ダイスとは、パスタ専用製麺機(押出式)には、欠かせない心臓とも呼べる大事なパーツです。
ミキシングした生地を押し出す際に、この最後の砦、ここの穴の形状によってさまざまなパスタを作ることができます。
定番のショートパスタの形状でも10万円~というとても高価な代物です。
また、いわゆるマカロニのような円筒状のパスタの場合、一般的にはこの押出式でしか成形できません。
(手作りでは生地を棒に巻き付けて、棒を抜くか、棒をつけたままカットして抜き出すか等の手法があります)
プロジェクトでも述べましたが、製麺は一般的に2種類の製法があります。
・ロール式
・押し出し式
ここでいう押出式でないと、マカロニのような円筒状は難しいということです。
さて、そんな重要なパーツであるダイスはどこにどのように取り付けられるものでしょうか?
それがこちらの写真です。
ドリルの出口にダイスを被せた写真です。
この後にダイスをしっかり止める大きなナットを取り付け、さらに自動カッターを取り付ければ製麺準備OKです。
こちらがダイスから生地がでてきて、回転するカッターでカットする瞬間の連続写真です。
カッターが早すぎて捉えられてませんが^^;
このダイスは高圧がかかり、高温になります。
それを冷やすために水を回します。
温度の変化、生地の粘度によって、射出してくる生地の速度も毎回違います。
さらに穴ごとに出てくる生地のスピードが異なるため、きれいに揃ってでてくるわけではありません。
作業を止めると、ダイスの出口が乾いてしまって次から出てくる麺に傷がつきながら出てきてしまったり、ここはとても繊細な作業となります。
ダイスは冷たすぎても、温かすぎてもダメです。
複雑な形状でかつ、テフロン加工を施した内側は傷をつけると劣化してしまうので、掃除なども含めてとても気を遣うパーツです。
このダイスを確保した分だけ、ジャパスタリアが提供するパスタの種類が増えるという事です。
今回のプロジェクトでダルマ型のダイスを開発させて頂きます。
このダルマ型と呼んでいる麺線は今までになかった形状です。
ですので、意匠出願をしました。
効用としては、
・茹で時間が短くなるのではないか?
・凹みの部分にソースが乗って、絡みやすくなるのではないか?
懸念しているのは
・結局凹み部分は茹でると均一化して、リングイネになるのではないか?
・スリットが深すぎると2本にわかれてしまうのではないか?
等です。
うまく期待する効用がでて、食味的にも「美味しさ」が表現できるといいのですが。。
こればかりはやってみないとわかりません。
是非ご期待ください