8月26日の夜、さとのば大学の内藤千裕さんと学びのシェア会の舟之川聖子の共催で、トークライブ『自分に合う学びの場はつくれる』を行いました。まずはお互いに、どんな学びの場づくりをしているのかの紹介をして、関心を共有しました。さとのば大学は、市民大学。10代から60代までの人が、自分のやりたいことを実現する方法をつかみ、日本のいくつかの地域で実践してみるという体験や学びの機会を提供しています。内藤さんは今、その一つである福島県南相馬市を拠点に、オンラインでさとのば大学の運営や講座づくりに携わっておられます。そこで大切にしているのは、「他の人の学びのシェアが自分の学びにつながる」こと。問いにダイレクトに答えてもらうもまた学びですが、本人にそのつもりがなくても、学んでいる人の近くにいるだけで、生き様から学んでしまうことがある。それは、『きみトリ』の本が生まれるきっかけとなったコミュニティ、学びのシェア会のキャッチフレーズ「学びはシェアしてより学びとなる」にも通じること。途中からは、さとのば大学でプロボノをしていて現役高校教員でもある森迫さんにも参加いただき、3人で対話しました。今の学校は、受験制度に対応することに追われ、自分に肉付けしていくような学びの体感や、自分らしい自分の探求が否定されやすい環境にあるかもしれない。学びによって自分が生かされている感覚、自分が主体となって学びを求め、人を通じて学ぶことを喜び、つくれる体験を次につなげること。これは、大人の特権なんかではなく、どうにかこどもの頃から実現できないだろうか。そんなことを話しました。▼アーカイブをぜひご覧ください。https://www.facebook.com/watch/?v=4383393268399242&extid=EbqjfgG68bRxqBYeこのライブは、わたしにとっては、本づくりを通して自分の中で気になっていたことが言語化できたように感じていて、ありがたく、刺激的な時間でした。・社会はつくれる、つくれると呼びかけているけれど、現行のシステムに抗って独自路線を行けということか?その選択の責任も子がとるのか?・世代差、地域差による違いを無視して、自分自身の曖昧な記憶や思い込みだけで語っていないか?という、内なる問いに、ライブの中で一生懸命答えてみました。本を書き、つくり、クラウドファンディングを展開している今、わたしはどうしても話を小さくしたくない思いがある。今あるシステムに適合するためのメリット・デメリットの比較検討は、内藤さんも言ってたようにどこか「消費的」。それでは人生どこかで息詰まる、「じゃあ次は何すればいいの?どこ行けばいいの?」と、自分の頭で考えることを阻害してしまう。それから、「我が子に、親としてこんなふうに一生懸命やった!」という労はぜひともねぎらわれてほしい。一家言だって、信条だって大切にしてほしい。だけどわたしはそこを超えて、あえて主語を大きくして、この国の人は、子どもたちは、みんなにとってどうか、ということを一緒に考えたい。教育や学びを学校に全部閉じ込めるじゃなくて。誰かにお任せにするのではなくて。かといって、システムを全否定しているわけじゃない。ただ、もっとグラデーションを、もっと関わる人を増やして裾野を豊にしたい。学びの定義の捉え直したい。「今、大人としてこの国の教育をどう考えるか?」広く、深く。シチズンシップを発揮してみんなで、みんなと語りたいです。さとのば大学の内藤さん、森迫さん、ありがとうございました!