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南の島で遊ぶように学んで暮らすアトリエシェアハウスを拠点に、奄美の教育魅力化を!

奄美群島のひとつ、沖永良部島で1番小さな小学校の全校生徒は13人。このまま人口減少が続けば、地域から小学校がなくなってしまうかもしれない...そんな危機に瀕した地域の空き家を改修して島留学生親子を受け入れ、地域の教育コミュニティの拠点となる、遊ぶように学び暮らす“アトリエシェアハウス”をつくります!

現在の支援総額

1,135,000

162%

目標金額は700,000円

支援者数

95

募集終了まで残り

終了

このプロジェクトは、2020/08/04に募集を開始し、 95人の支援により 1,135,000円の資金を集め、 2020/08/31に募集を終了しました

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南の島で遊ぶように学んで暮らすアトリエシェアハウスを拠点に、奄美の教育魅力化を!

現在の支援総額

1,135,000

162%達成

終了

目標金額700,000

支援者数95

このプロジェクトは、2020/08/04に募集を開始し、 95人の支援により 1,135,000円の資金を集め、 2020/08/31に募集を終了しました

奄美群島のひとつ、沖永良部島で1番小さな小学校の全校生徒は13人。このまま人口減少が続けば、地域から小学校がなくなってしまうかもしれない...そんな危機に瀕した地域の空き家を改修して島留学生親子を受け入れ、地域の教育コミュニティの拠点となる、遊ぶように学び暮らす“アトリエシェアハウス”をつくります!

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沖永良部島に新たな拠点を

2021年、春
美しい海に囲まれた 豊かな自然溢れる沖永良部島に
新たな拠点となる“アトリエシェアハウス”が誕生します

沖永良部島の持つ魅力を 存分に感じながら
毎日をクリエイティブに 多言語で暮らす
みんなのシェアハウス


実現したいこと

鹿児島県の奄美群島のひとつ、沖永良部島で1番小さな小学校の全校生徒は13人。このまま人口減少が続けば、地域から小学校がなくなってしまうかもしれない...そんな危機に瀕した地域の空き家を改修して、島留学生親子を受け入れる“シェアハウス”をつくります!そして実現したいのは、このシェアハウスを多様な人の交流を生み出す地域の教育コミュニティの拠点となる“小さなアトリエ”(工房)にすること。

シェアハウスの一部をものづくりやクリエイティブな活動ができる “ファブ施設”として地域に開放し、住人だけでなく地域の人や来島者も気軽に立ち寄り、交流しながら、遊び、学び、創造できる空間をつくりたいと思っています。

沖永良部島ならではの材料やデジタルを活用した創作活動はもちろん、これまでの暮らし方を見つめなおしたり、海洋ごみやプラスチック問題、少子高齢化などの地域・社会課題解決を図る新しいアイディアを生み出せるようなラボ(研究所)でありおうちでもある、みんなのアトリエ。

そんな南の島のアトリエでの島留学生活を想像したら、ちょっとわくわくしてきませんか?


ごあいさつ

こんにちは。わたしたちは鹿児島県の離島、沖永良部島知名町の学校教育課に配属されている地域おこし協力隊です。プロジェクトに関心をお持ちいただきありがとうございます。

かまゆきみ(きみちゃん)
知名町地域おこし協力隊 第1期2017年4月~現任(内1年間育休取得済)

教育コーディネーター、家庭教育支援員、地球環境を守るかごしま県民運動推進員

3年前のちょうど今頃、地域おこし協力隊に着任して3か月だったわたしはとても悩んでいました。町から与えられた最初の3か月のミッションは“島を知ること”。この期間、いろいろな方に島内を案内していただき、島のことを知れば知るほど、地域のみなさんがとても精力的にまちづくりに関わっている姿が見えてきて、想像していた“過疎地域”とのギャップに戸惑い、地域おこし協力隊としての存在意義を見失いかけていたのが本音です。しかし、そんなときに参加したある会議で“攻めの島留学”を提案したところ、「とても感動しました」とある方からご連絡をいただき、それまでもライフワークとしてとりくんできた教育分野に特化しようと、思いきることができました。

