クリエイターとしての信念も少し、お話しておこうと思います。どんな信念を持ち、アクセサリーづくりを続けているのかものづくりと向き合っているのか。今はアクセサリーも安価なものが大量に出回り、輸入品も沢山手に入るようになりました。もちろんそれも選択肢の一つです。ですがその影響も手伝い“アクセサリー=安いもの”というイメージが、少なからず浸透していることを実感しています。今でこそ「ハンドメイド」という言葉が流行・浸透し、品質や価値も認められつつありますが、「ハンドメイド」=素人の趣味の手作り品=安いもの=機械で作られた既製品の品質の方が高い と評価される方もまだまだいらっしゃるのが現実です。「原価安いんでしょう?まけてよ」なんて言葉をかけられてしまうクリエイターも。趣味の範囲でやっていることと、思われてしまうからです。自分で使うものも、ママが我が子に作ってあげたものも、学生の時に流行ったミサンガも…手作りしたすべてを「ハンドメイド」というのです。もちろん、ハンドメイドの輪が広がっていくこと自体はとても素晴らしく喜ばしいこと。しかし「ハンドメイド」というワードに対して認知度が増えた一方で、その意味が広すぎてしまうのも、本気でものづくりに向き合うい、志す者にとって不本意な言葉を投げかけられてしまう要因の一つでもあるのです。私たちも手作りで一つ一つ作品を手掛けています。言ってしまえばいわゆる「ハンドメイド品」です。でもなぜ私たちが「ハンドメイド」という言葉を使わないのか。それは「ものづくりのプロとしてお客様に責任をもって商品をお届けするため」です。私たちはそれぞれ、技術を学び、成長させてきた自身のブランドがあります。そしてこの先もずっと、その研究や勉強は続いていくのです。市販品の無機質なものとは違い、愛情や途方もなくかけた時間、想い、技術、独創性。生み出す作品は何もかも既製品とは違うものです。ではなぜ、絵画や音楽、現代美術や写真などのアート作品には高額な値段が付き、「アーティスト」「クリエイター」という肩書を得ることができるのでしょう。誰もが志せばなれる地位ではありませんが、アクセアリーも ものづくりでもあり、アートでもあります。アクセサリーの作り手も、そういう認められ方の道があっていいと考えているからこそ、「ハンドメイド作家」ではなく「アクセサリークリエイター」という言葉を選び、お客様に届けるための妥協のない製作活動の為、自身を鼓舞しています。アクセサリークリエイターが活動するうえで、必要なのは「材料費」だけではありません。作品をどこかに出展させていただくにあたり「出展料(場所代)」「販売手数料(マージン)」「梱包費や送料などの経費」いいものを作るための「設備」「試作や研究にかかる費用」それに比べさらに「かけた時間」があるのです。大量生産の市販品と同じように安く提供できるわけがないのです。しかし、安い値段でしか買ってもらえず、続けたくても材料費や多額の出展料を賄うことができず、芽が出るのを待たずに辞めざるを得ないアクセサリー作家も沢山います。今以上にアクセサリーの作家がいちクリエイターとして認められていくこと。それが日本のものづくりとして、多数のアクセサリー作家の活動を広げていくことに繋がり、日本発のファッションを支えていく未来になるのではないでしょうか。そして私たちがこれまでに活動を続けられてこられているのは「とてもかわいいです!」「イヤリングはここで買うと決めているんです!!」「ファンになりました」と会場に足を運び楽しみに作品を待ってくれているお客様がいるからこそ。「プロとして責任を持ちたい」というmusubiクリエイターの信念はお客様への感謝と品質の証なのです私たちが、そんな大切なお客様へ笑顔を届けるべきはコロナ疲れでストレスを抱える「今こそ!!」なのではないでしょうか。そんな想いを抱え、プロジェクトに挑戦するmusubiです。