はじめに
こんにちは!ギンガク実行委員会事務局の小堀陽平です。
このたびは本プロジェクトページをご覧いただきありがとうございます!
私たちギンガク実行委員会は、岩手県西和賀町の温泉文化と演劇文化を資源に「ギンガク(銀河ホール学生演劇合宿事業)」という全国の学生・若者を対象とした作品制作やワークショップの合宿プログラムを2012年から展開してきました。
決して大きなアートプロジェクトではありませんが、年間におよそ300〜400泊程度の滞在者を西和賀町に呼び込び、2019年までには私自身を含めて延べ6名が町内に移住もしています。
また、近年では、町外からの合宿誘致に限らず、町内の高校生と短篇アートアニメーションを制作したり、町民による演劇部を立ち上げたり、実績あるアーティストの滞在制作を誘致したり、全国唯一のルールによる高校演劇の大会を立ち上げたり、オンラインでの勉強会を開催したりとプロジェクトの幅を広げてきました。
このプロジェクトについて
今回の私たちのプロジェクトは
「ギンガクを《西和賀町の将来のために》存続させたい!」
というものです。
ギンガクは西和賀町でなければできなかった取り組みです。
そして少子高齢化と人口減少の著しい西和賀町の将来にとって、とても重要な、大きな影響を与えうる取り組みでもあると信じています。
現在の西和賀町はかなり危機的な状態になりつつあります。
なのでご支援もお願いしたいところですが、まずはこのプロジェクトを通じてたくさんの方に西和賀町に関心を持っていただき、「いつか西和賀町に行ってみたい」と感じていただけるきっかけになればと思っています。
どうぞよろしくお願いいたします!
ギンガク(銀河ホール学生演劇合宿事業)とは
ギンガクは「演劇専用ホールを活用して学生演劇の団体を誘致できないか」という西和賀町の湯田温泉峡旅館組合のアイディアから始まった合宿誘致事業です。東日本大震災直後、そのアイディアが東京で演劇を学んでいた学生たちへと伝わり、2012年3月に開催されたのが「銀河ホール学生演劇祭」でした。
この演劇祭に参加した町外の学生の一部が企画運営に携わることとなり、以後およそ10年のあいだ口コミやSNSを通じて全国各地からの参加者を呼び込み続けています。
そんな経緯もあり、ギンガクには他の地域アートプロジェクトと異なるユニークなポイントがいくつかあります。
1)誘致の対象はアーティストではなく【実績を持たない30歳以下の学生・若者たち】
2)実施内容の企画、参加者の募集・対応、広報は【学生や町外在住者を含む若者たちが担当】
3)企画ミーティングは原則的にどこからでも参加できるリモート会議
特に合宿に参加できるだけでなく、企画やマネジメントにも気軽に参加することができるという点はギンガクの大きな特徴といえます。
「自分たちの活動を自己完結的なもので終わらせたくない」
「普段とは違うフィールドで新しい意義を見出したい」
といった思いを持つ方々に対し、ギンガクは地域振興と芸術文化振興を両立させる可能性をいっしょに探ってきました。
また、ギンガクではコロナ禍以前(というより事業の発足当初)からミーティングのほとんどをLINEやSkypeで行うなど、オンライン上でのコミュニケーションを積極的に取り入れてきました。
それは必要に迫られた結果でもあるのですが、
「どうせやるなら西和賀町で合宿することを自体をアート的な活動にしたい」
↓ ↓ ↓
「【西和賀】でつながるコミュニティをオンライン上につくることを目的のひとつにする」
ということをねらいとした意識的な運営方法でもありました。
そして実際にさまざまなジャンルの若者たちが全国各地からギンガクに参加し、チャレンジングなプロジェクトを立ち上げ、西和賀での出会いを足掛かりにしてそれぞれの道を歩んでいます。
そんなふうにして、いま、西和賀は北東北の〈文化の交差点〉のひとつとなっています。
私たちのフィールド【西和賀町】のこと
それでは、私たちがフィールドにしている西和賀町についてご紹介します。
西和賀町は岩手県と秋田県の県境に位置する内陸の町です。めちゃめちゃ山の中です。
約590k㎡(ちなみに東京23区は627k㎡、淡路島は592k㎡)全体が北上川の水源地であり、どの季節も非常に自然が美しく、春夏は山菜、秋はきのこ、冬は郷土料理の美味しいスポットでもあります。
また、四方を山に囲まれているわりには何気にアクセスが良く、高速道路は秋田自動車道が通っていますし、本数はとても少ないもののJRも通っており、東北新幹線「北上駅」から乗換1回で町内に入ることができます。
さて、西和賀の紹介で欠かせないものといえば、何といっても「雪」です!
