2013/05/22 15:43
 福島の子どもたちの笑顔と元気を応援しようと2012年に発足した「ふくしま・かなざわキッズ交流実行委員会」は、一年の間休みなく活動してきました。少人数の参加者だった夏、一挙にふくれあがった大家族生活の冬、人数をある程度調整した春、そして障害児を迎えたこの「春の和・めぐるキャンプ」へと、経験を積み重ねながら適正な規模や内容を探ってきたように思います。出来るかぎり大勢の子どもたちをなるべく長期間招きたいとの思いは常に変わらずにありますが、放射能問題から遠ざかるという視点だけでなく少しでも深い交流を忘れないでいたいのです。今だけでなく、未来へとつながる友だちとして出会って欲しいと願っています。  交流は子ども同士に限らずスタッフのおとなとも、おとな同士も、さらには障害の有無にとらわれないものへと自ずと発展してきました。今後の形が徐々に定まってきたようです。障害児と過ごすにはある程度の専門知識が必要です。安全面への心がけもますます重要になってきます。アドバイスを受けて、参加者とスタッフがマンツーマンで生活するキャンプを試みました。全体のまとまりという観点から見ると物足りない様にも感じられましたが、一般社会に果たしてまとまりはあるのだろうかと考えを新たにしました。まとめることより、ひとりひとりへの関心を深めることこそこのキャンプの取り柄にしたいと思います。思いやりは、出会ったあなたがどんな人なのかと思いをめぐらす好奇心から生まれることを、あちこちで繰り広げられた二人一組でふれあう姿から学びました。  有志が集いスタッフとして応援する輪がどんどん広がっています。食事面では玄米菜食を取り入れるなど素朴で美味しい食卓を囲むことが多くなり、主に参加者とのふれあいを担うリーダーの若者たちにはそれぞれが独自に取り組む姿勢が見えてきました。創造性こそ、フィールドに飛び出すキャンプには必要です。思いっきり遊ぶ子どもたちにそんなおとなの背中を見せてあげたいものだと考えています。