その日の夜、ユキヒョウは諦めることなく3回にわたって番犬を襲いにきました。
現地のスタッフが夜通しで監視し、ユキヒョウを追い払いつづけましたが、
犬は恐怖でずっとおびえていました、、、
周辺を見てみると、ユキヒョウの足跡はあちらこちらに。
私たちが泊まっていた部屋の屋根にも足跡がありました。
この日の午後は、皆で犬小屋に柵(フェンス)を取りつけることに。
網を張り、石で固定していきます。
そんな中、昨日、隣街でも別のユキヒョウが家畜を襲ったとの情報が入ってきました。
襲った時間帯から、ここに来ていたユキヒョウとは別の個体のようです。
気候変動で獲物が減っているのか、上手く獲物を捕らえることができないのか、
身の危険を負ってまでも家畜を襲いに来るユキヒョウ。
でも、たとえ家畜が襲われても、ユキヒョウを殺すことはせず、
この厳しい自然環境の中でユキヒョウと共に生きている人々。
ここでは、被害者とか加害者とか関係なく、
人も生きものも、食物連鎖の中で生と死を重ねながら、たくましく生きていました。
「自然との共生」
日本でも最近はよく耳にする言葉ですが、その本当の意味を教えられた気がしました。
(家のお母さんと)
つづく。