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高次脳機能障害者の切実な声を記事にした冊子、動画をまとめたサイトを作りたい!

未診断、無支援のまま社会に戻されてしまった高次脳機能障害がある人退院後の当事者の継続支援が難しい医療者や支援者誰かがその間を埋めなければ!『チーム脳コワさん』始動です!最初の事業、冊子の発行とウェブサイトの費用を集めたいのです。

現在の支援総額

950,600円

190%

目標金額は500,000円

支援者数

139äşş

募集終了まで残り

終了

このプロジェクトは、2020/12/23に募集を開始し、 139人の支援により 950,600円の資金を集め、 2021/01/31に募集を終了しました

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現在の支援総額

950,600円

190%達成

終了

目標金額500,000円

支援者数139人

このプロジェクトは、2020/12/23に募集を開始し、 139人の支援により 950,600円の資金を集め、 2021/01/31に募集を終了しました

未診断、無支援のまま社会に戻されてしまった高次脳機能障害がある人退院後の当事者の継続支援が難しい医療者や支援者誰かがその間を埋めなければ!『チーム脳コワさん』始動です!最初の事業、冊子の発行とウェブサイトの費用を集めたいのです。

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★速報★50万円達成!ネクストゴールに挑戦します!  

みなさま、こんにちは。このプロジェクトのオーナー、NPO法人Reジョブ大阪理事の松嶋です。
皆様のご支援で、目標金額の50万円を達成しました!

温かいご支援、ご協力をいただきましたみなさま、本当にありがとうございます!
一つご支援が入るたびに、通知のメールが届くのですが、その通知メールに手を合わせて感謝しています。

このプロジェクトは、1月31日まで続きます。
そんな中、思い切ってネクストゴールに挑戦することにしました!

次の目標金額は【75万円】です。

この冊子と動画サイトを作るというプロジェクトは社会的に意義があることだと、応援してくださる皆さんのために、まずは1冊でも多く、診断をする医療関係者の人、そしてある日突然当事者の家族となってしまったご家族さん、もちろん当事者の方たちに届くよう、ネクストゴールにチャレンジします。



初めまして、文筆業の鈴木大介と申します。2015年に脳梗塞を起こし、高次脳機能障害を抱えて5年半となる、当事者です。


病前の僕は、「苦しそうには見えない、たとえかわいそうには見えなくても、大変な思いをしている社会的困窮者」を主な取材のターゲットとし、『最貧困女子』(幻冬舎・2015年中央公論社新書大賞5位)、『家のない少年たち』(文庫版より講談社・『ギャングース』として漫画化、映画化)、『老人喰い』(ちくま新書・MBS系にてドラマ化)などを代表作とするルポライターでした。 


自身が高次脳機能障害という、まさに分かってもらいづらい(けれど、ものすごくつらくて不自由)な障害の当事者となってからは、なんとかこの知られざる不自由を社会に知ってもらいたいと、『脳が壊れた』(新潮新書)に始まる5冊の当事者発信書籍を執筆し、集大成的に書いた『「脳コワ」さん支援ガイド』(医学書院)では、2020年日本医学ジャーナリスト協会賞の大賞に選考していただきました。


けれど、これら病後の著作は、いわば僕という「ひとりの当事者」をフィルターに、僕ら高次脳機能障害の当事者が、いかにその社会復帰に困難を伴うかを描いたものに過ぎません。実際のところ、当事者にどんな困難が起こるかは、その方の家族関係、年齢、キャリア、職場環境や職種などによって、大きく異なってきます。


ということで「いよいよ次のステージでは『僕以外の当事者』の苦しさや不自由の具体例を、もっともっと広く世の中に伝えていかねば、こうして書き手でありつつ当事者になった意味がない」と、そんな思いを抱える中でご縁があったのが、『NPO法人Reジョブ大阪』代表で、言語聴覚士の西村紀子先生でした。
かつては医療機関でリハビリテーションに携わっていた西村先生ですが、「既存のリハビリテーションの枠内で、当事者を社会復帰支援に結び付ける支援は難しい。保険診療内で当事者をフォローできることにも限界がありすぎる」と一念発起。ご自身で起業し、主に啓発活動、よろず相談、ジョブコーチングを柱とする独自のリハビリなどをされています。
2020年10月には、日本にリハビリテーション医療の概念を持ち込んだとしてレジェンド的存在である上田敏先生と僕とのオンライン対談なども企画立案し、実現化していただきました。


