応援メッセージ #3
作業療法士
鈴木 一登さん
新年明けましておめでとうございます。
私は今ヤンゴンにいて、1月から2月まで、私立病院で作業療法士として働きます。
ヤンゴンは感染者が減ってきているのですが、ミャンマー全土では少し広がってきています。
国からはstay at home orderというものが出ていて不要不急の外出は禁止され、飲食店も持ち帰りのみの営業をしています。スーパーなどは開いていますが、お寺は閉まっています。
友だちの家に遊びに行くことも禁止なので、なかなか自由に動くことができません。
現在はそのような状況です。
- - - -
ヤンゴンの下町の一角にひっそりとあるMoeトレーニングセンターに、縁あって来訪したのは2020年1月、新型コロナウィルスが世界中に広まる直前のことでした。あらかじめ調べておいた通りの名前をたどり、住宅が立ち並ぶ小さな路地に行き着きました。
この路地の先に子どものトレーニングセンターがあるのだろうか?
と心配しながら路地を歩きました。ヤンゴンではもうあまり見かけなくなった木造2階建ての一軒家の前を通りかかった時に、子どもたちの元気な声が聞こえてきました。
Moe先生は、初めての来訪者の私をこころよく迎えてくださり、子どもたちひとりひとりのことを紹介してくれました。子どもたちの個別性に対応できるよう、スタッフはたくさんいて、子どもたちといっしょに、けっして広いとはいえないセンターの中を駆け回っていました。
Moe先生は、いま悩んでいる子どものことについて話されました。作業療法士が行う感覚統合療法の技術を詳しく知りたがっていました。ミャンマーには作業療法士はまだいなくて、私は小児のリハビリテーションのことがあまりわからなかったので、お役にたつことができませんでした。けれどMoe先生の熱意と、子どもたちの未来を案じる姿勢に感銘を受けました。もし私だったら、初めて会った年下の外国人に、困っていることを相談できるだろうか……?今回クラウド・ファンディングの話を聞いたとき、その時のMoe先生の真摯な姿を思い出しました。
Moeトレーニングセンターは、ミャンマーで数少ない、障がいをもつ子どもたちの個別性に応えることができる療育施設です。子どもたちとその親たちの人生のために、無くてはならない場所だと思います。
パンデミックの時代を乗り越えるために、ミャンマーの未来のために、ご支援をお願いいたします。