みなさん、おはようございます。
怒涛のというか、感無量のクラウドファンディング期間を終え、目標を大きく上回る仲間への名乗りと資金の応援をいただき、ほっとしたと同時に、これからも丁寧に丁寧に進んでいきたい、という思いを新たにしています。
そして、この期間に仲間になったり、応援したり、シェアしていただいたり、動画を見てもらったりして少しずつ温まったエネルギーが、新しい風になってSambor Villageに吹いています。
以前の活動報告で登場した新しいオーブンも活躍をはじめ、シェフがハンドメイドでつくったジャムやヨーグルトを気に入ってくれるお客さんに出会いました。
ホテルで使うジャムの原料のライムを地元産にしたい!と思い、村のホームステイの方々に声をかけたら村の中のご家庭から、天然育ちのライムが3キロも届きました。
右の完熟ライムは塩漬けのナムガウにして!と村の方からいただいたもの。すごくいいライムなので、追加でお願いしてシェフがナムガウを仕込むと張り切ってます。
このコロナのなか、そしてホテルという場所を持ってからさらに感じていた、コンポントム域内での連携・つながりを強めたいという思い。
今までお客さんと地域の人の間に入っていた延長コードとしての私の役割が、どうやら地域の素敵な、頑張るプレイヤー同士の間でも、活きる場面があるかも知れないという発見。
そして、惜しまれつつも足を痛めたお父さんのかわりに牛の世話や畑仕事をしたいと今月での退職を決めたハウスキーピングスタッフ。
後任を探していたもののコロナ下でみなさん新しい仕事をみつけたり、自分で始めていたりしてなかなか希望者に出会えず(みんなたくましい!)。
そこで、以前からワークショップや学生プログラムで交流があり、いずれインターンシップなどの本格的な連携もしたいなと思っていたサンボー・プレイ・クック遺跡最寄りのKompong Chheauteal institute of Technology (KCIT)の観光学科の先生に、どなたか働きたい人はいませんか?とお声掛けしてみたら、現在在籍している学生全員でホテルを訪ねてくれました。
せっかく観光を学ぶ学生さんがいる、そして観光の最前線としてのホテルがある。いつかなにかできたら…と遠く描いていたことが、思いがけず実現。
そして、コンポントムの地元出身の学生さんに、同じく地元出身の私たちの豪腕マネージャーがクメール語で、このホテルの理念を語る。
階段の手すりの影から写真を撮りながら、すでにぐっときていました。地域の中で人が育つって、大事。そのピースはちゃんとある、あとはピース同士がもっとゆたかにつながればと。
そして、これまで他にホテルを見学したことは?と聞くと「シェムリアップのパークハイアットです」と、超一流…!
それを聞いたマネージャーが笑顔で、
「私たちのホテルは国際基準の大きなホスピタリティとは違うと思います。お客様を家族だと思っているから。家族のことを思うように、相手に気持ちを向ける。それが、私たちが大切にしているホスピタリティです。
一緒に働くスタッフも同じ。ここは家族経営のように、すべてのセクションのスタッフがお互いに手を貸しあいながらやっています」
KCITの先生もこの点に深く共感してくれて、今週から卒業生をひとり新たな仲間に迎えます。
昨日、月例のスタッフミーティングでクラウドファンディングの成功と225人の方たちが「いつか来たい!!」と言ってくれているよと伝えたら、スタッフたちはそれぞれにびっくりしていました。
ホテルにいま、目に見えない新しい風が吹いているのはきっと、このプロジェクトを通じてたくさんの人たちが、私たちに思いをはせ、気持ちを送ってくれたから。
この追い風を背に受けて、ひとつひとつの小さなことを形にしていきたいと思います。
2020年というみんなにとって変化が大きかった年の、その年末に、こうしてたくさん応援いただき、新たな仲間として歩き始めたことを心にしっかり刻んで、明るく元気に、野生の感性とともに、一緒に歩んでいきたい。
皆さん、本当にありがとうございました。そして、これからの旅路も、ぜひともに!!よろしくお願いします!
2020年12月16日
吉川 舞