寒さ厳しい冬の朝、 ”しばれた” 窓ガラスに現れる細やかで美しいヒビ模様。
そんな雪国新潟の情景を映し出すガラスの器 雪結晶(ゆきげしょう)。
10月に予定しておりましたお披露目会が延期となり、楽しみにお待ちいただいておりました皆様へは心よりお詫びを申し上げます。
本日は開発経過をご報告させていただきます。
新潟で培われてきたガラス製造の技術を新潟のために生かし、失われつつあるガラス工場の灯火を未来へつなぐため立ち上げた「食の魅力を引き立たせるガラス食器 "新潟硝子" で 再び新潟をガラスの里へ!」プロジェクト。https://faavo.jp/niigata/project/1861
成功をおさめることができたのは皆様のご支援と応援があってこそです。その後もあたたかく見守ってくださり、本当にありがとうございます。
応援してくださった皆様への気持ちにお応えできるよう、現在新商品開発に取り組んでいます。
開発経過
今回開発する雪結晶(ゆきげしょう)は性質の異なるガラス原料を3層に重ね、真ん中の層のみにヒビ模様を施します。
ガラス本来の透き通るような美しさの中に閉じ込めた細やかなヒビ模様に 雪国新潟の情景を思い描いていただけたら、そんな想いを込めています。
ガラス原料それぞれの「熱による膨張率」「冷える際の伸縮率」の違いを利用しヒビを発生させるのですが、原料と一言でいっても様々な種類があり、試作を重ねることでしか適切な組み合わせを見つけることができません。
その判断は熟練の技をもってしても難しく、国内でも途絶えかけている技術のひとつです。
秋葉硝子ではじめて試作したものは翌々日になってもヒビが現れず、廃棄されました。
その後も組み合わせを変え制作を続けましたがうまくいかず...試行錯誤を繰り返しながら現在に至ります。
廃棄されたガラスの一部
試作を続ける中で発見もありました。
廃棄してから1週間ほどたったでしょうか、ガラスの破片を見てみると一部にヒビが入り始めていました。
そのヒビは荒く私達がイメージするそれの繊細さとはかけ離れていますが、原料の組み合わせだけでなく時間経過も必要であるのかもしれません。
今後も引き続き試作に取り組んでまいります!