実は西和賀町は今冬の大雪でも毎回アメダスで全国トップ10入りするほどの全国屈指の豪雪地帯!(ぜひ積雪深ランキングで「岩手・湯田」をチェックしてみてください!)
11月頃には初雪が降り、残雪はなんとGW過ぎまで見られます。
もちろんこの豪雪の影響で交通機関が麻痺したり、毎日雪かきや雪下ろしをしなければならなかったりと生活の苦労も大きいのですが、この厳しい環境こそが自然の恵みや息を飲むほど美しい光景、苦労を知っているからこその「去るもの追わず来るもの拒まず」の大らかな町民気質の源にもなっています。
そしてもうひとつ、西和賀町は知る人ぞ知る「演劇のまち」でもあります。
西和賀町には、この土地に定住して活動することにこだわってきた創立70年の劇団があり、私たちの主たる活動拠点であり多くの演劇関係者に愛されてきた演劇専用の劇場があります。
劇団の名前は「ぶどう座」、劇場は「西和賀町文化創造館 銀河ホール」といいます。
ぶどう座は戦後間もない1950年に創立されました。
「観る者も演(や)る者も一定の地域に住んでいて、そのこととのかかわりで演劇を成立させ、そこから現実をひらいてゆこうとする演劇行為」と定義される【地域演劇】というスタイルを掲げ、地域で使われている言葉、地域に伝えられている伝承、地域で暮らしてきた身体を用いて、地域でいま現在起きている現実の本質を鋭く突くような舞台を次々に発表してきました。
ぶどう座の作品では、観客と役者が同じ地域で暮らしている知り合い同士であることを利用したり、あるいは面(マスク)を用いたりすることで、一見分かりやすいセリフや物語でありながら、その意味がいくつもの文脈に受け取れるように意図的に構築されています。
そのため戯曲(シナリオ)には時代を超えた普遍性があり、日本各地の劇団のみならず、海外の劇団にも上演されるなど高い評価を受けてきました。
銀河ホールはそんなぶどう座の実績を礎として1993年に建設されました。
四半世紀にわたり国内各地の劇団を招いての「銀河ホール地域演劇祭」を開催してきた他、全国に先駆けてスタートした高齢者演劇、地元中学校の文化祭を兼ねた演劇づくり講座、国際演劇祭の実施など地域に密着したプログラムにこだわり、総務大臣表彰にも輝いた実績をもつ劇場です。
客席数300と決して大きな劇場ではなく、また商業施設と隣接していたり、いくつものホールやスペースを備えているわけでもありませんが、銀河ホールには不思議な居心地の良さがあります。
劇場でありながら来場者を圧倒するような威圧感はなく、温かみのある内装は訪れたひとの気持ちを和ませ、ダム湖に面した抜群のロケーションは感性を自然に研ぎ澄ませてくれます。
実際、ギンガクにやってきた若者たちの多くがまず発するのも「かわいい」という一言だったりします。
ギンガクが西和賀町のためにできることとは……
さて、そんな素敵な西和賀町ですが、現在は人口がおよそ5,400人まで減少し、高齢化率もついに50%を超え、日本創成会議による2014年の「岩手県で最初に消滅する自治体」という指摘がリアリティを増しつつあります。
今後の行政サービスや除雪等の生活機能の維持のためにも「どうやって若者たちに西和賀に興味を持ってもらい、呼び込んでいくか」は町の死活問題となっています。
もはや前例踏襲や現状維持ではおそらくどうにもならないところまで来ているというのが私たちの実感です。
あまり悲観的になりたくない気持ちはあるものの、大きく言って下の3点については「町全体で共通認識化している大きな不安=打開策を見出せずにいる問題」といっても過言ではないように思われます。
1)人口問題(生産人口の減少、高齢化率の上昇)
2)町財政の悪化/地域経済の落ち込み
3)「明るい話題」や「前向きな変化」の少なさ/先行きの見えない不安
では、上に挙げた3つの問題に対してギンガクは何ができるのか。
あるいは、どんなアプローチになり得るのでしょうか。
とてもざっくりしていますが、簡単にまとめると次のようなことがいえるだろうと考えられます。
1)人口問題:若い世代の交流人口の増加(若者が西和賀を知る/訪ねる/また来る/住み着く)
2)経済問題:コスパのいい情報発信(滞在中の情報発信/滞在後のクチコミ/CFによる事業者宣伝)
3)不安感:地域になかった〈発想力〉〈創造性〉〈人脈〉〈ボキャブラリ〉による付加価値の更新
こういうまとめ方をすると「あーはいはい、地域再生とかでよく聞くそれっぽくまとめたやつね」と思われるかもしれません。
はい、その通りです。認めます。我ながらそれっぽくまとまっちゃってるなと思います。
でも危機的な状況を迎えつつある西和賀町にとって必要なものが、誰も思いつかなかったような起死回生のアイディアや奇跡のようなサクセスストーリーなのかといったら、私たちはそうは思いません。
よく聞くやつでいいし、それっぽくていい。
全然地味でかまわないから、小さくても確かな変化の手応えに西和賀町のひとたちとワクワクしながら、明るくイメージできる未来を少しずつ少しずつ広げていきたい。
そのために、私たちはギンガクを続けていきたい。
耳障りのいいそれっぽいフレーズに見えるかもしれませんが、現実として私たちが呼び込んできた若者たちのほとんどは【ギンガクがなければ西和賀町を知ることはなかった人たち】です。
その数は決して多くはないかもしれませんが、そのことの意味と可能性は決して小さくはないと信じています。
私たちはどんな時でもクリエイティブで能動的でありたいし、そういった姿勢でいること自体がそもそも地域に再生の可能性を与えるのだと信じています。
何よりこれからの時代、特に地方の再生は文化の力なしでは語ることはできません。
私たちも西和賀町を「若者たちが一度は行ってみたくなる町」として再生させるため、何より私たち自身の刺激的でおもしろい暮らしを創っていくため、クリエイティブな若い人材を呼び込んできた「ギンガク」を今後も継続させていきたいと考えています!