そうして、2017年の12月にスタートしたのが「e.lab<放課後のまなび場>」という地域の子どもたちの居場所でもある学びの場づくりです。

おきの「えらぶ」で、子どもたちが自分で「えらぶ」ラボ=e.lab(イーラボ)
<放課後のまなび場>は鹿児島県の離島、沖永良部島にある子どもたちが自由に遊べるまなび場です。

これまでe.lab<放課後のまなび場>では、子どもたちが探究する場としてさまざまな機会を提供してきました。子どもたちが自分で自分の未来を切り拓いていく力を身につけていくために、ひとりひとりが自分らしく主体的にいられる場をつくることを大切にしています。

そして今年、多くの方のご協力とご理解をいただき、3年前に提案した“攻めの島留学”をカタチにしていくスタートラインに立つことができました。これまで運営してきたe.labの活動を発展させ、英語を取り入れながら探究学習にとりくむ公営塾を起ち上げ、沖永良部島知名町で「えらぶゆりの島留学(仮称)」プロジェクトをスタートします!


地下智隆(ちかちゃん)
知名町地域おこし協力隊 第2期2020年4月~
小学校学習支援員、英語専科教員、教育コーディネーター

私は「どうしたら教育を通じて一人一人が幸せになれる社会ができるのか」を人生をかけて何度も考えてきました。そのきっかけを与えてくれたのは沖永良部島でした。

大学時代に初めて沖永良部島に訪れたときに、島の魅力に引き込まれた自分がいました。その一方で、本土との教育環境の機会格差を感じている自分もいました。そこから、一人一人に平等な機会が与えられているフィンランド教育に興味を持ち、フィンランドの学校現場でこれまでに1年以上教員として関わりながら、教育を通したより良い社会の実現について考えてきました。

フィンランドで私が見つけた一つの答えは「地域の魅力を生かした、学校、地域、行政、町の人々が一緒になって地域の子どもたちを育てていく温かい文化を作ること」です。沖永良部島で地域の方と一緒に、誰もが安心して学べる教育環境を作っていきたいと思います。応援よろしくお願いします!


沖永良部島(おきのえらぶじま)

ところでみなさん、沖永良部島ってどこにあるか知っていますか?
よく沖縄県だと間違われるのですが、実は鹿児島県なんです。(沖縄の方が近いんですけどね)

鹿児島本土からフェリーで約17.5時間!沖縄本島からだと7時間ほどかかります。飛行機では鹿児島から約1時間20分、那覇からは約45分。島の端から端までは車で40分くらいの大きさで、人口は知名町と和泊町2町合わせておよそ12,000人ほど。琉球文化が色濃く残る一方、薩摩文化の影響も残る多文化の島でもあります。

「花と鍾乳洞の島」と呼ばれる沖永良部島は、珊瑚礁が隆起してできた珊瑚の島で、地下には洞窟がたくさんあります。春には花が咲き誇り、夏にはウミガメが産卵に、冬にはくじらが子育てをしに訪れる、豊かな自然に恵まれたすてきな島です。

▲島の地下には日本を代表する鍾乳洞が!洞窟探検だってできちゃいます。

▲ウミガメは5月ごろから産卵をはじめ、7月頃からは子ガメの孵化も見られます。

そして、子どもたちをとり巻く大自然!
生命力にあふれた木々や珊瑚の島を象徴するゴツゴツした岩肌は、いつだって子どもたちの遊び場です。

▲木登りしたくなる木がたくさん!

▲ゴツゴツした岩肌は珊瑚礁が隆起してできた島の証!


これまでの活動

しかしその裏側に、どうしても見過ごせない大きな課題も抱えています。

▲ある日の国立公園。海から漂着したごみでいっぱいです。

日本でも、カフェで出てくるストローが紙製になったり、レジ袋が有料化されたりして、以前よりもプラスチック問題に関心を持つ人は増えてきましたが、日本の離島のリアルな状況を知っている人はそれほど多くありません。遠い海外の国の話だと思っている人もいるかもしれませんが、ここ、沖永良部島にとって海岸漂着ごみ問題はとても身近な社会課題です。

e.labでは、子どもたちやその保護者のみなさん、地域の方々といっしょにビーチクリーンを実施しています。でも、どれだけきれいにしてもしばらくたつと元通り...。島の人たちがどれだけ努力しても終わりが見えない海岸漂着ごみ問題。どうしてもモチベーションは下がりがちです。

でも、子どもたちはごみを拾いながら「きみちゃーん、見て!見て!」と、いろんなものをみつけてきます。

これ、なんだかわかります?

