この度のクラウドファンディングは
チームでやっています。
わたしたちのことを知っていただくために、メンバー紹介を書きました。
4人分、4回にわけて投稿します
長いですがぜひに。
魅力的なポンコツメンバーです。
第1章ニッタヨウコ〜怪力〜編
【この壮大なゴミ拾いは、ひとりの高齢産婦の憂さ晴らしから始まった】
この地にたどり着いたあれは3年前
40歳で初産婦となったわたしは、当時まだ家と呼ぶにはアレな
天井も床もスッポ抜かれた炭鉱長屋の改装の真っ只中
ブルーシートを敷いた唯一床のある一画で赤子を抱きながら、ただただ窓の外を眺める日々を過ごしておりました。
もはや170cmのわたしの背丈を超えるまでに成長したイタドリ群が足の踏み場もなく鬱蒼と茂る荒地に
不穏な気配を漂わす得体の知れない鉄屑や、
巨大な石がチラ見えする重々しさを携えた窓の外の景色を眺めては
いつかこの荒地をまっさらな本来のこの地の姿に戻すのだと静かに燃えていましたが
トイレすら好きな時にひとりで行けない産後のこの時期に、
自由な時間も身体もないわたしは
娘が一人歩きできるまでの辛抱である、と
荒地に踏み込むその日を虎視眈々と待ちました。
そしてついに、娘は歩き出しことばを理解し始め
1日にわずかずつですが、自由に動ける時間を得られる日々がやってきたのです。
自由を取り戻したわたしは、
ひとり一心不乱に屈強なイタドリ群を素手で抜き倒し、猛進しました。
そう、わたしのいちばんのチャームポイント
『怪力』
中学時代、バスケで鍛えられたその強肩と腕力を高く評価されていたわたしと親友(ソフトボール部のエース)は
『鉄人シスターズ』という名誉ある称号をクラスの男子から進呈されたほどの実力の持ち主です。
来る日も来る日も、背丈ほどの草木を薙ぎ倒し抜き散らかし、猪のように荒地を突き進む母は
娘の目にどう映っていたのか
母は産後の不自由の憂さを晴らすべく進みました。
勇ましいそして絶対コワい。
地に複雑に巡らされたイタドリの根、
その中に絡まるように埋まっている鉄屑、ゴムマット、トタン屋根、いくつも転がる便槽、おびただしいプラスチックやガラスのかけら。
うっすらとこの地の全貌が見えかけた頃には、
この開拓が趣味になっておりました。
見える、見えるぞ。
見ろ、ゴミのようだ、いやゴミだ!
紛れもなくこれはゴミの山だ!
そしてある日、明らかに不自然にそびえ立つ、
地面に深く突き刺さった鉄の棒に出くわします。
『ここにトゲみたいなのが刺さってるの』
ひとりそう呟いたわたしは、オクサレ様の脇腹に刺さった鉄棒に手をかけますそうですこの時点でもうわたしは、どっぷりとアニメーションの世界の主人公、時には脇の悪役になりきっております。
しかしこの怪力が引けども押せども、
何をどうしたってビクともしない。
やれどうしたものか、と途方に暮れていると、
何やら向かいの空き地で鼻歌を歌いながら草刈りをしている殿方がおる
第2の人物、モリケンスケ〜筋肉〜の登場である。
@moriwakana_ @zootj #美流渡#岩見沢#