そんな西村先生は、高次脳機能障害の当事者にとっての困りごとは、退院後になって顕在化するものが多く、とりわけ「就労の場」にその困難が集中すると言います。実はこれ、これまで僕が書いた著書に感想をくださった当事者読者の声からも、切実に強く感じ取ってきたことでもありますし、僕自身の実感でもあります。
本当にそう! 多くの当事者が就労につまずき、生活や将来に不安を抱えて続けている。見えづらい障害を理由に仕事の場で起こる様々な困難を理解してもらえなかったり、工夫すればできることを「全くできないこと」と過小評価されてしまうシーンも多い。
まだまだ働けるはずなのに、働かせてもらえない。活躍の機会を与えられない、むしろ奪われる。これが現実です。
僕ら中途障害の当事者は、その後の人生を働き、稼ぎ、生き抜いていかねばなりません。どうしたらこんな僕たちのことを、理解してもらえるんだろう。配置転換、転職、どんな手段を取ろうと、なんとか仕事を続けるすべはないだろうか。
西村先生とお話しする中で、出た結論が、「これはもう、誰かが何かを始めないとまずいよね。僕たちで多くの当事者の声を聞き取って、ピンポイントで、伝えねばならない先に届けていくしかない!」というものでした。


ここで、「え? それって当事者がやること?」と思われた方もいるんじゃないでしょうか?
「そんなにひどい状況があるなら、医療職や行政の方々が、もう十分考えて、何かやり始めてくれてるんじゃないの?」
そんなことを思われた方もいるのでは?
いえ、決してそうではないんです!!
まず事実として、僕の本の読者から届いた感想の中には、明らかに脳外傷や脳卒中の既往歴があるにもかかわらず、医療機関で「未診断」、「無支援」のまま社会に戻されてしまったという方々が、たくさんいました。結果として、失職してしまったり、二次障害でうつ病を発症されたり、家庭も崩壊してしまったり……。そんな悲劇的なケースの方が、あまりにもたくさんいたのです。
全国のあちこちから届く、悲鳴のような声……。
「これはもう医療過誤じゃないか!?」と憤った僕ですが、一方で、医療や支援の場にいるプロからは、この障害が非常に分かりづらい障害であることに加え、西村先生の言うように退院後の生活期や就労のステージに入った当事者を継続支援するのも、現状の医療制度では非常に困難という、これもまた切実な声をたくさん聴きました。


当事者は分かってもらえずに、苦しんでいる。
医療者や支援者も、分かってあげられない、助けてあげられないことに、苦しんでいる。


じゃあ、誰かがその間を埋めなければ!
ここが、僕らが今回、この『チーム脳コワさん』を立ち上げることにした理由です。


まずはそれぞれの当事者が、特にその後の人生を左右する「就労の場」で、どんなシーンで困ったのか。困ったときの職場の人のリアクションや、それをどう感じたか。どんな対応に救われ、どんな対応が耐え難かったのか。特に、社会的問題行動のきっかけであるとか、失職や職場の解雇判断の主因となっていると思うので、この「何に耐え難かったのか」を聞きたい。
そして、その声を、僕たちを支援してくださる多くの方々に届けることで、今後の支援に活かしてほしい。当事者やご家族にも、困っているのが自分たちだけではないと知ってほしい。


何とか僕たちが再び働き、社会に戻り、活躍できるように。


『チーム脳コワさん』、始動します!


※脳コワさんとは、発達障害&悪性脳腫瘍サバイバーの鈴木の妻が造語した「脳に不自由を抱えた仲間」を意味する言葉です。




初めまして、『チーム脳コワさん』発起人、言語聴覚士の西村紀子です。ここからは今回の企画の具体的な説明を、私が引き継がせていただきます。
まず本企画では、大きく分けて二つのことをしようと考えています。まずは、多くの高次脳機能障害の当事者の声をインタビューし、その声を記事として掲載する定期刊行物(小冊子)を作ること。さらにこうしたインタビュー記事やその他関係動画などを多くの方がオープンに閲覧できるWEBサイトも立ち上げることです。
もちろんインタビューの対象は、主に就労の場で困りごとを抱えている、抱えた経験のある当事者のかたがた。聞き手となるのは、鈴木大介さんとわたし西村ですが、さらに聴き取ったエピソードに医学的評価の背骨を加えるためにリハビリテーション医や精神科医、臨床心理士などにもコメントをお寄せいただくことを予定しています。
また、WEBサイトは単にコンテンツを集めて掲載するだけでなく、その場を使って定期的に行うオンライン勉強会などを始め、当事者や医療職・支援職が相互に交流できるコミュニティになるところまで、育てられたらと考えています。


企画の狙いは、より多様な環境・職種にある当事者の経験知・実践知を積み上げること。かつ、それを医療やリハビリといった専門職の知見とフィルターを通して発信するプラットフォームを作ることです。
そうして作ったコンテンツを届ける先は、もちろん医療や福祉、当事者やご家族。けれど、ゆくゆくは企業や社会にまで働きかけを広げていかなければならないと私は考えています。