▲子どもたちはすてきなものをみつけると、必ず見せてくれます!

ウニです。ウニの殻。ウニってトゲトゲがなくなるとこんなにおもしろい形してるんです。知ってました? わたしは沖永良部に来るまで知らなかったです。

そして、中には“興味深いごみ”もあったりします。

▲トラの絵が描いてあって、よく見るとTHAILANDとあります。タイから流れてきたようです。

漂着したごみを観察すると、目の前に広がる海が世界につながっていることがとてもよくわかります。e.labでは、これまでも「世界一周ごみの旅」と題して海洋ごみについて調べてきましたが、今後はもっと本格的に調査を実施していきたいと考えています。

▲残念ながら、世界一周してなさそうなごみもありますね...

またe.labでは、ビーチクリーンをしながらみつけたものを “アップサイクル” して “たからもの” に生まれ変わらせる「うみのたからものプロジェクト」にもとりくんでいます。小さなシーグラスや貝殻をアクセサリーにしたり、集めたマイクロプラスチック(小さなプラスチック片)を使って万華鏡つくりに挑戦したり。

▲マイクロプラスチックとシーグラスを使って廃材でつくった万華鏡(e.lab<探究のまなび場>より)


▲みんなで万華鏡を日に透かして見てみました!(e.lab<探究のまなび場>より)これからもビーチクリーンをただの清掃活動にとどめず、楽しんで続けられるしかけづくりができたらいいなと思っています。 

ほかにもe.labでは、地元の商工会の活動のお手伝いをしたり、金城学院大学(愛知県)の国際女性支援活動とコラボしたり、特別授業として博報堂の取材をお受けしたりと、島内外の多くの方にお力添えをいただきながらさまざまな活動にとりくんできました。今後も島内外のみなさまとのご縁を大切にしながら、地域のみなさんといっしょに「この地域で子育てがしたい」と思えるような地域づくりに関わっていきたいと思います。


シェアハウスとえらぶゆりの島留学(仮称)

そして、本題です!島留学の舞台となるのは沖永良部島知名町で1番小さな小学校。全校生徒は13人です。とても小さな規模の学校ですが、子どもたちは元気いっぱい!子どもの数が少ないからこそ、ひとりひとりの存在を地域のみなさんがきちんと知っていて、みんなであたたかく子どもを育んでいこうという雰囲気を感じます。

そんなすてきな地域なのに、なぜ少子化が進んでしまうのか。

答えは簡単です。子育て世代が住める“住宅”がないのです。空家はあっても、古いうえに広すぎて快適に住める状態のものはほとんどありません。「この地域に島留学を!」というニーズはあれど、受け入れる住宅がない...。そこで、古くて広い空家を改修して、島留学を希望する親子が住めるシェアハウスをつくろう!と思い立ったのです。

シェアハウスの候補としているいくつかの空家の内、手持ちの資金で対応できる小さな1棟については、すでに改修を始めています。

▲改修前後の様子。残置物を整理し、必要最低限の修繕を行いました。

もともとダイビングショップだったこちらの改修は、現時点では必要最低限にとどめ、雨漏りの修繕と外壁の防水、シロアリ予防、傷みの激しかったキッチンの入れ替えと床の上張り(損傷の激しい部分のみ一部張替え)、電気・給湯工事だけ。新型コロナの影響で、みんなで楽しくわいわい作業!...というわけにもいかず、e.labユーザーの保護者の大工さんにご指導いただきながら、外壁の防水処理や床の上張りなど対応できそうなところはDIYしました。

▲外壁の防水処理中。みんなでわいわいしたかったなぁ...

