2021/04/06 15:23

公演から2週間が経過しました。

おかげさまで、関係者からの感染症発症や陽性などの声は皆無です。
ご来場いただいた皆様、感染防止のご協力、ありがとうございました。

コロナ禍において無事に公演が開催でき、こうして事後の安全をご報告できることは、主催として感謝に絶えません。

今だから言えますが、3/21までの緊急事態宣言延長は予想外の展開でした。
会場のみどりアートパークホールは横浜市の館です。緊急事態宣言下では20時閉館なので、それでは夜の公演ができなくなります。
開演時刻を変更するのか、中止にするのか、悩みました。

稽古場では、俳優たちから「振り替え希望のお客様には対応できるんですか?」「チケットを払い戻しできるか、友達に聞かれてます」と悲鳴に似た質問が...

私は、こう答えました。「みんな、チケット、売りづらいでしょう。不安でしょう。けど、みどりアートパークさんとの話し合いはこれからです。それまでは何も決まっていません。もし、上演時間に変更があったとしても....ブレ恋!には、いつでも『軌道修正』する道がありますよね?」

『軌道修正』...それは主役の佳菜のセリフに出てくる言葉です。
人生は思い通りに行きません。乳がんのように大きな病気になれば軌道修正しなくてはいけないことは絶対あります。
でも、佳菜は言います。「軌道修正することは不幸なことじゃないってわかりました。不幸なのは、修正ができなくて、新しい夢も持てなくて絶望してしまうこと」


さて、みどりアートパークホールさんとの話し合いの結果は、皆さん、もうご存知ですね。
館長さんはおっしゃいました。
「ブレ恋!の上演時間は半年以上前から決まっていました。もうチケットも売り出しているのに、時間変更は無理でしょう。予定通りの時刻で公演してください」

私たちとの話し合いに入る前に、館長さんと担当の職員の方は、こちらの要望を察して先手を打ち、予定時刻どおりの上演の手筈を整えてくださっていたのでした。きっと大英断だったはず...。
私は声をあげて喜び、感涙しました。(スタッフからは「サラさん、踊ってましたよ」と言われましたけど、そんなことはないと思います笑)

そして、会場内は徹底消毒、換気を行い、キャストはお客様と接触しないなど、横浜市の感染症予防ガイドラインを完全遵守して、ブレ恋!は上演されました。

本番を見たお客様のアンケートを読み返すと、俳優一人一人がきらきら輝いていた、というコメントを多くお寄せいただいています。

俳優を輝かせてくれたもの、それは目に見えないところでブレ恋!を支えてくださった多くの関係者の方々の愛だったと私は信じています。

みどりアートパークホールは、横浜市緑区長津田にあります。
ブレ恋!が生まれた故郷です。
さくらの花が来館者を優しく迎えていた三月のあの日を、私は生涯忘れません。