▼はじめにご挨拶
はじめまして、ミヤザキケンスケといいます。私はこれまで世界中で壁画を残す活動を行ってきました。その中で現地の人々と交流しながら制作する壁画制作に可能性を感じ、世界中の困難を抱えた地域や子供たちを絵で応援するプロジェクト、「Over The Wall〜世界壁画プロジェクト〜」を立ち上げました。このプロジェクトでは自主的に集まった仲間がチームとなり、偶然の出会いや人とのつながりを通して、一年に一度、世界のどこかに現地の方々と協力しながら壁画制作をしています。そして、その準備段階から日本や現地の子供たちがアートを通じた交流ができるような機会を作り、様々な方法で絵を通して日本と世界を繋げることを目的として活動しています。
▼プロジェクトをやろうと思った理由
まずはこのウクライナのプロジェクトの始まりをお話しいたします。 去年の夏、東ティモールで国立病院に現地の方々と壁画を完成させた私たちのもとへ、ウクライナで国内避難民を支援している方から、この壁画プロジェクトをウクライナでもやることができないかとの連絡をいただきました。 ウクライナはヨーロッパの一番東、ロシアと隣り合わせの位置で2014年以降ロシアとの国境沿いでの軍事衝突の内戦により多くの国内避難民が出た国です。内戦状態は続いており、未だ断続的に砲弾が飛び交う地域もあります。
ウクライナの現状と私たちがこの活動を通じてできることをチームのみなで考え、内戦で傷ついたウクライナの人々の力になりたいと「Over The Wall〜世界壁画プロジェクト〜」2017年の舞台としてウクライナで壁画を描かせていただき、今年の7月から約1ヶ月ウクライナに滞在することを決めました。
メインの壁画の舞台となるのは、先の内戦により被弾し未だに弾痕が残る学校です。学校には小学生から高校生までの約450人が通っています。その中には内戦で自分の故郷を離れ、避難生活を続けている子供たちも多く通っています。
この学校があるウクライナ東部のマリウポリ市は、2016年7月に国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)と連携して、City of Solidarityの宣言を採択し、多様な人々の共生や平和復興に力を注いでいます。 今回、私たちはこの街のこの学校に「連帯、平和」をテーマとして、紛争により破壊された壁に希望を取り戻せるような壁画を製作し、故郷を離れざるをえなかった子供たちをはじめ、あらゆる理由で虐げられた人々が参加し、そこに生活する方々と共に大きな壁画を描いてきます。
私たちは、この活動を私たちだけの活動とはせず、クラウドファンドを通じて、この活動に賛同していただける全ての方が、現地で壁画を描く一人一人を応援していただき、日々完成に向かって描き続けられる壁画を見守っていただきたいと思っています。多くの方がこの活動に参加し、現在世界各地で起こっている問題にアートという活動を通じて触れ、そして描かれる壁画を通じて平和のメッセージを共に発信できることを願っています。
▼これまでの活動
私は2004年にフィリピンの孤児院に壁画を残して以来、シンガポールやケニアなど、これまで様々な国に壁画を残してきました。2011年の東日本大震災後には、仙台市、大船渡市、宮古市、石巻市などに明るい壁画を残し、現地を元気づける活動を続けてきました。
2015年に行ったケニア壁画プロジェクトをきっかけに、世界中に壁画を残すOver the Wallを立ち上げ、2016年には独立間もない東ティモールに壁画を描くプロジェクトを立ち上げました。クラウドファンド等を通じて日本をはじめ世界各地の方々からこのプロジェクトを支援していただき、新しい国へのエールとなる壁画を現地の方々と完成しました。日本からプロジェクトを支援いただいた方々には、壁画の制作場所の決定や現地での活動をリアルタイムに知報告し、完成までの道のりを一緒に体験いただきました。
▼資金の使い道
今回のウクライナ壁画プロジェクトでは、壁画制作にあたり内戦で職を失った国内避難民の方々に警備や機材運搬補助など、雇用の機会を可能な限り提供する予定です。そういった方々への賃金や、現地で行う避難民の子供たちを対象にしたワークショップの材料費などをまかなうために使用させていただきたいと考えています。
また、来年2018年にはエクアドルでの壁画制作が決定し、再来年以降も新しいプロジェクトを毎年世界の各地で実施していきます。プロジェクトのメンバーは私を含め全員がそれぞれ仕事をこなしながら運営に携わり、毎年活動資金をこの活動に賛同頂いた方々から支援いただいています。今回は30万円を目指してクラウドファンディングを行います。クラウドファンディングを通じてサポート頂くこの資金は今年のウクライナ、そして今後の「Over The Wall〜世界壁画プロジェクト〜」にも計画的に使わせていただきたいと思っています。現地の方々と共に壁画を作成し世界を繋ぐこの活動を継続し毎年成長させていくため、皆様からの支援を大切な活動資金とさせてください。
▼最後に
「Over The Wall〜世界壁画プロジェクト〜」は壁画の制作を通じて、絵を描くという、どこの国籍でも、どの年齢でも、どの宗教でも、どの文化でも、どの職業の人でも参加できる、純粋に誰もが楽しめる活動です。この活動を通じて現地で壁画を描く人とその完成を日本や世界のあらゆる場所から応援する人を場所や言葉を超えて繋ぐことができます。この活動を支援いただく方々が、これから壁画を残す世界の国々を私たちとともに旅をするように参加いただきたいと考え、リターンに「オーバーザウォール パスポート」を作りました。パスポート1ページ1ページが壁画を残した国の記録となります。これからスタッフが壁画を描いた国々でその国の切手を現地で購入してきます。パスポートをお持ちいただく皆様の壁画・旅のページにその切手を貼り、この活動を支えていただく皆様の手で世界の壁画を繋げていただければと願ってます。
今年はウクライナと日本の国交25周年の年です。実は昭和の大横綱の大鵬関の父親はウクライナ人だったという事実をご存知ですか。日本でよく読まれている「てぶくろ」という絵本は実はウクライナ発祥の童話です。そんな意外な形で日本とゆかりのあるウクライナで今年は壁画を制作します。ぜひ私たちのプロジェクトをご支援ください!
最新の活動報告
もっと見るサポーター限定のパスポートできました!
2017/06/22 22:59 ご支援いただいた方にお届けするオリジナルのパスポートができました! パスポートの中には壁パターンのグラフィック。 各国に描いた壁画とプロジェクトの記録を「壁画シール」として貼ることで、パスポートの中でも全ての国が壁画によって繋がっていきます。 他にも自分の情報を載せるページがあったり、世界地図に、壁画を描いた国をマッピングしていくといったお楽しみのページもありますよ! 表紙は、布目を感じさせるエンボスパターンが魅力の“タントセレクト”を採用。金の箔押しでちょっぴりゴージャスな仕上がりになりました。 一度触ったら手が喜ぶこの質感を楽しんでいただけたら嬉しいです。 製本方法にもこだわり、中綴じしてから合紙するという方法を採用しています。手加工で合紙して断裁するという手順を取っているため、本当に1つ1つに人の手が加わって仕上げられています。 中綴じしてから合紙しているため、背表紙にホッチキスが出ることなく、すっきりときれいな仕上がりになりました。 Over the Wall でしか手に入らない各国のオリジナルスタンプとその国の切手も特徴のひとつ。 パスポートを持って色んな国を旅するように、 このパスポートで世界各国の壁画をつなげる旅をしてみませんか? もっと見る
コメント
もっと見る