皆さんは、おしぼりにどんなイメージをお持ちでしょうか。そう、飲食店に入って席に座ったらまず出てくる、あのおしぼりです。実はおしぼりは日本独特の文化だって、ご存じでしたか?
おしぼりの発祥は「濡れた布」。平安時代、位の高い公家がお客様を招いた時に提供したのがはじまりだそう。江戸時代には宿屋の玄関に水を張った桶と手ぬぐいが準備され、お客は手ぬぐいを濡らして絞り、手足をぬぐったのだとか。濡れた手ぬぐいを絞ることから「おしぼり」という言葉が生まれたそうです。おもてなしの心から生まれた、れっきとした日本文化なんですね。
現代では、おしぼりを出すお店の多くは、貸おしぼりを利用しています。
僕は大阪で貸しおしぼり屋を営んでいる、Shisyuoshibori.com株式会社の村口と申します。足掛け20年、貸しおしぼり事業とかかわってきました。
“刺繍おしぼり”、って聞いたこと、あるでしょうか。
僕は『世界で一つだけのおもてなし』というコンセプトで、刺繍おしぼりのサービスを行っています。
日本でこのサービスを展開しているのは、実は僕だけ。唯一無二のサービスです。
僕はこのプロジェクトで、
『刺繍おしぼりを全世界に広めたい』
と真剣に考えています。
刺繍おしぼりを広めることで、“おしぼりという日本文化”を全世界に広めたいのです。
お店に入って席に座ったお客様に、おしぼりを渡す。
僕はおしぼりを、お客様に対する一番最初のおもてなしとしてイメージしています。
しかし、僕にとって大切な商品であるおしぼりは、お店ではあまり大切に取り扱われていないのが現状です。納入する際はお店の前に置いておくだけ、引き取りに行く際もお店の外に出されたものを回収するだけ。このような扱いのおしぼりは、ともするとお店の掃除に使われてしまうこともしばしば。雑巾同様にコンロやダクトを拭いたものは焦げや油で真っ黒になり、その後おしぼりとしての使用はできません。月に10%~20%のおしぼりがこのような形で廃棄されており、その金額は結局お客様の負担になってしまっているのです。
なぜこのような状況になっているのか。
それはこれまでの貸しおしぼりの価値が商品やサービスのクオリティではなく、安さだったからに他なりません。
おしぼりの一般的なイメージと言えば、
・白色
・無地
・ほぼ同じ大きさ
・ほぼ同じ厚み
ではないでしょうか。
どこで借りても同じだと思われているから、営業の交渉でも、聞かれるのは「なんぼなん?」だけ。他に競争できる要素がないため価格ばかりがどんどん下がり、価格が下がることで価値まで下がってしまい、ぞんざいに扱われてしまう。この状況を変えたい。そこで僕が編み出した『刺繍おしぼり』をもっとたくさんの人に使ってもらい、その価値を知ってもらおうと考えたのです。
僕はこれまでずっと一人で自分の好きなようにやってきました。これからもそれでいいと思っていたけれど、刺繍おしぼりを世界に広げていきたいと考えた時、一人でやるには限界があるし、時間がかかる。僕の考えに賛同し、応援してくれる人たちと一緒に、世界に刺繍おしぼりを広めていきたい。それにはクラウドファンディングなのかな、と思い、やってみることにしました。
もともと今のお得意先も、みなさん応援の気持ちも込めて使ってくださっている、と僕は思っているんです。クラウドファンディングもきっと構造的には同じなのではないでしょうか。今回ご縁をいただいて、このプロジェクトを立ち上げることができました。このプロジェクトをご覧になっていただいて、より多くの方、よりいろいろな地域の方とご縁がつながり、応援していただくことができたら、何より嬉しく思います。
おしぼりとの出会いは、23歳の時でした。
縁あって株式会社KCCという貸しおしぼりの会社で働くことになったのです。それまでいろいろな仕事をしてきましたが、全然長く続かない…。そんな僕をがらりと変えてくれたのが、代理店という働き方。代理店は、やればやるだけ儲けられるし、人に指図されずに働ける。そんなところが僕に合っていたようです。KCCの代理店として10年間働いた後、2011年に貸しおしぼり屋としてトラストワークス(現Shisyuoshibori.com株式会社)を創業。しかし前述したようなおしぼり業界の状況に、なにか打つ手はないかと悶々とする日々を送っていたのです。
手ぬぐい、そしてミシンとの出会い
そんなときに出会ったのが、手ぬぐいでした。
手ぬぐいは色とりどりの染めによってつくられる、様々な図柄があります。そのうちのひとつ、雪景色を描いた手ぬぐいは、地の白を雪に見立てて染め残し、見事に雪を表現していました。それを見た時に、ふとひらめいたのです。手ぬぐいもおしぼりも白。手ぬぐいにできるなら、おしぼりでも同じようなことができるんじゃないだろうか。
しかし、おしぼりは必ず塩素漂白するため、染めだと落ちてしまいます。塩素でも色落ちしないモノはないかと調べた結果、ポリエステルという素材は塩素に強い、ということが分かりました。そこで思いついたのが、ポリエステル糸を使って刺繍をする、という方法。これなら白いおしぼりにいろいろな模様を入れられる!これならイケると直感したのです。
でも、ただの刺繍ではつまらない。もう一歩先、例えば写真を取り込んで、それをそのままおしぼりに刺繍する、なんてことはできないだろうか?そうすればそれこそ世界に一つだけのおしぼりになるに違いない!