鈴木さんが書いてくださったように、これまで私が出会ってきた高次脳機能障害の当事者さんたちの多くが、就労の場で大きな挫折や失職を経験しています。障害を抱えながら働き続けるためには、まずご本人が自身の障害を良く知って、不自由を障害化させない対応方法を学んでいくことが大事ですが、どんなにご本人が頑張ったところで、雇用する側に理解がなければ、継続した就労は難しいのが現実です。一方で、理解がある職場の場合では、当事者も緩やかな回復とともに就労継続が可能になったケースを見てきました。
失職や二次障害発症といったケースと比較すれば、当事者の人生の質にしても、機能回復のスピードにしても、職場の理解があるかないかで、その差はあまりにも大きなものだったのです。
また、これまで私が相談者のお勤め先の職場責任者などにアプローチする中で共通して聞かれたのが、「何ができて、何ができないか。今後どうなりますか?」ということでした。職場もこの障害を知らないゆえ、どうしたらいいのか困っているというのが実感です。
だからこそ、本企画で作る冊子やWEBサイトの向かう先は、企業や社会も照準にしたい。「高次脳機能障害者の人材活用集」として使っていただき、復職してきた方と一緒に参照してほしいと思うのです。


さらに本企画では、企画の継続によって、当事者インタビューのスタイルやWEB上のプラットフォームがある程度確立した後は、このプラットフォームを全国各地でバラバラに活動されている支援団体、当事者会さんなどにも開放し、より多くの当事者の声を多方面に広げるための「ハブ」としてご利用いただけるよう整備することも、展望しております。
当事者やご家族のためにも、支援職や医療者のためにも、企業のためにも、本企画が有効に機能することを、切に願います。


※なお本企画は、当事者の思い・体験と知恵を中心に認知症とともによりよく生きる未来に向けた活動を展開する「認知症未来共創ハブ」とともに推進します。将来的には、高次脳機能障害の当事者のみならず、若年性認知症のある方にも本プラットフォームをご活用いただけるようにしたいと考えています。
また、本企画は令和2年度老人保健健康増進等事業「介護サービス利用者を含む高齢者等の社会参加・就労的活動の推進体制及びコーディネート人材に求められる機能等に関する調査研究事業」の一環としても実施します(インタビューの企画・設計、今年度の実施にかかる人件費及びインタビューの謝金については当該事業で賄います)。
よって、本クラウドファンディングで募るのは、上記に該当しない冊子やWEBサイトの制作費、令和3年4月以降のインタビュー謝金や人件費等となります。詳細な使途につきましては下記をご参照ください。



鈴木大介

女性や子ども、若者の貧困問題などを主なフィールドとするルポライターだったが、2015年、脳梗塞を発症し、高次脳機能障害の当事者に。これまで取材する側であった「生きづらさ」を抱えた人と同じ立場となったことで見えてきた世界について、情報発信をしている。『脳が壊れた』『されど愛しきお妻様』『脳コワさん支援ガイド』などを出版。

西村紀子

病院、施設で言語聴覚士として勤務。2018年にNPO法人Reジョブ大阪、2019年(株)くるみの森を設立。医療・介護保険制度のはざまにある高次脳機能障害や失語症の人の支援を行っている。



今回のクラウドファンディングで主につのるのは、この企画で製作する冊子やWEBサイトの製作費、令和3年4月以降のインタビュー謝金や人件費等に使います。
みなさんから集まった支援は、まずはそれぞれの物品などの仕入れ費、リターンの郵送費、クラウドファンディング運営会社に支払う手数料を除き、下記事項に使用する予定です。

・インタビューにご協力くださる当事者モニターや支援団体への謝金 1件1万円

・監修者としての専門職への謝金 1件1万円

・インタビューと記事化にかかる費用(人件費・諸経費) 1件 5万円

・刊行物の製作費、印刷費(表紙デザイン、編集、発送費など)10万円

・広報費(宣伝用チラシ製作、印刷、郵送費など)5万円

・ホームページ制作費(開設、運営にかかる人件費や諸経費など)30万円

なお、リターンを送付する際には、障害のある方に依頼しています。それが社会復帰の一助になればと思っています。

今回のリターンは、この障害に関わるどんな立場の人からの支援もお受けしたいと、バラエティーに富んだリターンを用意いたしました。まずは「サンキュー動画」です。普通このような福祉系のリターンには「サンキューレター」がつきものですが、オンライン事業を得意としてきたNPO法人Reジョブ大阪が関わるため、動画形式でお送りすることになります!お楽しみに!