今回集めた支援金は、協力隊の活動費や自己資金と合わせて、島留学生親子が住むアトリエシェアハウスとなる空家の改修費とその設備備品購入のために使わせていただきます。今年度中にもう1件改修し、来年度の春には島留学生親子を迎え入れることができるように準備を進めているところです。

リターンには、これまで活動してきたビーチクリーンに関わるものを中心に、島のみなさんにご協力いただき、えらぶを満喫できるもの、えらぶの魅力をお伝えできるもの、えらぶで学べるもの、オンラインを活用したもの、島外にいながらえらぶの課題解決に間接的にご参加いただける代理ビーチクリーンまで、さまざまなタイプのものを準備しました。リターンにご協力いただいた方々のことも、これからの活動報告の中でご紹介していきます。

本プロジェクトはAll-or-nothing方式で実施しますが、目標金額に満たない場合も、協力隊の活動費と自己資金をもって計画を実行する予定です。本プロジェクトをきっかけに、沖永良部島の魅力だけでなく、島が持つ少子高齢化に伴う人口減少や海洋ごみ問題等の社会課題、子どもたちの新しい学びのあり方などに関心を持って下さる方がいらっしゃったら、とてもうれしいです。


さいごに

沖永良部島に来て3年。地域おこし協力隊として地域の中で子どもたちといっしょに過ごしながらたどりついたのが、島内外の人と文化がお互いに尊重し合い、新しい文化を生み出していくことのできる場を、地域と行政と公教育と共につくっていくという島留学のカタチです。

そして、このプロジェクトのネクストゴールは、3年前からこっそりとあたためてきた奄美群島のさまざまな教育拠点をつなぐ “アイランドホッピングスクール” 構想を実現すること。それぞれに異なる魅力を持つ奄美群島には、各島にすてきな理念を持ち教育活動や環境保護に関わる人たちがいます。そういった拠点同士が連携したら、奄美群島全体の子どもたちをとり巻く環境がもっと魅力的になる、そう信じています。

地域の人に島ムニ(島の方言)や島ならではの暮らし方を教えてもらいながら、毎日の暮らしの中で多言語・多文化に触れ、多様性を体感し、遊ぶように学びながら暮らす島留学。その実現のための第一歩を、こうして地域のみなさんといっしょに踏み出すことができることを、とてもうれしく思っています。そして、このクラウドファンディングを通して、その仲間の輪がさらに全国に広がっていくことで、子どもたちの未来を広げる新しい出会いがあるのではないかと思うと、わくわくが止まりません。

島外にお住いの方には、なかなか島に来ていただくことも難しいご時世ですが、いつか島に足をお運びいただければうれしく思います。 その際には、ぜひ島をご案内させてくださいね!


【お問い合わせ】
 知名町教育コーディネーター(地域おこし協力隊)かまゆきみ
 mail:okino.e.lab@gmail.com
 facebook:https://www.facebook.com/yukimi.kama/

最新の活動報告

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  • こんにちは!2021年6月を予定していたアトリエのオープンなのですが、残念なことにNTTさんの都合によりWi-Fi工事の目途が立たずオープンの日を決められずにいます...涙。Wi-Fiがつながり次第、事前予約制というカタチでこじんまりとアトリエをオープンする予定です。6月はうみのたからものプロジェクトの代表作品「宝貝に守られたちいさな海」をおつくりいただけるよう準備を進めています。クラウドファンディングでご支援いただきオンライン会員証をお持ちの方は無料で、その他のみなさまにはほぼ実費のみでご利用いただけます。【予約可能日時】火曜日・水曜日・木曜日 10時~12時 (週末は別途ご相談ください)【6月特別価格】500円(Sサイズ2つまで) + アクセサリーパーツ実費【予約】✉ okino.e.lab@gmail.com  ☎ 050-3573-6396 (前日までにご連絡ください)【集合場所】知名町下城1230(一般社団法人えらぶ手帖 事務所)順次、シーグラスを使ったガラスフュージングや金継ぎ体験、マイクロプラスチックのアップサイクル作品づくりなどもできるようにしていきます。夏までには3Dプリンターも導入予定です!いずれは、もっと自由にいろんなことにチャレンジできる場所を目指して、少しずつできることを増やしていきたいと思いますので、ぜひ遊びに来てくださいね~!見学のみ(無料)も大歓迎です。シェアハウスや島留学の様子は▼公式サイト▼で紹介しています!【ご連絡】アトリエのオープンについて もっと見る

