はじめに
宝塚歌劇や手塚治虫など、多くの芸術を輩出してきた兵庫県宝塚市。暮らしの中に芸術が息づくその街の中心に私たち宝塚市文化財団が運営する「宝塚ベガ・ホール」はあります。「感動発信!」をモットーに、市民の皆様に支えられて、宝塚ベガ・ホールは今年で開館40周年を迎えます。宝塚市文化財団では、年間で約60回の自主事業のほか、学校や介護施設等に芸術体験を届けるアウトリーチ活動を展開しています。
宝塚ベガ・ホールは、「かまどの神様」で知られる清荒神のふもと阪急宝塚線「清荒神」駅前にあります。市内在住の演奏家や音楽を愛好する市民の声により、「響きの良いコンサートホール」として1980年8月に中央図書館とともに開館しました。新進演奏家の発掘育成の場である「宝塚ベガ音楽コンクール」、国内外の合唱を愛する人々が集う夏の風物詩「宝塚国際室内合唱コンクール」といった全国的なイベントから、「市民合唱祭」「ベガメサイア」といった市民イベント、「0歳からのクラシックコンサート」「市民のためのオルガンコンサート」といった誰もが参加できるコンサートや、ピアノ教室や合唱団をはじめとする発表会や演奏会などが開かれていました。
地元商店街の清荒神参道商店街・市場は、「荒神さんの門前町」として、清荒神のイベント発信や商店会として地域のにぎわいイベントを開催してきました。清荒神清澄寺へと続く約1キロの緩やかな上り坂は、「龍の道」と称されています。神具・仏具やお土産やさん、飲食店などの古くから続くお店が沢山あります。時代とともに閉店するお店もある一方、ギャラリーやカフェ、雑貨店といったお店が新たに開業するなど、宝塚市内でも注目するエリアのひとつです。
宝塚市文化財団が管理する、宝塚ベガ・ホールと地元商店街の清荒神参道商店街・市場は様々な連携を行ってきました。市外から来るコンクール出場者を歓迎しようと商店街をバナーで彩ったり、コンサートの前後に市場や参道の飲食店で、お茶や食事をセットで楽しむ「よりみち音楽会」、ご当地検定「宝塚学検定」イベントでは、実際にまち歩きを楽しみながら、まちの歴史とともに、商店街の商品やサービスを発信したり、コンサートでは商店街の花屋さんにイベントを彩ってもらったりしています。また、阪神淡路大震災では宝塚市も被災し、当時はベガ・ホールも避難所にもなりました。このように、地域に根差し、ともに企画し、ともに苦難を乗り越え、協働してきた関係があるからこそ、今回の企画実現に結びついています。
コンサートのある日常の1コマが突然失われました・・
「宝塚ベガ・ホールに足早に到着し、周辺で仲間とお茶休憩。出演者へのプレゼントにお花とお菓子を調達。お土産に珍味や美味を買い求め、道中にて、かまどの神様・清荒神について少しのお勉強。」
宝塚ベガ・ホールでのイベントのある日常の一コマです。今回のコロナウィルス禍において、人との接触を減らすことが求められ、こういった「人が集まること」「人と一緒に食事を楽しむ」といったアクションが難しくなりました。宝塚ベガ・ホールは4月~5月に出された緊急事態宣言により「臨時休館」を余儀なくされました。4月以降、約80本の公演が中止もしくは延期となり、宝塚市文化財団が主催するコンクールや40周年記念のコンサートも中止・延期をせざるを得ませんでした。現在も、ステージ上の密が避けられないイベントやチケット収入が大幅に減少する企画などは実施が難しい状況が続いています。
臨時休館中の5月に、文化財団では市内の文化芸術活動に関する緊急アンケートを実施しました。「演奏家は仕事がなくなって不安に襲われる毎日」「収束が見通せずどのように活動を再開したらよいかわからない」といった悲痛な声をうかがいました。同時にコンサートの再開を計画していくにあたって、連携する地元商店街にも足を運びました。周辺の商店街も一時は例年の売上2割以下に落ち込むなどの経済的なダメージとなった店舗もありました。こういった状況の中で、音楽のまち、宝塚だからこそ芸術・文化の灯は消してはならない、何かできることはないか、と思いながらこの企画にたどりつきました。
コンサートと商店街の魅力を届けたい-コロナ禍における新しい地域連携の形-
ホールでは、多くの人々が「ハレの場」として集う場所です。感染拡大防止の対策が求められ、マスクや手指の消毒などの衛生対策と同時に、客席定員の半減を求められました。定員に関しては9月半ばから緩和されましたが、再び感染拡大期に制限されるのでは無いか、人が集まる場所を訪れることへの不安などから、未だ賑わいには程遠い状況です。
「お越しいただくことが難しいのならば、私たちから届けよう!」
そのような思いで、今回、コンサート配信と地元商店街の商品をクラウドファンデングでお届けすることに思い至りました。「音楽の魅力はやはり生で体感して欲しい」という想いはありますが、配信によりこれまで届けられなかった方へ届けることができるのではないか、またホール利用者に対しても、配信のノウハウを提供できるのではないかと考えました。
賑わいを失ってしまったコンサートホールと商店街がタッグを組み、コロナ禍の今、新たな地域連携の形を実現しようと立ち上がったプロジェクトです。
資金の使い道
頂いたご支援金は
1.コンサート映像の配信費用 200,000円
2.リターン品 200,000円
3.諸費用 100,000円
