移住地で農業を0から始める女性新規就農者です。
大きなきっかけは大病でした。
夫(当時45歳)は、2018年春に突然倒れました。救急車で運ばれ緊急手術、そして集中治療室に3週間。一時危険状態になりましたが、一命を取り止めました。退院までに2ヶ月かかりました。
退院後、二人の生活は激変しました。自営であったため、退院後もしばらくは仕事もできず、再開しても、お客様も離れ仕事も減りました。
そして食生活も食事制限があったため大きく変えなければなりませんでした。油や過度の糖分・塩分をとらない食生活。おのずと野菜中心の食事になりました。 野菜中心の食になり、血液検査の項目で、正常値が少ない状態から、食事のおかげで今は正常値のみとなりました。病気前は肉や油物やインスタント類などを好み、野菜などほとんど食べていないような生活でした。
そして、夫には心にも体にも少しゆったりとした時間が必要と感じ、埼玉県から移住することにしました。都内のふるさと回帰支援センターなどで相談し、色々悩んだ結果、訪れたなかで非常に印象のよかった町で希望に近かった、群馬県吾妻郡中之条町へ移住することになりました。
※築50年以上の古民家を改装して住んでいます。家の前と後ろに畑があります。
※写真にあるハウスは頂き物(捨てるはずだったハウス用のシートと使ってない支柱?)を使って作ったものです。
食の大切さを身をもって知った時、できることなら「安心」して食べられる野菜を自分で作ってみたいと思うようになりました。夫婦ともに以前から「農業」に興味はありました。ただ、夫は北海道育ちで親や周りには「農家になるものじゃない」と言われてきましたし、私は都会育ちで周りに農家の知り合いもいない為、農家の現状を知りもしませんでした。
群馬に移住して間も無く、農業体験研修が町の農林課主催で行われると知り参加。その中で、周りの農家さんと話す機会がありました。移り住んだ土地は、農業地域であり、野菜の栽培をはじめ、りんごなどの果実園も数多くあります。しかし離農者が増え、新規就農者を必要としていることも知りました。
私には農業をしてみたいという夢がありました。想像していなかった形で、実現可能な夢になりました。「夢を叶えたい」その想いと、何より私たち夫婦にはその道が合っているように感じました。そして、夫婦で話しあった結果「農業」に本気で取り組み、「農業」で生計をたてていけるように歩んでいこうということに決めたのです。
※家の周りの風景。
※群馬県四万温泉が車で15分ほどの場所にあります。
農薬未使用・有機肥料使用 多品目多品種栽培で安心して食べられるワクワクするような野菜を届けたい!
野菜中心の生活をしていて、野菜好きになった私たち。元々キャンプが趣味で様々な場所へ行っていました。その楽しみの一つが、直売所でした。近くのスーパーで見ないような野菜や、品種などを購入するのが楽しみでした。
そして、そんなちょっと珍しい野菜を食べる時には、ワクワク感を感じます。 「これってどんな味がするんだろう?どんな料理がいいんだろう?」 そんな食に対する好奇心や、ワクワク感を感じて欲しい。今後、イロトリドリな野菜を生産していきたいと思っています。
※初めて栽培したいろんな野菜。畑は10年以上使用されていなくて、栽培可能な状態にするまで悪戦苦闘しました。
海外で広まるオーガニック。日本の有機農家も増えて欲しい。
海外で広がるオーガニックは、食に対する意識の変革とも言えます。また、食に対する危機感とも言えます。 ベジタリアン・ビーガンの方が増加傾向で、世界で見れば一般化しています。日本でもマクロビ等の健康的な食事に興味をもつ方が、増えてきているのは確かです。「食」に対する考え方が変わってきているのは確かだと感じます。
農業者が全体が急激に減少していること、新規に有機農家が少ないこと、要因が重なり有機農家が減少の一途を辿っています。
日本の有機農業の未来に不安を感じます。 私たちにできることなど微細なものですが、持続しつづけることで伝えられる事もあると思っています。
特別ではないけど、新規就農の難しさ。
新規就農者に対する国の支援は手厚いものですが、その認定を受けるにはかなりの壁があります。都会で育った私には、地方ならではの地域への関わり方の難しさも感じます。
