師走に入り、いよいよ例祭までの時間が迫って来ました。さて、11月末にはファンの方も多い「川根時間」の一環、初めてのサテライトの試みとして、ここ川根本町久野脇の佐沢薬師堂では参加者の方限定で、呈茶と共にお薬師さんの特別ご開帳も行われました。反響も良く、「薬師呈茶」として、時期限定で開催しても良いかなと担当した茶農家の反応も前向きなものでした。そして師走。来月には皆様のご協力で叶いましたお薬師さん修復後四度目の例祭。新調した提灯もお披露目です。例祭当番衆が火の番をする丁屋の屋根を、風がおさまった12月2日の午前中、瓜生塗装さんにお願いして塗り替えを行いました。集落の数も年々減ってしまい、クラウドファンディング達成時から変化して84世帯となりました。その中でも、やはりお薬師さんは皆にとって特別な存在。未だ関心があるうちにと屋根塗装に着手した次第です。参道の階段をもろともせず笑顔で上がってくる集落の皆さんが居る限り、関心を寄せて遠方からでもご参拝くださる皆様が居る限り、私たちは歩みを止めてはならないと思っております。一つ終わればまた次が見えてきます。この石段を上がると、木の段。裂けてきています。昭和39年に修繕した記録があるのですが、これを修復するには、資金もさることながら、継手と仕口を知り尽くした宮大工さんや板金屋さんが必要です(皆のやる気も)。やっと恋がね農園や恋がね茶屋、縁結びの村くのわきが徐々に認知されてきたと感じるので、お薬師さんに登ってきた方にも気持ちよくご参拝いただきたいものです。https://kunowaki.comぬた平のシンボル銀杏の木も色づいてきました。やりたいことややるべきことはまだまだたくさん在りますが、一気に解決せず地道に頑張っていきたいと思います。
佐沢薬師 の付いた活動報告
毎年の例祭で使用する提灯が痛んでいたので、佐沢薬師如来奉賛会で1対新調しようという話が春に持ち上がりました。 事務局を担当した私クロダは、遠州横須賀街道ちっちゃな文化展(静岡県掛川市の景観形成重点地区での文化祭)に出展した際、地元のお祭り「三熊野祭」で提灯を毎年作り続けている老舗「やなせ提灯店」を知り、その縁もあって祭りの時期を避けて柳瀬さんに提灯をオーダー。削り墨を水で溶き、固まらないように湯で温めながら墨で書く昔ながらのやり方も守りながら作っているのだとか。100年以上前に大祖父(ひいおじいさん)の柳瀬重太さんがはじめたとか。「これ親父ですよ」と、柳瀬さん。防水仕様に油を塗っていただいた提灯。御礼と支払いを済ませ、一路掛川から久野脇へ。奉賛会のメンバー、お馴染みの前田さんに手渡す。「俺らの目がまた黒いうちは(笑)」と前田さんは笑うが、今年は石灯篭のベースが補強され、御堂裏の木(倒木すれば御堂を直撃の可能性があった)も切られた。祭りの登板が詰める丁屋の屋根も「塗れるうちに綺麗にしておかないと誰もはー、やらんら」と塗装を計画中だとか。 大井川鐵道も昨年の台風で路線が久野脇(最寄り駅の塩郷」まではのびて来ない。それでも、キャンプや外国人観光客の民泊、夏や冬にはイルミネーション、さらには恋がね農園の取り組みや、庭の木プロジェクト(静岡大学連携)など、くのわきは地道に活動中。 「インスタグラムもやっておりますので、ぜひ皆様にも久野脇を感じていただきたいです!」と、地元の有志は元気いっぱいだ。
令和五年度の例祭を迎えるために、集落では年末恒例の道ならしと草刈りが行われました。三ツ間集落センター周りの花桃定植周りと、元々薬師跡を草刈り。元々薬師は、現在の薬師堂に繋がる三ツ間集落側からの参道です。新型コロナウイルスの影響で、御祈祷以外のイベントは行われませんが、宵祭の焚き火は健在。宵祭が開けた8日。朝の気温は氷点下。一昨年2021年は夜に雪が舞う例祭でしたが、昨年2022年と、今年2023と穏やかな天気が続きました。2021/01/08/01:322022/01/08/19:088日含め、天候は晴れ。気持ちの良い縁日となりました。最後に当番組で記念写真。この集落に限りませんが、少子高齢化に伴い、小学校の統廃合が付近でも進んでいます。さらには、昨年9月の台風被害で、元薬師への道なども崩壊。クラウドファンディングの功労者のお一人でもある坂本さんのアマゴも全滅してしまいました。小さな集落は日本の縮図と言いますが、今後異常気象などを鑑みると、山の保水問題や空家など、、地域の抱える問題は数え切れません。それでも、少しずつ、前を向いて歩んでいかなくてはなりません。集落の拠り所である薬師堂で、その歩みを見守り続けてくれる存在がある。それは、昔も今も、変わらない気がします。-歩みを止めるな-集落も人も、生き物です。頑張っていきましょう。
3月8日。今日はおやくしさんの縁日でした。そんなこともあり、参道を掃き掃除。天候にも恵まれ、綺麗になったところで、薬師堂の階段も掃除しました。掃除は単純作業ですが、綺麗になると、心持ちが良いもの。お参りを済ませ、お堂を眺めていたら、看板業者さんが到着しました。集落の方のFacebookの記事投稿もあり、ちょうどおやくしさんに向かった今日、たまたま看板設置の日と重なったわけです。真新しい看板が建ちました。この看板を目の前に、その先を見つめれば、出雲大社に向かう前に神様が神無月に待ち合わせをすると言われている「神の瀬(かんのせ)」があります。記念樹の銀杏も、小さいながら成長中。これから集落は、お茶に向けてさらに忙しい時期を迎えますが、春が待ち遠しいです。春になれば、茶工場の桜はこんな感じに。ゴールデンウィークには、新緑眩しいライムグリーンの茶畑が広がるでしょう。三ツ間集会場の目の前、個人宅の元茶工場は、UNMANNED-無人駅の芸術祭-の展示が。もう2年前でしょうか。私クロダがこの集落とご縁を繋いでいただいた展示をしたのは。昨今、いろんな世界情勢にココロをざわつかせてしまいますが、穏やかに、平和な世の中になって欲しいものです。お薬師さんも、きっとご尽力くださることでしょう。
春の桜が去り、山藤が咲き始めたこの頃、久野脇はお茶の時期が直前に迫っています。さて、書家に依頼をしていた木札がこのほど完成し、御堂に取り付ける工事を行いました。クラウドファンディングの中心メンバー、開帳委員会にも所属する大工の前田さん。長尺の木札を取り付けます。お薬師さまも見守る中、無事に取り付け完了。御堂の右側には、今回ご支援いただいたクラウドファンディングの木札。左側には2020年の大祭の木札がお薬師様を囲みます。そして、くのわきの入り口であるまきや近くには、「恋がね茶屋」がオープン(土日のみ予約制)。詳細はHPにてインフォメーションさせていただきます。http://www.kunowaki.com今、新芽が青空に輝いています(坂本さん撮影)。朴の大木にも花が(坂本さん撮影)。お茶が終わって、県内外の行き来が自由になったら、ぜひとも木札をご確認にいらしてください。御堂にはまだ懸念事項が。裏山の斜面に立つ樹が倒木の危険があったりなど、心配ごともあります。御堂のちょうど中央に立っているため、ここ数年で何かしらの対策が必要かと思われますが、地道に歩んでいきたいと思っております。