リターンについて ※以下のリターン品より金額コース別に組み合わせいたします
リターン品 その①「コンサート映像配信」
11月13日(金)14:00~「おかえりクラシック Vol.1」於:宝塚ベガ・ホール
コンサート(約1時間半)のライブ中継映像をお届けします。出演はチェロ奏者の加藤文枝さん。オーケストラとの共演など、多方面でご活躍中。宝塚ベガ音楽コンクールでも第21回の開催で第2位でした。久しぶりの宝塚での凱旋コンサートです。「暗いニュースが多い中、重苦しい気分をチェロの暖かい音色で吹き飛ばし、皆様の心が潤いに満たされるようホールいっぱいに音を響かせたいと思います」とコメントを頂いています。
<映像視聴についてご確認事項>
・配信の視聴環境について事前に以下のページで映像チェックをお試しください。
https://takarazuka-c.jp/topics/onlinetest.html
・ご提供のメールアドレス(必須)に映像配信のURLとパスワードをお送りいたします。Gメールなど、一部メールが迷惑メールフォルダ等に振り分けられる場合がありますので、ご確認をお願いいたします。11/4までにご案内が届かない場合はお手数ですが以下までお問い合わせ願います。
・当日の開演時間(14:00)にパソコンかスマートフォンでURLにアクセスしてご視聴ください。
リターン品 その②「清荒神参道商店街・市場の名産品やお食事券」※下記は一例です
リターン品 その③「宝塚ベガ・ホールオリジナル公式クリアファイル 1枚」
リターン品 その④「11/13「おかえりクラシック」出演者・加藤文枝さんの演奏収録CD」
実施スケジュール
10月1日~29日/クラウドファンディング実施期間
11月13日 おかえりクラシック開催(映像配信)
11月~12月 返礼品の送付
※お食事券など現地で使用するものについては11月13日の公演日までにお手元にお届けします。
最後に・・
かまどの神様・清荒神に年明けに祈った商売繁盛の願い叶わず、お客様を集められない事態になり、コンサートなどのイベントもまた中止や延期が続きました。長年、宝塚ベガ・ホールとともに地域のにぎわいを担ってきた地元商店街には、さまざまな商品やサービスが並びます。どれも一つ一つが地域の魅力になり、多くの参拝客を中心に親しまれてきました。そんな魅力が今、皆様の手元に届かないのです。宝塚市文化財団ではコンサートの映像配信を決めました。映像が全国に届くのであれば、地元の魅力も届けたい。このプロジェクトにはそんな想いを込めています。皆様からのご支援、お待ちしております。
All-in方式の購入型で実施します
コンサートの開催は決定しておりますので、本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。購入型クラウドファンディングとなり、寄付控除の対象にはなりません。ご了承ください。
宝塚ベガ・ホール
運営:宝塚市文化財団
所在地:宝塚市清荒神1-2-18
webサイト:https://takarazuka-c.jp/vegahall/
e-mail:info@takarazuka-c.jp
※本ページ内の写真は全て所有者、ご本人の掲載許可を得ています。
最新の活動報告
もっと見る神戸新聞のwebサイトで紹介いただきました!
2020/10/23 20:11神戸新聞のwebサイトで今回のクラウドファンディングを紹介していただきました。端的に今回の取り組みをまとめていただいています。ありがとうございます!残り6日となりました。皆様のご支援・情報拡散など、何卒お願いいたします!「HYOGO ODEKAKE PLUS+」https://bit.ly/37o3BSJ もっと見る
リターン品のご紹介【宝や 瀬戸焼干支置物】
2020/10/10 19:02清荒神参道の神具店「宝や」さんの商品をご紹介します。来年の丑年を目前に、かわいい瀬戸焼物の工芸品をご用意いただいています。最近は床の間があるお宅も少なくなり、伴って骨董品として干支の置物を飾る方も少なくなってきたそうで、こういった、かわいい置物が流行だとか。来年は福を運んで来て欲しいですね。コロナはモ~沢山です。そんな願いを込めて、飾り場所を選ばない、瀬戸焼の丑の置物いかがでしょうか。 もっと見る
10/7「文化から宝塚を考える勉強会」、10/10「宝塚学検定セミナー」で協力をお願いしました
2020/10/10 18:39●10/7(水)ソリオホール「文化から宝塚を考える勉強会」~withコロナ時代の地域文化について考える~「不安な夜の荒波を照らす灯台-文化施設と財団の使命」と題して神戸大学大学院教授の藤野一夫先生による講演がありました。この勉強会において、宝塚市文化財団からのご案内として、岡田陽一ベガ・ホール館長より、参加者に対して、今回のプロジェクトについて支援のお願いをさせていただきました。クラウドファンディングの概要やベガ・ホールと共に清荒神参道商店会・清荒神市場についてお話しをしました。●10/10(土)ソリオホール「宝塚学検定セミナー」 第12回宝塚学検定に向けたセミナーが10月10日(土)に開催されました。こちらでも今回のプロジェクトについて協力をお願いしています。 もっと見る
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