■はじめに
初めまして、ご覧頂きありがとうございます。
演劇ユニット「CockPit」を主宰しております村上真理と申します。
沢山の方々にご協力を頂き、今年8月に第二回公演を上演することになりました。
第二回公演は、「遺された者たち」の切なさや人間模様を丁寧に描く、「あしぶみ」という作品です。「あしぶみ」は、本年度から開催される全国学生演劇祭の予選会でもある「福岡学生演劇祭2015」にて上演致します。素敵な舞台をつくり、福岡学生演劇祭での優勝、その先にある全国学生演劇祭での日本一を目指しています。
▲過去作品、会場(外観)写真。コンビニ跡地を利用した。
演劇ユニットCockPit
コックピットは福岡教育大学院美術科立体構成専攻の村上真理が立ち上げた演劇ユニットです。「この操縦席からはどんな世界だって見える」を合言葉に、客席を操縦席にたとえ、まるで見たこともない世界を旅するような興奮・感動に包まれる舞台を目指し日々活動しています。
▲過去作品、練習風景写真。
■プロジェクトについて
【作品概要・あらすじ】
今回上演します「あしぶみ」は、
ある家族に起こった大切な人の喪失というできごとを、登場人物達がどのように受け入れていくのかを描いた群像劇です。
また、物語の大きな特徴として、現代を生きる登場人物達の日常の中に、現代の日本にはない「戦争」という非日常的な出来事を挿入しています。
どんな非日常的出来事のなかでも、否応なしに前へ前へと進まなければいけない日常、その中であしぶみをする人々が、帰って来ない彼の「ただいま」を探す物語です。
▲本公演「あしぶみ」イメージ。
【作品に対する想い】
今年は、戦後70年の節目の年になります。新聞やニュースの報道、大学の授業の中でも「戦争」が話題にのぼることが多くなっています。その中で、私は幼いころに母方の祖父母から聞いた「戦争」の話を思い出しました。出兵した祖父の話も印象的ではありましたが、私が今でも強く心に残っているのは祖父の帰りを待っていた祖母の話です。
私の母は戦後に生まれたのですが、戦時中に生まれた母の兄弟(私の叔父や叔母)の育児に祖父がいない間、祖母は一人であたりました。祖母が言うには、戦争にいった祖父をただ待っている暇などなく、毎日の生活に追われていたら祖父は帰ってきたそうです。
大人になった今改めて祖母の言葉について考えたとき、私は進み続ける日常に少し恐怖を覚えました。
私がもし祖母と同じ立場であったなら「ただ祖父の帰りを待ち続けていたい」と思っていたかもしれません。しかし、日常はそれを許さない。戦時下という現代の日本では非日常的な出来事のさなかでも、日常は前へ前へ進み続けることを強いてきます。
どんなに悲しいことがあっても、非常時であっても、止まることはできません。「あしぶみ」をすることは叶わないのです。
そんなことを考えながら脚本を読み返すと、戦争にいって帰って来ない誠一という登場人物を想う彼の周囲の人々が、進み続ける日常に逆らって必死にあしぶみをしている様子にたまらなく胸が苦しくなるのです。そして、私の中だけではとどめられないこの気持ちを、舞台という形を通してお客様と共有し、考え合いたいと思ったのです。
立ち止まりたくても止まれない、進まなければならない。祖母ほど大きな出来事ではありませんが、私もそんな出来事に直面することはあります。そして、きっとこの作品をご覧になるお客様にも。
普段は、それこそ日常に追われる中では考えることがない「進み続ける日常と立ち止まりたい思いの葛藤」について、この舞台を通し、ともに考えるきっかけとしていただければ幸いです。
▲過去作品、会場(終演後)の写真。
【過去公演アンケート】
・自分にとっての「大切な人」のことを思い浮かべながら、あったかい気持ちで最後まで見ていました。ぽかぽかです。(学生 22歳 女性)
