2016/12/25 06:03

こんにちは、教員の松川です。

皆様、様々なクリスマスをお過ごしかと思います。

この季節になると以前、お呼ばれに行ったチェコの友人宅では鯉をご馳走になったことを思い出します。”所変われば品変わる”で、面白いですね。

 

さて、前回は”柚子だっこ”は、”柚子ぶり”に引き続いて高知大学でスタートしたことをお話させていただきました。

実は・・・

 

研究を始める前は、まったく乗り気ではありませんでした。というのは、柚子に先立って実施していた食用カンナの研究で、牛に餌を与えその影響を検討することの難しさ、大変さを経験していたからです。

 

カンナ研究では、牛への効果だけでなく、環境に与える影響も検討するため、

・毎日の採食量、飲水量の計測

・体重測定

・血液検査

・DNAからの遺伝子型解析

・肉質の評価 (脂肪酸、アミノ酸組成等)

だけでなく

・毎日の排泄物量

・定期的な飼料および排泄物中の元素分析

・堆肥化過程での温暖化ガスの排出

という大掛かりな試験を2年近く継続して実施しました。

10頭の土佐あかうしをそれぞれカンナ給餌区、無給餌区に分けます。

毎日200kg以上の排泄物を回収して計測します (2年前卒業した坂口君が大活躍でした)。正確かつ簡単に重量を測定するために”牛用個室トイレ”を手作りしようとしましたが、ことごとく破壊され、結局飼っているそのままの場所で回収することになりました。

 

もちろん学生だけでなく、多くの先生方にもご協力頂き、かなりの成果を得ることはできましたが、途中私が体調を崩すなど迷惑をおかけすることもあり、できれば給餌試験はやりたくないというのが本音でした。

 

それが今では、あかうし研での主な研究の一つとなったのはどうしてでしょうか?次回お話させていただきたいと思います。

(つづく)