  • こんにちは!すっかりご無沙汰してしまい大変申し訳ありません…!今日の活動報告はクラウドファンディングをきっかけにはじまったe.lab長期教育研修のご報告と本日午後のイベントのご紹介です。本日の午後、エデュコレonlineというオンラインイベントでe.lab&lt;探究のまなび場&gt;を生中継します!今日の中継では、クラウドファンディングのリターンでもあった「北欧の教育から学ぶe.lab長期研修」に集まってくれた研修生たちと共同開発したはじめてのプログラムを大公開!e.labの取り組みとオンライン長期研修の様子を同時に見ることができるのはこれが最初で最後かもしれません。ぜひご参加いただけるとうれしいです。https://educolle-online-live-elab.peatix.com/viewクラウドファンディングをきっかけにうまれた「北欧の教育から学ぶe.lab長期研修」では、“幸せな自立を育む北欧の教育をベースに、南の島で地域に根差した新しい教育のカタチを模索する”研修を、教育に関心のある大学生を対象に実施しています。これからの時代に求められる探究学習、PBLの基礎を学び、0から探究学習のタネをつくることを基盤にしたこの研修は、えらぶの子どもたちといっしょに探究のタネを育みながら「これからの地域に根差した教育」を実践していくプログラムです。全国の仲間と共に学び、つくり、えらぶの子どもたちもインターン生も地域も成長していくことのできるプログラムを目指したいと思っています。教育に熱い想いを持つインターン生が11名も集まってくれました。9月からスタートした研修も明日で早くも4回目。きみちゃん・ちかちゃんがどんな研修をしているのか、そしてインターン生にどんな気付きが生まれているのかをご紹介します!第1回 「お互いを知る時間」この研修で大切にしていることのひとつが「自分を知ること」です。「自分を知ること」のワークでは、実際にフィンランドの学校現場で行われている「好き」をコラージュしたものを活用して、集まった仲間と自己紹介を行いました。お互いの好きなものを知ることで、共通点が見つかったり、ここから探究のタネが芽吹くきっかけになってくれそうです。実際の研修生の声:いろんなバックグラウンドを持ってる方が集まっていて、一人一人のお話を聞くたびにワクワクしました!このメンバーで教育について、いろんなことを考えられると思うとすごく楽しみです。大学1年生なのでまだ経験は浅いですが、先輩方のアドバイス等もらいながら頑張って行きたいと思います!第2回 「色々な探究学習を知る」第2回目は探究学習について考えました。フィンランドの教育現場で働きながら見てきた探究学習の事例、研修視察で訪れたオランダのイエナプランの探究学習の事例。さらにシュタイナー教育、モンテッソーリ教育、レッジョ・エミリア教育などを紐解き、さまざまなメソッドの持つ探究の要素を取り出すことで、子どもたちが主体的に学びにむかうために必要なもの、環境について考えました。今後の研修の基礎となるとても大切なインプットです。実際の研修生の声:子どもが探究学習を進めていく上で大人がどれくらい介入すべきかというところが一番難しいなと感じました。そして大人も子どもの学びに関わるのであれば社会の様々な方面へのアンテナを張っておく必要があると強く感じました。なぜなら子どもの多様な学びを支援するにはその多様性を受け入れられるだけの引き出しを自分の中にも持っていないといけないと考えるからです。また、これは学習理論の知識に関しても同じだと思います。きみちゃんが子どもの発達理論を学んだおかげで子育てが楽になったとおっしゃっていたように“なぜ“がわかるかわからないかでどう対応するかが変わるからです。教育は理論そっちのけで「なんとなくこれがいいと思う」というように感情で語られがちですが、色々な理論を頭に入れて子どもの状況を正確に理解し、その子どもに合った適切な方法を選択してアプローチしていくことが教育者には求められると思いました。