・心の葛藤がとてもリアルに表現されていて、思わず緊張して身体が締め付けられる感じでした。演技にも迫力がありましたし、それ以上に細かな表情まで表現していて、いつの間にか真剣に見入ってしまいました。(公務員 36歳 男性)
・感動しました。不思議な世界観がありながらも、家族のつながり、友のつながり、そしてそこに眠る幸せを感じるもので考えさせられた。(学生 23歳 男性)
・大切な人に会いたくなりました。(学生 20歳 女性)
・力のこもった皆さんの作品に、とても感動しました。また次も楽しみにしています。(看護師 52歳 女性)
▲過去作品、集合写真。
■ご支援について
舞台美術制作の費用、衣装代、稽古場代、宣伝費などの公演のために必要となる諸費用総額数十万の一部をご支援頂けましたらと思っております。
今回のファンディングの目的は、福岡学生演劇祭で上演します第二回公演「あしぶみ」のための活動資金の確保です。
作品上演の為に公演費用の一部をご支援して頂けると、金銭的に救われるのはもちろんですが、私たちのつくる作品を認めてくださり、ご支援してくださる方のお気持ちを感じることが何より私を含めた公演に関わるすべてのスタッフの大きな励みになります。何卒ご協力をよろしくお願い致します。
▲「あしぶみ」稽古風景。
■上演概要・福岡学生演劇祭2015詳細
2016年に予定されている第一回全国学生演劇祭に向けて 8月下旬に九州予選となる福岡学生演劇祭を開催。
各団体30分以内の持ち時間で連続上演を行い、九州一面白い学生演劇団体を観客投票で決定します。
http://fukuokaengekisai.sakura.ne.jp/about.php
コックピットは、Aブロックです。
上演時間は以下の通りとなっています。
8月26日(水)14:00~/8月27日(木)15:00~
■リターンについて
・ユニットメンバーからのお礼のメッセージ
ユニットメンバーより心をこめて、直筆のメッセージをお送りします。
・メッセージ付きの集合写真
直筆のメッセージが入った集合写真をお送りいたします。
・コックピットの公式ホームページにお名前の掲載
本公演にご協力頂いた方々のお名前を掲載する「スペシャルサンクス」の欄に、お名前を掲載させていただきます。
・「あしぶみ」の公演DVD
実際の上演を映像に収めたDVDをお送りいたします。
・「あしぶみ」の上演脚本
本公演に使用した脚本と同じものを簡易製本し、お送りいたします。
・コックピット宣伝美術スタッフによるイラスト付きメッセージ
コックピット宣伝美術スタッフからの直筆イラストにメッセージを添えてお送りいたします。
■メンバープロフィール
【村上真理】
演劇ユニットCockPit代表
演劇ユニットCockPit 主宰、役者
1991年生まれ、山口県出身。
福岡教育大学大学院初等教育教員養成課程美術コース立体構成ルーム所属、二年生
学部生時代に、福岡教育大学演劇部にて演劇と出会う。演劇部での四年間の活動を終え、大学院に進学し、現在は演劇を自らが専攻する立体構成美術として研究するため演劇ユニットコックピットを本年4月に旗揚げ。
【雪見周平】
作・演出担当
劇団FLYBY主宰
1989年生まれ、熊本県出身。
「みる人の胸を熱くする演劇」をめざし、創作を展開する。2012年に劇団FLYBYを結成。自らの劇団の第二回公演に村上を客演として招き、以後は劇団での活動とともに村上の劇作研究のサポートを行っている。
■最後に
本作品企画について最後までお読み頂きありがとうございます。
ご支援くださった方々の想いを受け取り、公演をご覧になるお客様に素敵な作品を届けることができるよう、スタッフ一同精一杯の表現を追求していきます。演劇ユニットCockPit第二回公演「あしぶみ」の成功のためご助力いただければ幸いです。
▲過去作品、集合写真。
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