他に、鈴木大介の著書にサインを書き、さらにサンキュー動画を付けたもの、西村紀子の著書に動画を付けたものなど、付加価値を付けた書籍のリターンを複数用意しました。

さらに、リジョブで開催し大好評だった、鈴木大介の著書の読書会参加権です。もちろん、著者、鈴木も参加します。他に言語聴覚士、西村紀子のセミナー主催権なども用意しました。

そして、何よりも、このクラファンの支援で作る刊行物を1年分というリターンに注目です。通常12,000円のところ、なんと10,000円でOK! オンラインアカデミーについても、通常23,760円のところを10,000円です。そして、当事者の方には、オンラインリハが割引で受けられる権利も準備しました。また、この刊行物に広告費を載せる権利もリターンにしました。この刊行物、最初は購読者数が少ないかもしれませんが、とにかくピンポイントな人たちに届けるので、ある意味ターゲットが絞り込めています。いかがでしょうか。もちろん、NPO法人Reジョブ大阪のマスコットキャラクター「りじょぶーくん」グッズもあります。特典もあり、支援にもなるリターンばかりです。

2020年12月 クラウドファンディングスタート

※期間中、1週間に2本ほどの活動報告をアップします。そちらもお楽しみに。

2020年12月後半 冊子第1号の取材開始

2020年2月21日 クラウドファンディング終了

2021年2月 冊子第1号の編集、発行、発送

2021年2月 WEBサイトの開設準備開始

2021年3月 WEBサイトオープン

高次脳機能障害とは、脳梗塞や脳出血、くも膜下出血などのいわゆる「脳卒中」や脳炎、そして交通事故などによる脳外傷によって起こる、認知判断や記憶、コミュニケーションや情緒のコントロールなどに不自由を生じる障害です。

スポーツシーンや、転倒、また、自動車や自転車などに衝突されたり、頭を何かにぶつけられたりというような、日常のちょっとしたアクシデントでもなりうる障害です。決して特別な運命の人が負う障害ではなく、誰にでも起きる障害なのです。

現状、高次脳機能障害の当事者が50万人から80万人いると言われているにもかかわらず、残念なことに日本では、日常生活や就労の場に戻った後、当事者がどんな不自由や理不尽に遭って苦しんでいるのかを、プロの医療職・支援職の方々は、ほとんど追い切れていない、これが現実です。それどころか現状は、医療財政の悪化に伴って、医療保険制度の中で当事者を支援できる機会が削減される一方という状況。そんな中、機能回復の途中でリハビリテーションが終わってしまったり、短期間の入院生活では問題が見えず、診断さえされていなかったりする人もたくさんいるのです。

統計には出ていませんが、周囲の理解と適切な支援にたどり着けず、失職から貧困状態に陥ったり、うつ病などの二次障害を発症したりする人もいます。その果てに自ら命を絶ってしまっている方も、少なからずいるでしょう。

 本来であれば、労働力となったであろう人材を活用できない、結果、生活保護や二次障害の手当が必要になると、社会にとっても経済的損失でもあります。

刊行物やウェブサイトを通じ、働ける人には就労の機会を、そのための知恵を集めたいと考えています。改めまして、本企画にご理解とご協力をお願いしたく思います。

(西村紀子・鈴木大介)


本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。


最新の活動報告

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  • 皆様、このクラウドファンディングでは、ご支援ご協力ありがとうございました。私は、今回のクラウドファンディングについて、結構思い入れがあります。ずっとやりたかった、生活に戻った当事者の困りごとを、もっと、特に、医療関係者に知ってほしいという思いがありました。このクラウドファンディングのリターンにあります、冊子とオンラインアカデミーについては、是非、医療関係者の人、福祉関係者の人にリターンとして選んでいただきたいですし、オンラインサロンについては、むしろ参加する側についてほしいと思っています。このクラウドファンディング期間中に 、私は、Facebook とか Twitter とか 、そういうSNSの発信ができなかっただけではなく、メールすらも見られず、ちょっと音信不通になってしまい、申し訳ございませんでした。それだけこの期間に、たくさんのミーティングがあって、クラウドファンディングで作りたいとしている冊子やアカデミーのプロジェクトが、どんどん進化していたんですね。昨日はオンラインアカデミーで講演していただく先生とミーティングをしました。講演だけではなく、このプロジェクトを育てていく、そういう連続した講座も決まりました。また、ずっと長年、この障害のことについて活動されているお医者さんにチームに入ってないただけるように、頑張って講師依頼書や企画書などをせっせと書いておりました。そういうことを準備してからクラウドファンディングを始めなよと言われたら、それまでなんですが(笑)こうして裏で着々とプロジェクトを進めていて、本当に、素晴らしい人や先生方が関わってくださることが、日々決まってきています。詳しい内容をこのクラウドファンディングスタートの時にはお伝えできなかったのですが、そうですね、見込み株を買うような気持ちでリターンを購入していただけたら嬉しいです。もちろん、クラウドファンディング終了後、実際に冊子ができたり、オンラインアカデミーをスタートした時にも、皆さんにお知らせしていくので、その時になって介入していただくのも大歓迎です。昨日も当事者の方にインタビューをしましたが、やっぱり実際にインタビューをし始めると、本当に、さらに多くのことを聞きたくなりまして、想定した時間の3倍ぐらいの時間がかかりました。今、スケジュールを組み直しています。特に一緒に取材をしている鈴木大介さんの熱の入れようはすごいものがあります。インタビューはオンラインでしていて、私は役割としてヒアリングなんですが、インタビューだけ鈴木さんが入ってくるんですけども、鈴木さんは、質問しながら話を聞いて、次の質問や、今のここのところについて話を深めたいっていうことを考えながら、そしてさらにそれらをパソコンに打ちながら作業しているのです。昨日も開始して55分くらい経過した時に、チーン!と終了ベルが鳴ったように、本当に枯渇したというか、急に鈴木さんの動きが止まっちゃったんですね。もう本当に集中してるんだっていうのが分かりました。このように、インタビューをしてみて、本当の困りごととはこういうことかと、改めて感じています。また、生活に戻った時、職場の人とは、こういうことだからうまくいったのか!こういうことだからうまくできなかったのか!など、参考になることが本当にたくさんあります。これらをぜひ、多くの方に届けたいと思っています。最終日ではありますが、どうぞご検討ください。特に医療関係者の方、ぜひ仲間になってください。よろしくお願いします。 もっと見る

