みなさん、こんにちは。茨城県潮来市にあるお寺、潮音寺の住職・村上定運です。
今回は、開催まで約1カ月半となった「花あかり」の概要をお伝えします。当日、現地にいらっしゃる方も、配信から参加される方も、ぜひチェックしてみてくださいね。
もともと、毎年3月11日には潮音寺で「東日本大震災追悼法要」が行われていました。読経のあと、地域の方や併設幼稚園の園児たちと一緒に、鐘を鳴らして被害者のご冥福をお祈りします。そこに追加要素を加えたイベントを「花あかり」と呼んでいるわけです。
ここではその「花あかり」という名前の由来であり、イベントの目玉となる3つの要素についてご説明します。
◆献華式
これまでの活動報告でもお伝えしてきたように、このイベントはコロナ禍による「フラワーロス問題」の周知・解決をめざす取り組みでもあります。花を飾る機会を創出し、花の廃棄を防ぐという目的があるのです。
そのため、フラワーライフ振興協議会にご協力いただき、イベント中はたくさんのお花が飾られます。境内中央の広場をメインの舞台に、献花台を設けるだけでなく、様々なデザインのお花がお寺を彩る予定です。
ここで飾られたお花は新しく追加されるリターン品にも使用することが検討されています。イベントが終わった後も、みなさんが共感してくださった趣旨や、当日の思い出が生き続けるような工夫を凝らしていきます。
詳細は近々お知らせしますので、楽しみにお待ちください。
◆万燈会
日中に献花台を設置していたスペースには、夕方以降、約1万燈のろうそくが並べられます。潮音寺の創建当初から続く伝統行事、「万燈会(まんとうえ)」です。
ろうそくはカップに入れられており、その1つひとつにはご支援いただいた方のお名前が記入されています。みなさんが灯す明かりとともに御祈祷を行い、このイベントに参加するすべての方と心を1つに祈りを捧げます。
今回は「祈」という文字をろうそくで表すほか、境内のいたるところに明かりが灯され、幽玄な風景が作り出されます。写真映えがよいことでも知られている行事で、例年カメラを構えて境内を回る方も多くいらっしゃいます。
また、夏の万燈会ではドローンを使って上空から撮影、Youtubeで配信し、ご覧になった方からも好評でした。当日、オンラインで参加される方は、ぜひ配信ならではの風景をお楽しみください。
◆秋川雅史氏による「花は咲く」の奉納演奏
ろうそくの点灯後は、その光を背景に法話や奉納演奏を実施。
今回、このイベントの趣旨に強く共感してくださったことをきっかけに、テノール歌手・秋川雅史さんの出演がかないました。秋川さんといえば、2007年に大ヒットした楽曲「千の風になって」を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。
花あかりでは、プロジェクトのキャッチコピーにも掲げている「花は咲く」を歌っていただく予定です。東日本大震災からちょうど10年が経つ3月11日に、震災復興ソングであるこの歌を聞くことで、復興への想いを次の世代へ紡いでいきたいと考えています。
◆当日は感染対策も万全に(オンラインでリモート参拝!)
会場となる境内では、新型コロナウイルス感染対策をしっかりと行います。入り口での検温、消毒はもちろん、ソーシャルディスタンスをとって見ていただけるよう誘導も行います。
また、潮音寺公式Youtubeでの配信も行います。遠方の方など、現地に足を運ぶのが難しい場合は、ぜひそちらをご覧ください。境内の様子をリアルタイムにお届けするだけでなく、配信ならではのコンテンツもお送りする予定です。
その様子はDVDに収録、のちほどリターン品としてみなさまにお届けします。イベント後も震災復興やフラワーロス問題について、想いをつないでいければ嬉しいです。
さて、そんな重要な役割を持つリターン品は、一体どんな理由で選定されているのでしょうか? 次回は、このプロジェクトでみなさまにお届けするリターン品について、詳しくご紹介していきます。