離農者、後継者不足で就農者の減少は著しいものです。新規就農者も増えていますが、5年以内の離農者も多くいます。支援なしで経営が成立しないことも多いようです。農業を取り巻く現状は、明るいとはとても言えません。
今後、農園の経営をしっかり軌道に乗せ、新規就農者、特に女性新規就農者の見本になれるようになりたいと思っています。成功者が増えるほど、参入者も増えると思います。「農家なんて儲からなくて大変なだけ」そう言われないように活動していきたいと思っています。
作業されている方はみなさまお元気ですが高齢な方ばかりです。これが日本の農業の現実です。
小さい農家だからこそ、ユーザーに近い販売にこだわりたい。
◯移動販売での販売
様々な空きスペース(駐車場など)を借り、さまざまな場所で販売。 郵便局でのイベントスペースレンタルでの販売も考えています。
◯インターネットでの販売
自社サイトの他に、大手ECサイト、アプリなどに参加し、様々な売り方で販売先を開拓します。
◯マルシェ・イベントへの参加
マルシェやイベントは、可能な限り参加します。
◯農業体験
農業体験を開催します。主に家族などを受け入れ、農業体験などをしていただきます。
◯レンスラン・オーガニックショップなどへの販売
将来的に、販売先を広げていきたいと考えています。
※イメージ画像です。
■支援金の使いみち
農業を始めるにあたって必要なものがあります。
0からの就農なので、譲り受けたものや借りたもので今は作業しています。
(軽トラも必須ですが、高いものが多いので格安の軽ワゴンだけは先に購入しました。)
農業を始めるにあたって最低限必要なものと、夫の手伝いもありますが主に私自身が作業するので、女性でも作業できるように機械や農機具を用意できたらと思っております。
頂いたご支援は以下の番号順に使用していきたいと思っております。
重要度の高い順番です。
1.栽培資材各種/150,000円
(肥料・種・マルチ・防虫ネットや、不足している農機具等です。必要なものばかりです。)
2. 小型管理機/290,000円(クボタ)
(トラクターの代わりです。主に畑を耕すものです。力仕事を機械で軽減したい。)
(トラクターを格安で譲っていただける方も探しています。)
3. 管理機アタッチメント/60,000円×2
(上記の管理機に使うものです。畝を作ったり、マルチを貼ったり様々な作業をできるようになります。)
4. ハウス1棟分資材一式/100,000円
(横5.6m×長さ10m。シンプルなハウスです。育苗、施設栽培のためです。)
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合計(1〜4)/660,000円
5.宅地・農地の購入金の一部
知り合った方から今ある宅地(住宅部分)と農地を合わせて、新規就農認定を受けたら譲ってもいいと言われております。なかなかない話なので、できることなら購入したいと考えております。
■実行スケジュール
農業研修を受けながら、今栽培可能な畑で栽培を開始します。
4月〜12月
栽培資材各種/小型管理機(アタッチメント含む)/ハウス資材等 購入
作物の播種・育苗
HPの制作
収穫物の販売(WEB・直売等)
加工品の生産(やきいも等)
以降
新規就農者認定届け
有機JAS認証事業者を目指します
■夫(佐倉英寿)について
夫は移住地で、引き続きフリーランスのデザイン業を営んでいます。突然の入院や体調が完全でないため仕事が減っていますが、なんとか頑張っています。
HPやロゴなどデザインのクオリティが高いのは主人がデザイナーだからです。
農業をデザインやWEBなどの面からも手伝ってもらっています。もちろん農作業の手伝いもしてもらっています。
私たち夫婦には17歳差があります。結婚してまだ3年ほどの夫婦で子供はおりません。新しい地で、しっかりこれから歩んでいきたいと思っています。
■お問い合わせ先
ファーム さくらいろ
佐倉理恵
■アクセス
群馬県吾妻郡中之条町折田417
JR吾妻線「中之条駅」から四万温泉行きバスで約10分・バス停「成田口」徒歩1分