  • こんにちは。NPO法人Reジョブ大阪の代表理事、言語聴覚士の西村紀子です。連日、温かいご支援ありがとうございます。もうすぐストレッチゴールの75万円に達する勢いで、改めて皆さんのお気持ちの分も頑張らねば!と思って気を引き締めています。このプロジェクトのきっかけは、鈴木大介さんと、私の雑談です。鈴木さんが「退院したあとので生活で、こんな大変なことがあるなんて、入院しているときにまったく聞いてなかったよ」とか「こんなリハがあるなんて知らなかった。もっと早く気づいておけば、退院したあと楽だったのに」などと、色々なことを話すんですね。その中で「えー、それ、病院でやってないの?」と驚くものもありましたが、「それはちょっと、病院では気がつかないよなー」っていうこともたくさんあったんです。私は、言語聴覚士です。それなりに勉強はしていましたし、勉強会などにも参加して、復職や在宅生活に関する困りごとや支援の方法など、色んな人の話を聞いていたんですが、今までは、軽度の人について、ここまで知ることはなかったんですね。研究会などでは、「リハビリを頑張って、こうなりました」という発表が多いです。学会や論文もそうです。こういう人を、どのくらいリハ職の方が関わって、どれだけ改善したかとか、改善はなかなか難しかったけれども、例えば職場調整をしたとか、新しい職場を探したなど、そういった発表がほとんどです。多くは、支援が必要だなと、病院できがついてもらえるレベルの方々。ところが鈴木大介さんのように、退院した後に、自力で何とか頑張って、お仕事を続けられたという人については、もちろん医療者は知らないんですよね。ましてや、鈴木さんは文筆家。本を書いているような人が(それも、本の質も高く、受賞などもされていますしね)、こんな些細なことでも困り事があったということを、私は全く知らなかったのです。私は、患者さんが入院中に「この人は退院したあとに、こんな問題があるんじゃないか」ということが、想像つく方でした。「それは西村先生の妄想じゃない?」とか「思い込みじゃない?」とか「心配し過ぎじゃない?」などとよく言われたましたが、「いやいや心配し過ぎでってことは、絶対にない」って思うぐらい、結構想像を広げていたはずなんですけども、それでもここまでのことは気がつきませんでした。これでは医療における、軽度の人の診断見逃しっていうのは、削減できないと改めて実感したんです。なので、軽度の人が、自宅に帰った時にどれほど困るのかということを医療職の方に知ってほしいと考えました。そもそも、病院の人も、別に軽視しているわけじゃないんですね。目の前の患者さんのことを、何とかしたいと思ってるんですけれども、この患者さんが、退院後、何に困るのかということを知らなければ、そもそも支援なんてできないですよね。なので、多くの医療職に知ってほしい。これがまず第一の目標です。また、医療職への周知が急に広まるわけはないですよね。おまけに既に自宅に戻って、困ってる人もたくさんいますし、今もって、発症して病院に入院している、または通院だけど終わっているという人もいるかもしれません。軽度だったら「そのまま帰りなさい」っていうこともあるので、そういう人が「未診断」のまま帰る、そう今も、未診断の方がたくさんいると思うんです。そうした人たちが、医療側が変わっていくのを待つというのは、もうやってられない話。それだったら、サイトを作って、頭を怪我したり病気をした人が「あれ?今までの自分とちょっと違う」と思った時に、「これはどういうことなの?」と思って、ご自分で学べるような、情報サイトを作れたらいいと思いました。ちなみに、病院職員の方を持つわけではないですが、障害のことを説明しても、当事者さんが忘れてしまうということも多々あります。なので、書面で渡すようにしていましたし、その方法を他の方にもお勧めしているんですが、その書面をなくされることも多々あります。他にもたくさんたくさん書類がありますからね。だからこそ、困った時に検索できるサイトを作りたいと思ったのです。 未診断のまま過ごしている人達は、本当に大変な思いをしています。医療の改革を待っている場合ではないと思って、サイトだけでなく、冊子も作ろうと思いました。冊子に関しては、病院に置いてほしいと思っているんです。なぜなら医療職の方は、今、新型コロナウィルス感染拡大の影響で、非常に忙しいですよね。そんな中で、患者さんに丁寧に説明する資料を作るというのは、かなり難しい話だと思うんです。毎月、色々な当事者の声が載った冊子を作りますので、それを病院に置いておき、入院している、または通院している患者さんや、家族さんが手に取っていただいて、ご自分で障害について学ぶきっかけにしていただきたいと思っています。なので、医療職の方、是非この冊子やオンラインアカデミーのリターンを購入していただきたいと思います。オンラインアカデミーについて、少し内容をお伝えしますね。こちらは、様々な当事者、そして、長年支援に関わってきた人をインタビューして、その情報をどんどん載せていきます。公開のサイトや、冊子には、鈴木大介さんがインタビューした内容を記事にまとめたものだけを掲載します。それは、インタビューを受けた方を守るためでもあります。残念なことですが、すべてオープンにすると、心ない反応で傷つけることになるかもしれないからです。しかし、オンラインアカデミーは、本人の了承を得た範囲での、生のデータなどを大量に掲載していきたいと思っています。また、長年支援をしている方の、セミナー動画も載せます。さらに、毎月、私と鈴木さんが、高次脳機能障害や脳についての本を読み込んだ解説動画もあります! そして、セミナーや、読書会への割引参加権もあります。さらには、医療従事者に対して、必要であれば月1回のオンラインの相談会なども開催します。これは、本当は通常月々1,980円で会員になっていただくものなのですが、今回のクラウドファンディングでは、1年間1万円で提供しております。このリターンを選択していただけると、情報もたくさんありますし、一緒に学べる仲間も増えると思います!ぜひ、ぜひ、メンバーになってください。支援者だけでなく、もちろん、「他の人はどうしてるんだろう」というようなことを詳しく知りたい家族さんも、もちろん当事者の方も大歓迎です!!今回のクラウドファンディングでは、かなり金額もお得になっているのが、オンラインアカデミーです!みんなで回し読みできる冊子もお勧め!是非これらのリターンを購入していただけたらと思います。 もっと見る