リターンはスタッフ一押しの西和賀町の特産品!
というわけで、このファンド自体もまた西和賀の魅力発信になればと考え、スタッフ自身が「これは欲しい!」と素で物欲を刺激される西和賀の品々をリターンとしてご用意しました。
詳しくは各説明文を読んでいただきたいのですが、ほんっっっっっっとうにいいものばかりです!
ありがとう西和賀!ありがとうございます事業者のみなさん!
本当は西和賀やギンガクにお招きするコースも用意したかったところですが、今回はどうぞご自宅で西和賀町の素敵な一面を存分にお楽しみください!
そしてコロナ収束後にはぜひ西和賀町に足をお運びください!
お待ちしています!
【各リターンは販売事業者様より直接ご発送となります。個別配送となりますが、予めご了承ください。】
なお、本プロジェクトはAll-in方式で実施します。
目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします!
◆リターンの「ギンガク手ぬぐい」のデザインについて◆
リターンの一部に含まれる「ギンガク手ぬぐい」につきましては、以下の4デザインからお好きなものを1つお選びください。特に希望がない場合は「おまかせ」をお選びください。
※手ぬぐいは在庫に限りがあります。もし在庫数を上回るお申込みをいただいた場合は、代替品をお送りいたします。
最後に
今回のファンドでいただいたご支援につきましては、人件費をはじめとする事業の運営継続のための経費に充てさせていただく予定です。
【ご支援の使途】
人件費(ミーティング出席謝金等):約33万円
各種サービス利用料:約5万円
その他の経費(交通費・消耗品費・印刷費・郵送費・租税公課etc...):約15万円
【CF経費】
リターン:約40万円
リターン送付経費:約15万円
手数料:約12万円
また、コロナ禍が収束しないうちは以前のように団体誘致の合宿を実施することは難しいかもしれませんが、それでもオンラインイベント等により「西和賀町」や「ギンガク」でつながる演劇やアートのコミュニティを拡大させ続けていくつもりです。
私たちのチャレンジにご支援いただくとともに、西和賀町のこれからにもご注目いただければ幸いです。
どうぞよろしくお願いいたします!
最新の活動報告
もっと見る西和賀町の細井洋行町長より応援メッセージをいただきました!!
2021/02/03 00:33西和賀町の細井洋行町長から応援メッセージをいただきました!ギンガクの発足当初からずっと事業を見守り、後押ししてきてくださった町長から、あらためてギンガクという事業の必要性(と返礼品のPR)を熱く語っていただきました!初めてお目にかかる方もいるかと思いますが、細井町長は町内のどんな人たちに対しても態度を変えることなく、私たちの思いにもいつも実直に耳を傾けてくれる物腰のやわらかい町長さんです。ちなみに動画の中では特に触れられていませんが、うしろの壁の絵画を飾る際にはギンガクの現地在住スタッフに「町長室に絵を飾りたいので、アドバイスをください!」と相談の連絡を下さったこともありました。ギンガクの合宿でも創作現場に足を運んで下さったり、役場の会議室に参加者を招いて歓迎のあいさつをして下さったり、これまでも何度となくギンガクを応援していただきました。さて、現在プロジェクトの達成率は68%……!残り25日、目標達成まで引き続きご支援・周知のご協力をよろしくお願いいたします! もっと見る
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