私がアマンジャクのお話で好きな部分の一つは、アマンジャクが次の悪だくみのために考えた名案、「お星をひとつとってやろう」というところです。
私はここに創造性を感じるんです。誰もやれないようなこと。誰も思いつきやしないこと。誰もが無理やろといいそうなこと。子供っぽくて、自分勝手で、バカらしくって、なんかアーティストっぽいなって思うんです。
私はパリにいた9年間の間に、本当にたくさんのアーティストに出会いました。ほんとパリはぶっ飛んでました。ほんとだいたいみんな自分勝手な人ばっかり。これはアーティストに限りませんけど。でもパリの人たちって、自由だなー、人間臭いなー、のんびりしてるなー、って思ってました。なんでなんでしょうね?
ここ美咲町・大垪和(オオハガ)に来てこれも9年。いろんなおもしろい人たちに出会いました。地元大垪和のそれぞれキャラのこいじーさまばーさま、大垪和に越してきた変わり者と呼ばれそうな移住者たち、「美咲芸術世界」の縁で出会った様々な個性を持つアーティストたち。彼らもやっぱりおんなじにおいがするんです。
みんなアマンジャクに生きてるなー、って思うんです。いやだ、いやだ、いやだ。世間にあらがってるんです。世間が言ってることが正しいわけじゃない。自分がやってることが楽しい。もう、自分の本当に純粋にやりたいことしかやりたくないんです。私もそうです。
なんか最近、新しい時代が来たなって感じるんです。やっとみんな本気になって、ノン!ノン!ノン!というようになったなーって。あー、もう、イヤだ!イヤだ!イヤだ!って。
子供っていいですよね。無邪気で、自由奔放で、余計なこと気にしてなくて。いつまでもそんな風に生きていてほしいですね。今宵の美咲町・大垪和(オオハガ)の夜空に輝く星たちのように