  • 『チーム脳コワさん』クラウドファンディングも、残すところあと10日。期間半ばで初期設定のの目標金額に達した後も、少しずつ支援してくださる方が増えており、支援・拡散にご協力くださった方々に改めて深く御礼申し上げます。1月末にはこのクラウドファンディングの目的でもある冊子、この初回のインタビューを予定していて、インタビュー項目なども絞り込みを進めているところです。 さて今回は、高次脳機能障害の当事者になった僕に残った「時間の不自由」という障害について、書いてみます。僕はフリーランスの文筆業という少し特殊な仕事をしていたからこそ、完全な失職には至りませんでしたが、もし企業に勤める会社員・従業員といった立場だったら、まず100%失職していたと思います。 電話でパニックになる、通勤の雑踏でパニックになる、すぐ疲れて頭が回らなくなる、文書を読めない、人の指示や話しが聞き取れず自分の考えも上手に言葉にできない……もし勤め人だったらアウトだったと思う障害特性はいくらでもありますが、その中でもトップに君臨するのが、この「時間の不自由」でした。 それはいったい、どんなものだったのでしょう……。時間の不自由 「鈴木さん、〇〇の訂正チェック、お願いできますか」 病後、一日の仕事を終えた夜に担当編集からこんなメッセージが届くと、僕はその場で強い不安や不快感を伴うパニックに陥ってしまうことがありました。元々昼夜の境があまりない出版業界ですから、夜に連絡があったことが嫌なのではありません。 チェック作業なんて、そのものにかかる時間は1時間程度の軽い仕事のはず。その場で寝る前にやるとしても出来なくはない分量です。にもかかわらず、メッセージを見た僕の脳内には色々な思考が渦巻き、混乱し、パニックに陥ってしまったのです。 まず「いつまでに」が書いてないことに、猛烈に腹が立つ。期限が書いていない時点で、僕は頭の中で、~~その仕事の全体の締め切りはいついつだから、担当がそのチェックを上にあげるのがいつで、担当の出社は明日の何時ぐらいで、僕は何時までにチェックを戻さなければ~~といったことを考えて、決めなければなりません。 そもそも担当にチェックを戻した後の動きとか出社時間みたいな向こうの都合は聞かなきゃ正確には分からないけど、僕は「病前通り」にそれを自分で推測しようとして、結局頭の中でその複雑な考えを処理しきれずに破綻してしまったのです。 かといってこれが、「明日の昼までにお願いします」と明確に指定されていても、僕は毎度パニックに陥るのです。なぜなら当時の僕は、「1時間で終わる仕事を翌朝昼まで」、「1日で終わるかなという仕事を一週間後まで」という感じで明確な指示を受けたとしても、そもそも翌朝とかその週にやろうと考えていた仕事の「全部ができなくなってしまう」ような、強い不安に襲われたからです。 さらに、例えば一日5時間で終わる仕事を一日かけてやっている途中で「仕様の変更」が指示されたり、「今の作業の前にこれやってください」と30分で終わる仕事を差しはさまれても、やっぱり僕は発狂寸前のいらだちと、そこからどんな作業も始められない、やっていた作業も再開できないといった致命的なパニックに襲われることとなりました。 意味が分かりませんよね。あの頃の僕にとって唯一苦しさを感じずにクリアできただろう指示とは、いまの手元にある仕事が終わって提出したところで、次の仕事の指示が入る。提出期限は「僕のペースで作業が終わった時間」というものだったのです。 僕は病前にはどんな変則的な予定にも対応できる、どちらかといえばフットワークの良さを強みにして仕事をしてきたタイプだったので、こんな指示が通らない部下がいたら、仕事上で戦力外認定していたと思います。 だってそうですよね。いつまでと期限を指定してもしなくても、難しいという。