第3回 「探究学習を深める」この研修で大切にしていることのひとつに「正解のない問いに向かうこと」があります。今回は、探究学習における大人の関わり方について「学びのコントローラー」を意識しながら、実際に探究学習プログラムづくりを行いました。テーマは「海洋ごみ」。沖永良部島にはたくさんの海洋ごみが流れ着くことが大きな課題となっており、e.labでも時々週末に地域の子どもたちとビーチクリーンをしています。今回のワークショップでは、海洋ごみを教材にして、このごみがどこからきたのかを世界地図にマッピングするワークを行います。ごみを観察し、大きな世界地図をながめながら沖永良部の海が世界とつながっていることに改めて気づくことのできるワークを考える中で、大人がどんなスタンスで関わることが子どもにとってよいと言えるのか、子どもたちに学びのコントローラーを委ねることで何が起こるのかについて対話を通し、考えを深めていきました。実際の研修生の声:・学びのコントロール授業やプログラムの目的が「タスクを終わらせること重視」なのか、「思考の時間重視」なのかによって学びのコントロールの度合いを変えればいいと思う。学びのコントロールを大人が持てば学びの見た目はスムーズに進むけど子供の脳みそは熱くなりにくい。子供が持てば学びのスピードは遅くなるけど子供の脳みそは熱くなる。そんな気がした。今回のプログラムは指導要領に沿わないといけないものではないので後者のスタンスでいいんじゃないかなと思う。となると、このプログラムでの大人の役割は「とことん空気職人」【議論のタネを与える。みんなが真剣に議論に参加できる雰囲気を作る。質問されたり、議論がよどんだりしたら情報提供などで新しい流れを生み出す。議論の足跡を残してあげる】みたいな関わり方が今回のプログラムには適しているんじゃないかなと思った。でも、書きながら思ったことだが、この【関わり方】、大学生相手なら大体うまくいく想像ができるけど、小学生相手だとどういう風なアプローチで、言葉選びで関わっていけばいいか想像がつかない。小学生の議論が活発になるような工夫ってどうすればいいんだろう。最後にここまでの3回の研修でみんなで対話しながら 「探究学習における大人の関わり方」について理解を深めてきました。研修を重ねるごとにインターン生の教育観、人間観が少しずつ変化してきているのを感じます。オンラインの研修ながら、インターン生が目の前で「主体的で対話的で深い学び」を体現してくれていることをとてもうれしく思います。そして、わたしたち自身もインターン生たちからたくさんの新しい視点をもらい、学びを深めることができています。この研修プログラムの強みは、学んだことを実践できる場を設けていることです。次の研修では、初の実践の場として「海ごみオンラインワークショップ」をえらぶの子どもたちと行います。オンラインを活用することで、 大学生と関わる機会の少ない離島の子どもたちにも多様な出会いと学びを届けることができます。この研修を通して、オンラインを活用した多様な学びが生まれるモデルをつくりながら、これからの教育を担う若者の価値観を広げるきっかけをつくっていくことができそうです。そしてこれからの沖永良部島を担う子どもたちのより良い学びの環境をつくりながら、このモデルを周りの地域にも広げていけるといいなぁと思います。さて、このあと13時半からエデュコレonlineというオンラインイベントで、実際のワークショップの様子を公開します!ぜひ、沖永良部島の海洋ごみの課題を通して、大学生とえらぶの子どもたちが、どのようにして学びを深めているのかを見ていただけると嬉しいです!気軽に遊びに来て下さいね。▼参加チケットはこちらです(^^)https://educolle-online-live-elab.peatix.com/viewクラウドファンディングでご支援くださった方々に、リターンについてメールをお送りさせていただいています。ご確認のほどよろしくお願いいたします。発送のほうはもうしばらくお待ちくださいませ! もっと見る

