あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いします。
サラーム海上の中東料理オールカラーレシピブックのクラウドファンディング、年末年始の間に、81名の方がパトロンになっていただき、早くも目標達成60%に達しました。本当にありがとうございます。
個々に返信はしておりませんが、パトロンの皆さんのメッセージも拝見させていただいております。全く知らない方もいらっしゃいますが、数年も会っていない友人や、小学校時代の同級生や、出張メイハネに一回足を運んでいただいた方もいますね。
そして、リターンとして人気が高いのが意外にもスパイスとのセットでした。これほど人数が集まるとは予想していなかったので、大量のスパイス入手ルートを再考しなければなりませんね(笑)。皆様本当にありがとうございます。
そして、あと40%ですが、よろしければ、皆様の周りで中東料理に興味を持っているご友人などいらっしゃいましたら、是非お知らせ下さいませ。よろしくお願いします。
さて、写真はレバノン料理で、イタリアンパセリのサラダ「タッブーレ」です。
レバノンでは、家庭でもレストランでも、まず一皿目にこのタッブーレかファトゥーシュ(焼いてカリカリにしたピタパンを砕いて散らしたグリーンサラダ)が供されます。これは前菜「メゼ」の一つです。他のメゼ、例えばホモスやムタッバルやラブネなどは一口大にちぎったパンを直接お皿につっこんで、パンですくって食べます(スプーンやフォークは使いません)が、このタッブーレだけはスプーンですくって食べます。そのため、ウェイターが大きなタッブーレの丼を持って、客席を周り、一人一人のお皿の上に、大きなスプーンでよそって周ります。
タッブーレは大量のレモン汁をしぼってあるので、食欲増進のために重要な料理です。
僕はこのタッブーレが大好きなのですが、日本では肝心のイタリアンパセリは本当に少ない、まるで理科の実験の標本みたいな量でビニールパックに入って売られています。あれでは全然足りません。タッブーレを作るには最低でも一人分50g、二人なら100g、4人なら200gのイタリアンパセリが必要です。
日本では売られているパセリの2/3以上が、口に入れられることなく廃棄されていると聞いたことがあります。「パセリは飾り」という固定概念があるからでしょう。イタリアンパセリもそれと同じ「パセリ」であり、しかも「ハーブ」だから「標本サイズ」での販売がまかり通っているのでしょう。しかし、みつばや水菜は100g単位で売られています。日本で最も一般的な「ハーブ」である長葱は、ハーブのくせに標本サイズではなく、100g、200g単位で買えます。イタリアンパセリを100g単位で売れない理由は本当はないはず。
普通のパセリも僕は大好きですが、苦みの少ないイタリアンパセリはもっともっと人気の出るはず。そのためには皆さんが声を上げる必要があると思います。僕だけでなく、多くの方が、スーパーマーケットや八百屋に行って「イタリアンパセリを200g欲しいので、仕入れて下さい。標本みたいな量じゃなくて!」と言うようになれば、スーパーや八百屋の仕入れ担当者も話を聞き始めます。
僕は仕事がら「その野菜はどこで売ってるんですか? ウチの近くでは売っていないんです」と聞かれます。でも、売っていないとしたら、「仕入れて下さい。かならず買いますから」と要求しましょう! そうすると世の中は少しだけでも良い方向に変わります!(少なくともスーパーの野菜売り場は)
僕の中東料理レシピ本でもこのタッブーレは掲載しますよ!