一度作業を頼んだら、終わるまで変更することも、ちょっと簡単な仕事を差しはさむことも、拒否されてしまう。ほんと、これじゃ使い物になりません。 これが、僕に残った「時間の不自由」でした。「スケジュール能力の崩壊」といってもいいかもしれません。 それにしても、どうしてこんなことになってしまったのでしょう。僕に残った個々の障害特性から、読み解いてみたく思います。スケジュール能力崩壊の原因 まず、要所要所で感じるいらだちの原因は、もともと高次脳機能障害によって感情のサイズがコントロールできない「脱抑制」「易怒」の症状があったからですが、いらだった理由は「絶対無理なことを押し付けられている感」があったからです。 そう、こうした「予定」に関わる微々たる障壁を、僕は自身ではどうにもクリアできないと感じていました。その理由を書き出すと、こんなものになります。1・脳内で時間の逆算ができない。2・一つの作業にかかる時間が想定できない。3・脳内で予定の組み換えができない。4・作業の中断ができない。 まず1。時間の逆算ができない主な理由は、僕のワーキングメモリ(作業記憶)が低下していたからです。本来こうした逆算とは、脳内で作業完遂までに経る作業を洗い出し、それぞれどのぐらいの時間がかかるかを考え、その合算を提出時間から逆算して、作業のスタート時間を決めるという思考作業。 ですが当時の僕にとってその思考作業には、とてつもなく複雑な暗算をしているような困難感が伴いました。なぜなら、脳内で逆算している先から、必要な作業、目標終了時間、それぞれの作業の所要時間といった情報が、頭の中のメモ用紙からすいすい消えて行ってしまうから。 記憶が弱いなら、作業工程と必要時間をひとつひとつ書きだせばいい? もちろんそうですが、病前なら一瞬で「このぐらいで仕上がる」と読めた、きわめて単純な作業の組み合わせですら、読めなくなってしまうため、この「書きだせばいい」ことに思い至り、さらにそれが習慣化するまでに、僕は長い時間を必要としたのです。 それは、何も考えずにたどり着けていた家から駅までの道を、いきなり地図を書かなければ帰れなくなったような不自由感。まさか駅まで行けないとは思わないから、思わず家を飛び出して、毎回たどり着けずに途方に暮れるような、そんな気持ちでした。手順を逆算できても読めない作業時間 けれど、いざ「書き出せばいい」に至っても、その先にあるのが2の「作業時間が読めない」です。 理由は、脳の情報処理速度が落ちていて、そもそもこれまで10分でやれた作業が10分では終わらなくなったこと。加えて注意の障害や記憶の障害もあると、手元の作業一つに集中することそもそもが難しいし、易疲労で脳の認知資源が切れたら一層作業に時間はかかり、その認知資源がいつ切れるかも自分ではわからない。 こうなると、10分でやれた作業が30分かかるのか1時間になるのかも自分ではわからなくなってしまい、すべての作業が「やってみないと終わる時間がわからない」ということになってしまうのです。もう、こうなると逆算どころじゃないですよね。私の予定を変えないで さらに困難は続きます。1や2の状況があっても、締め切りのない状態で作業を一つずつ終わらせていくのはなんとかやれる。けれど、その作業中に仕様変更や作業の順番の変更、新規作業などが差しはさまれると、僕は途端に混乱して、いま順調に進んでいた手元の作業も何もかもできないような状況に陥ってしまいました。これが3の「予定が組み換えできない」ですが、これは本当にとても大きな苦しみを伴った不自由です。 たとえば作業にかかる時間を数字にして、1時間の作業、2時間の作業、3時間の作業を順番にやれば1+2+3=6時間ですが、これの順番を入れ替えて2を頭にと言われた際に、僕にとっていきなり2+1+3=24とか=100とか=∞に感じられたのです。 