皆さん、こんにちは。
高知大学”あかうし研”の教員、松川和嗣です。
昨日は冬至。1年の無病を願い、湯船に柚子を浮かべた方も多かったのではないでしょうか?
日頃は、柚子チームの岩本さん&岩佐さんが研究室の日常やイベントについて皆様にお伝えさせていただいています。
私のほうでは”柚子だっこ”の誕生にいたる、これまでの紆余曲折をレポートさせていただきますね。
土佐あかうしと柚子との出会いは、今から4年前になります。
研究室では絶滅の危機にある土佐あかうしを未来に残すために、バイオテクノロジーによって保存・増頭していくという研究に加えて、温暖な高知県で生育する特徴的な作物を飼料に利用しようという研究を進めていたところでした。
それが食用カンナという南米原産の植物です。根は芋のようで食用になりますが、2~3mにもなる地上部の利用を検討しました (担当学生の越智さん、山本さん、坂口君、藤村君ありがとう!)
戦略的創造研究推進事業 (CREST) という非常に大きなプロジェクト(代表者:高知大学 藤原拓教授)のなかで実施させていただいていましたが、同じチームのなかに、既に養殖のブリに柚子果皮を与えて高付加価値化に成功していた深田陽久先生がいらっしゃいました。
今では全国的に柑橘類などを餌として与えた”フルーツ魚”が知られていますが、この深田先生のご研究がきっかけになります。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%83%84%E9%AD%9A
ただブリは肉食性で、柚子の搾汁後の残渣を大量に消費するのは苦手です。そこで、柚子果皮の食品加工を手がけている株式会社四国総合研究所の石岡様から土佐あかうしへの利用を打診していただき、この研究がスタートしました。
(つづく)