2021/01/13 21:00

僕には夢があった。昔からの「学校を建てたい」っていう大きな夢だ。それが果たせそうだったから、パンピットに入ろうと思った。あと何よりビラがよかった。大学に入学したての僕にとってあのビラはキラキラ輝いて見えた。

そうしてパンピットとして活動を始め、結果論になってしまうが一緒に海外に行くことで友人と仲良くなるのが早かった。他の活動でなかなかパンピットに行けないこともあるが、交流のある友人がいる。


カンボジアでは、パンピットの活動以外にもこんな経験をしたことがある。



それは「ロケットの打ち上げ」だ。


熱かったのは乾季のカンボジアの日差しだろうかそれとも1000人超の子供たちの眼差しであろうか。1年経った今ではそれを判別するのは難しい。

おそらく、両方だった。2019年夏、私はカンボジアはシェムリアップの郊外、ワレン地区にある小学校の開幕式典でロケットを打ち上げた。ロケットと言ってもペットボトルロケットだが。

この打ち上げに至るまでの経緯は端折る。大きな目標としてはカンボジア現地民に対するのゴミ問題への意識づけと学問への招待、この2つが対外的には掲げられた。

プロジェクトが決まった時、それはそれは準備した。本物のロケット打ち上げさながらのミッションと思い込ませた。機体の重量、カーブの角度、ペットボトル銘柄毎の口内径、外径、小数点以下の計算のオンパレードであった。私の人生であれほど計算機に感謝した日々はあろうか。テストの必要に迫られた時は鴨川で打ち上げた。あれはセーフだったのだろうか。そうでなくても時効ということでご愛嬌。ロケットがもたらす結果としてミサイルになりかけたのは笑った。

そうして1ヶ月以上の準備期間は終わりを告げた。

出国当日、既に後期は始まっていた。同級生は教科書を持って校門をくぐった。その頃私はロケットを持ってシェムリアップ国際空港入国ゲートに。

打ち上げ当日、当初ここにはその日に起きた誰もが予想できない、奇想天外、波瀾万丈、空前絶後、抱腹絶倒、弱肉強食なエピソードを描写しようと試みたが疲れたのでここで筆を置く。

もしここまで読んでくれた方が居るならば、その方には直接お話できたら、なんて思う。


"ワクワクで、出逢うみんなをhappyに"


Pumpit 5th 林一成