  • こんにちは。知名町教育コーディネーターのちかちゃんです。8/4にスタートしたクラウドファンディングも、ついに最終日。おかげさまで目標金額を達成したのちもたくさんのご支援と応援の声をいただいています。本当にありがとうございます!イベントの告知などで活動報告しそびれている活動がいくつかあるので、少しタイミングを逃してしまいましたが、ぜひ報告させてください。先日、島留学を受け入れる地域にある公民館で、家電解体ワークショップを実施しました。アトリエシェアハウスになる予定の空家の残置物を処分することになり、その中にいくつかの家電をみつけて、このまま、クリーンセンターに出して「ごみ」として捨ててしまうのはもったいない!と、子どもたちの「学びのタネ」になるアイデアとして「家電解体ワークショップ」を思いつきました。&nbsp;ワークショップの目的は “普段何気なく使っている家電を自分たちの手で分解することで、家電がどのような部品で作られているのかを知ること”です。ワークショップを開催するにあたり、今回は岩手県一関高専の"たちこう"こと、立花 昂己(たちばな こうき)さんにオンライン講師をお願いしました。たちこうさんも、小学6年生の頃に家電の解体ワークショップに参加したことをきっかけに、機械いじりに興味を持ち、今の専門分野に繋がっているそうで、ワークショップ当日も自身の専門分野を活かし、子どもたちとオンラインで対話しながら家電解体をサポートしてくれました。家電解体ワークショップまずは、チェックイン。簡単に自己紹介を行いました。この校区の子どもたちにとっては、初めてのオンラインでの対面。最初は緊張していましたが、アイスブレイクを通じて、すぐに打ち解けていました。オンライン上での新しい学びのカタチがこの地域でも生まれた瞬間です。そして、いよいよ解体!本日解体する家電は、プリンター、スキャナー、オーブントースターの3つ。1チーム4人で、3チームに分かれて早速解体のスタートです。プリンターチームプリンターチームは、最初はスムーズに解体が行われていましたが、中盤になると、プリンター内部の解体の一歩手前で、大きい部品が上手く取り外すことができず、力業で解体するのか、解体の糸口を見つけて復元に向けて丁寧に取り外すのかで、子ども同士で議論が生まれていました。この時、子どもたちは、解体の様子をカメラ越しに講師に伝え、講師は、解体の様子を見ながら、子どもたちが主体的に取り組めるようなヒントを送っていました。すると、無事に大きな部品を取り外すことができ、最終的にすべて分解することができました!子どもたちの感想は、「最初は、解体が難しくて大変だったけど、ヒントをもらいながら最後まで解体できて嬉しかった。次は、身の回りのものを分解してみたい。」と話してくれました。スキャナチームスキャナーチームは、最初から最後までほぼ子どもたちだけの力で協力しながら解体を進めていました。このチームは、丁寧に1つ1つ解体し、解体した部品も分類しながら進めていました。まさに、職人技!そして、解体を進めていくと、ついにスキャナーの脳である、マザーボードが出てきました。子どもたちは初めて見る、スキャナーのマザーボードに感動!解体後に、ある男の子が 「人生で初めて、電化製品の中身をみてすごいと思った。このマザーボードを持って帰って、家に飾りたい。」 と本当にうれしそうに話をしてくれました。(持って帰ったマザーボード、どうしてるんだろう...?) 講師も子どもたちの解体するスキルに驚いていました。オーブントースターチームオーブントースターチームは、最初からスムーズに解体作業を進め、復元することまでをミッションに取り組んでいました。解体の様子を動画に残していくことで、動画を見ながら、復元にチャレンジ。一度解体されたオーブントースターがみるみるうちに復元されていきます。しかしながら、あと一歩のところで上手く復元できません。理由を子どもたちに聞いて見ると、「動画が途中で切れたりしていたからかな...」と話をしてくれました。あと一歩のところで今回は断念!次はもっとうまくやってくれそうです。おわりの時間あっという間に解体ワークショップの時間は終わり。ちょうどいいタイミングで学校の先生たちが様子を見に来てくれました。そこで急遽、先生たちに解体後の家電を見て、「何の家電なのか?」を当てるクイズに挑戦してもらいました。あまりに分解されていたので、先生も当てるのが難しく、子どもたちは満足そう。笑今回のワークショップは、これから島留学生を受け入れる地域で行う「公営塾」の最初の一歩。現在予定している公営塾では、オンラインを活用して、東京の教育企業と連携し、大学生のインターン生と協働し、探究的なまなびの場を作っていく予定です。離島だからこそ、オンラインを活用することで、教育の機会格差の解消に繋がるモデルにしていけたらと思っています。大学生を対象にした長期教育研修9月からは、今回のリターンのひとつでもある、「幸せな自立を育む北欧の教育に学ぶe.lab教育研修」が早速始まります。この研修では、毎月のコーチングセッションと北欧の教育やこれからの時代に求められるPBL等の探究学習の基礎を学び、0から探究学習のタネを作って行く予定です。自分たちで作った探究学習のタネを沖永良部の子どもたちと学び合う実践を通して、これからの「地域に根差した教育」を全国の仲間と共に学び、作り上げていきます。北欧の教育を起点に、日本の離島というフィールドでの実践を通じて自己成長できるプログラムに興味のある方は、クラファンのリターンより申し込みいただけたらと思います。また、個別でのオンライン説明会も行っていますので、お気軽にお問い合わせください。ということで迎えた最終日!ネクストゴール達成を目指して頑張ります。応援、よろしくお願いします! もっと見る

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