え? 何言ってんの? 順番を変えたからと言って、本来単体の作業にかかる時間が変わるはずがないでしょ? 1時間の作業を差しはさんだら単に+1でしょ? 僕が上司や同僚なら、間違いなくそう思ったでしょう。けれど、1や2の不自由を抱えていた僕にとって、3はさらなる大きな思考負荷。あの混乱は、思い出すのもつらいです。 何とか家から駅までの地図を書いてそれを見ながら進んでいるときに、その地図をバッと奪われて別の地図を渡されたり、地図を破かれたり、道がどんどん変化して地図と違う道筋の中に立ち竦むような、それは絶望的な混乱でした。今していることを止められない! これだけでも地獄ですが、病後の僕にはここまで説明した症状に加えて、一度注意を向けたものから注意を引きはがすのが難しいという注意障害の特性もありました。一度見たものから目が離すのが難しい、一度考え始めたことや、おこった感情や、やり始めた作業などに注意が「強力な接着剤でくっつけられたよう」にへばりついてしまい。それを切り替えて別のことをするのが難しいという症状です。 これによっておこるのが、4の作業を中断できない、という不自由でした。当時の僕は手元でやっている作業を中断しようにも、まず作業に没頭出来ているほどにその作業を「続けようとする力」が強く、注意を引きはがすのが困難なのです。 さらに合わせ技で、ワーキングメモリが低下していた僕は、なんとか頑張って作業を中断しても、元の作業に戻ったときに「途中までやったはずの作業の記憶がない」「その作業を継続するために頭の中にあった思考が全く残っていないこと」が度々ありました。 こうなると、僕の感覚では、一度中断されたり仕様を変更した作業に戻ると、「全部一からやり直し」「二度と前の作業は再現できない」という状況なのです。 いわばその感覚は、家から駅まで行く途中でちょっと声をかけられて話をしたら、いつの間にかに家までワープして戻されるような感じです。 何なのこの理不尽な世界!? 職場の人からすれば「こいつ何言ってるの?」でしょうが、当事者の本音は「こんなんやってられるか!」です。僕のトリセツ 当時の僕本音を書けば、 「一度始めた作業は、終わるときが終わるときです!」「始めた作業の仕様変更や予定変更は受け付けません!」「一つ頼んだ仕事が上がってから次の仕事を頼んでください」「複数の仕事を頼むなら、1日で終わる仕事の締め切りは十日先、十日かかる仕事の締め切りは二か月先にしてください」「スケジュールは鈴木の仕様を見極めたうえで、そちらで決めてください」 いやね。これじゃ仕事になんないのわかってます。 僕は幸いなことに在宅ワーカーの個人事業主ですから、言える取引先には少しずつこうした事情を伝え、何とか仕事を継続しましたが、取引先は1/3ぐらいには減りました。 これがお勤めの仕事だったら? もっとほかのスタッフと予定を調整しながら進めていくタイプの業種だったら? 人の命にかかわるような責任や、何よりスピードが求められる仕事だったら? ……「失職」、この二文字以外に、考えつきません。 高次脳機能障害の症状について解説するリーフレットなどもたくさんありますが、「注意が悪くなる」「記憶が悪くなる」「感情がコントロールできない」といった説明に、ほんとうに、何の意味があるのかと思います。そうした障害特性の合わせ技により、日々、僕たちは仕事の場で想定外の不自由を味わいます。今回はあくまで僕のケースですが、多くの当事者がそれぞれの仕事の場で、どんな不自由を抱えているのか、どんなシーンでどんな理不尽な思いをしているのかを、丁寧に聴き取っていこうと思います。引き続きのご支援をお願いいたします。 もっと見る

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