、子どもたちに、自然と触れ合うことの大切さを伝える熱い思いをよく聞かせていただいておりました。
その柏本さんが今回は「柏原の山間部に子どもたちが自然と触れあえる施設を作りたい。」とお話をいただき、この計画は柏原市には必要であり、必ず成功させてあげたいと考えました。
私も柏原市長として、子どもたちには自然の中でいきいきと育ってほしい。柏原市の財産である山間部を魅力のある場所にしたいと考えております。
新たな夢に向かって頑張る柏本さんを皆さんも応援してください。
● 起案者情報
【団体名】本郷の家
【代表者】柏本優介
【HP】 http://motosatonoie.web.fc2.com/
【facebook】https://www.facebook.com/motosatonoie/
最新の活動報告
もっと見る斜面に階段設置!〜プロジェクトの進捗情報〜
2018/02/09 18:18クラウドファンディングプロジェクト。第1期オープンまで81日となりました。 12月からこちらでのレポートを更新しておらず、ご支援をいただいた皆様には失礼を致しましたm(_ _)m さて、仕事の休みの日を使いながら開拓作業を進めておりますが、不法投棄されたゴミに頭を抱えております。 ※これはまだまだある産廃の内のほんの一部です。 ご支援いただいた資金で、道具も買わせていただきました。 お陰様で全体の敷地がある程度把握できるようになり、リアルなイメージが出来上がってきました! 今日は遊具設置予定の横に、登り降り用の階段を作りました。(トップの写真です)もちろん、伐採した木を再利用。これで斜面も楽に登れるようになりました(^^)v まだまだ開拓作業は続きますが、頑張ろうと思います。 葡萄坂の途中ですので、サイクリストの方もご注目下さい! 引き続き本郷の家のご支援よろしくお願い致します。 もっと見る山の開拓
2017/12/17 17:47山に入って作業を始めて3度目。 笹薮と朽ちた木と戦っております。 斜面地の為、足元が見えにくいので、今は枝切りハサミを使って手作業で刈り取ってます。初回は筋肉痛に悩まされました^^; 最初の頃に比べると植生もわかり始め、遊び場のデザインがより明確なものになってきました。 なんせ広い土地です。 まだまだ終わりが見えないです。 寒さが厳しいシーズンに突入していますが、頑張っていこうと思います。 開拓に必要な道具の寄贈も受けれそうなので、ご支援に感謝です。 もっと見る代理決済をさせていただきましたが・・・
2017/11/30 11:53代理決済をさせていただきましたが こちらにご紹介させていただきます。 笹野さまよりメールを頂戴しました。 一部抜粋してここにアップさせていただきます。 温かいご支援に心から感謝です。 以下本文(一部抜粋) 関心をもって拝見しました。素晴らしい計画で是非とも応援したく思います。 地域の子供たちの外遊びを応援して10年になります。こうしたこどもたちの野外活動の場が全国に広がり、逞しい こども達が育っていくのが夢です。 大したことはできませんが、20,000円ほどカンパさせて いだだきます。 活動には殊の外お金がかかります。 頑張って下さい、応援します。 もっと見る