実施理由/背景
フクロウの棲める里山に戻します!
はじめまして!岸和田市です。
本市の丘陵地区に位置する“ゆめみヶ丘岸和田”では、“都市・農・自然が融合したまち”というコンセプトのもと、まちづくりが進められています。
ゆめみヶ丘岸和田の全体面積の約半分を占める自然エリアは、長期間手入れされることなく放置されていたため荒廃竹林が広がり、既存の生態系は破壊された状態でした。
そんな自然エリアですが、ここ数年で、竹の伐採や植樹を繰り返しながら少しずつ里山再生を図ることによって、なんと大阪府の準絶滅危惧種でもあるフクロウの営巣に成功することができました!
しかし、里山の再生も全体の一部だけにすぎず、まだほとんどが放置竹林です。整備した箇所も少し気を抜くとまたすぐ元の状態に戻ってしまうため、整備範囲を広げられずに現状を維持するのが精一杯の状態です。
何とかこの手詰まりの現状を打破して次のステップに踏み出すため、より多くの人にプロジェクトを知っていただき、活動の輪を広げ、整備範囲も広げていきたいと考え、クラウドファンディングに挑戦することにしました。
プロジェクト内容説明
フクロウの棲みやすい環境づくり
フクロウは生態系ピラミッドの頂点にいる鳥です。つまり、“フクロウが安心して子育てできる”ということは、“多種多様な自然環境があり、生き物のつながりによってバランス(生態系)が保たれている”ということなのです。
そこで、このプロジェクトでは大阪府立大学や鳥獣専門員の方々にもご協力いただき、専門的な観点からもフクロウが本当に棲みやすい環境づくりを行います。具体的には、理想的な森林像、巣箱の大きさや構造、中に入れる巣材の種類、設置場所、アライグマ等の害獣対策、その他さまざまなアドバイスをいただきながら活動を進めていきます。
また今まで手を入れられなかったような危険な箇所は専門業者に手伝ってもらったり、効率良く活動を行えるように新たな作業通路を確保したりと活動の幅も広げ、フクロウにとってより良い環境になるよう尽力します。
ただのシンボルではなく、理解し愛されるフクロウに
フクロウは外見の可愛らしさだけではなく、その名や習性から縁起がいい鳥としても親しまれていますが、特徴や生態についてはあまり知られていません。
そのため、フクロウ見たさだけでこの活動に参加する方が増えると、かえってフクロウにストレスを与えることになってしまうかもしれません。
例えば繁殖期には、親鳥が安心して子育てを行うことができるように巣箱にはできるだけ近づかないようにしなければいけません。多くの人間が近くに来たりカメラの望遠レンズを向けられたりすると、緊張のあまり卵やヒナを放り出してしまう場合があるからです。
そこで、森づくり活動を進める中で、イベント等を通じてフクロウを知ってもらい好きになってもらうとともに、環境に対する理解と関心もさらに深めます。
目指すところ
10年後、20年後の里山を目指して
これまでもたくさんの壁に当たりながら、解決するために右往左往するときもありました。それでもフクロウの繁殖期になると、「設置していた巣箱を選んでくれた!」と歓喜し、「卵を産んだ!」、「ヒナが生まれた!」と感動し、巣立ちの時期にはいつの間にか自分たちも親鳥になったような気持ちで応援しています。
今はこのような小さな活動ですが、今後多くの人が関わり、活動の規模も大きくなるにつれ、予測していないことが起きるかもしれません。その時は皆で考え、皆で乗り越えることのできるような仕組みをつくり、10年後、20年後も継続していることが大切だと考えています。
そして森では植樹した木が成長し、フクロウが営巣できるだけの樹洞があって巣箱が必要なくなるぐらいの里山を目指します。
寄付の使い道
受け付けましたご寄付は、次の用途に使わせていただきます。
・フクロウの棲みやすい環境づくりに係る費用(危険箇所の整備委託費、生態調査費など)
・当プロジェクトのイベントに係る費用(伐採、植樹イベントなど)
自治体からのメッセージ
ご支援いただく皆さまへ
この度は“フクロウの森再生プロジェクト”にご興味をお持ちいただき、ありがとうございます!
大阪府では、環境悪化に伴い、フクロウが棲むことのできる場所が奪われ、フクロウは準絶滅危惧種に指定されています。確かに大阪府の森林面積は日本で一番小さいですが、現在手付かずの荒れた森を整備し、ほんの少し営巣の手助けをしてあげれば、フクロウの個体数を増やすことができるはずです。また、それは生物多様性を守っていくことにつながります。
活動の質を上げ、規模を拡大し、より多くの人がフクロウを愛し、森づくりに携わってもらえるよう、このプロジェクトを通してどうぞあたたかいご支援をよろしくお願いいたします。
お礼品について
ゆめみヶ丘岸和田オリジナルフェイスタオル
タオル発祥の地でもある大阪・泉州で1972(昭和47)年創業の老舗タオルメーカーで製造されたハイブリッドタオルで、プリント面にはポリエステル繊維で作られたマイクロファイバーを、ウラ面には肌触りがやさしく吸水性に優れたコットンを使用!可愛いフクロウのイラストをたくさんあしらったゆめみヶ丘岸和田オリジナルデザインで、実用性だけでなく愛らしさも兼ね備えたタオルです。
事業スケジュール
2020年11月~12月:フクロウの巣箱修繕、設置箇所周辺の整備、害獣対策
2020年11月~2021年3月:竹林整備、イベント(竹の伐採、植樹、竹ものづくりなど)
2021年4月:タケノコ掘りや竹林内でのイベント
2021年4月~5月:フクロウの卵や孵化したヒナの生態調査
大阪府立大学の教授や学生、鳥獣専門員にご協力いただき、巣箱の設置や生態調査、フクロウの棲みやすい森づくりを行います。
また、専門業者等に委託する場合は、複数の会社にお声をかけ、皆さまからの寄付金が最も有効に活用できるようにしたいと考えております。イベント開催の際には、ゆめみヶ丘岸和田に隣接する神於山にて約20年間環境保全活動を行ってきた、特定非営利活動法人 神於山保全くらぶにも協力を仰ぎ、多数の参加者にも対応できるようにする予定です。