2020/02/03 18:11
夏田山扇森稲荷神社(なったんおいなりさん)の氏子総代の後藤福一さんから、おじいちゃんおばあちゃんから聞いた、神社が開山したお話を伺いました。
 昔、初代の福じいさん(後藤福一さんは5代目)は、地域の相談役であり、祈祷師であり、内藤家のお殿様の相談役だったそうです。いつも地域の方々の安全を願い、大分県竹田市にある「こうとうさん」と呼ばれる「扇森稲荷神社」へ、遠い路を歩いて通っていました。
そんな時、村で疫病が流行し、広がっていき、村の方々も次々と病に冒されていきました。それを見ていた福じいさんは、竹田市の「こうとうさん」へ祈願へ参りました。必死に毎日何時間もお祈りしました。
その夜、福じいさんの夢枕に、竹田市のお稲荷さんの「こうとうさん」が出て来て、「夏田町に扇を開くがごとく見渡せる山があるから、そこにお稲荷さんを建てなさい。そうすれば、町にも光が見えてくる。町の屏風として、見守ります」とお告げがありました。
「そうして今、夏田山に、地域の方々、後藤家・親族で力を合わせて建て、疫病も治まり、今でも皆を守っているんだよ」と、おじいちゃんおばあちゃんから聞いたそうです。
これが、なったんおいなりさんのはじまりのお話です。
 福一さんが、屏風の役割を調べたら、風を防ぐ、風よけの意味があり、お稲荷さんがここに神社を建てるようにお告げしたのも、昨年9月22日の竜巻の被害を、この神社で、少なくするためだったのかもしれない、と思い、不思議なご縁を感じているそうです。