そう思ったら矢も楯もたまらず、街のミシン屋さんに駈けこみました。「そういうことができるミシンはありませんか?」と聞いたところ、あったんです!それがこの、ブラザー職業用ミシンPR1050X。データを取り込み、印刷するように刺繍ができるミシンです。
プロ用のため街のミシン屋さんには置いておらず、ブラザーさんに直接交渉して購入にこぎつけました。それまでパソコンもほぼ使ったことがなかった僕ですが、とにかく早くやってみたくて。1からレクチャーを受けて、晴れて使えるようになったときは嬉しかったですね。
こうして、手ぬぐいとの出会い、ミシンとの出会いを経て、手に入れた武器『PR1050X』を枕元に据え、僕の刺繍おしぼりのサービスはスタートしたのです。
日本一の会員制高級クラブ「藤崎」で採用される!
刺繍おしぼりのサービスを始めたはいいものの、おしぼりと言えば安さが身上だった当時、割高になる刺繍おしぼりを使っていただけるお店はなかなか見つかりませんでした。同業者からも「それはおしぼり屋のやることじゃない」と言われる始末。
それでもとにかく「刺繍おしぼりやってます」と会う人会う人に言い続けた結果、2か月後に初めて連絡をいただくことができました。それがなんと、「北新地に新しく会員制高級クラブ『藤崎』を作るので、そこに刺繍おしぼりを入れたい」という連絡だったのです!
今や日本一の高級会員制クラブとして名を馳せている『藤崎』様で初めての刺繍おしぼりを採用していただけたことは、何よりの僥倖でした。
他にも、日本初の会員制焼き鳥店『熊の焼鳥 天六店』様ではクマの刺繍を入れたオリジナルのおしぼりを使っていただいたり、ミシュラン3つ星の『祇園 さゝき』様をはじめとする名だたる料亭に採用していただいたりと、少しずつ刺繍おしぼりを使っていただけるお店が増えてきています。
おしぼりを入れる容器に木箱を採用し、写真や文字をプリントするサービスも始めました。箱を開けると刺繍おしぼりが入っていて、それを取り出すと「お誕生日おめでとう」などのメッセージが現れるこのサービスは、贈り物などにも非常に喜ばれています。他にもスワロフスキーで装飾したり、QRコードを印刷したりと様々なサービスを展開しています。
刺繍おしぼりを使うといいことだらけ
お店の名前を刺繍したおしぼりを使っていただくと、なにより目立ちます!お店を利用するお客様に、お店を印象付けることができます。おしぼりは、いわば最初のおもてなし。そこにお店の名前が入っていれば、「おっ」と思いますよね。お客様へのおもてなしの気持ち、特別感がより伝わり、美味しいお料理もさらに一味違ったものになるのではないでしょうか。
そして嬉しいことに、刺繍の入ったおしぼりだと廃棄率が1%以下に下がったのです!やっぱりお店の名前が刺繍されたおしぼりでは、コンロやダクトは拭けないですよね。つまり、おしぼりに付加価値を付けることは、スタッフの皆さんの意識改革となり、資源の有効活用につながるのです。更に、「おしぼりを大事にするお店ならきっと自分たちも大切に扱ってくれるに違いない」と、スタッフの離職率が下がるという相乗効果も生まれています。
そして今や、全国どこでも1日で送れる時代になり、各地に拠点を作る必要がなくなりました。 これまでは東京のお店だったら東京の、大阪のお店だったら大阪の貸しおしぼり屋さんで借りていたかもしれませんが、その必要はありません!日本全国どのエリアのお店でも、どんなへき地でも送ることができますので、全国どこからでもご依頼いただけます。これもまた、おしぼり業界初!のサービス。刺繍おしぼり、ぜひ一度お店で使用してみませんか?
皆様からお預かりした資金につきましては、刺繍おしぼりを広めるための広告宣伝費、活動費として大切に使わせていただきます。
※本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。
リターンにはもちろん、世界に一つの刺繍おしぼりを皆様にお届けします!
木箱のメッセージ入りやスワロフスキー装飾付きはプレゼントに最適!ご両親やご祖父母への感謝のメッセージとともに、お名前入りのおしぼりを贈りませんか?スワロフスキーで装飾されたケース入りのおしぼりは、大人の女性にいかがでしょう。
この刺繍おしぼりを可能にしたプロ用ミシン『PR1050X』での刺繍おしぼり製作体験は、 他では絶対にできない体験です。
お店の方ならぜひひとつ、お試しの刺繍おしぼりはいかがでしょうか?ひとつ手に取っていただければ、そのベネフィットを身をもって分かっていただけると思います。
すぐにお店で使っていただけるよう、リースのリターンもご用意しています。よろしければぜひ、ご検討くださいませ。
おしぼりって、すごくポテンシャルがあるんです。いわば、真っ白な画用紙がそのまま置かれている状態。そこにぜひ、お店の心意気を、お客様への想いを表現してみませんか?
おしぼりは一番最初にお客様に渡されて、一番最後までテーブル上に置いてあるもの。それを利用しない手はありません。お客様に訴えかける、最高の手段だと僕は思っています。
そして世界中におしぼりの文化が広まれば、巡り巡って日本の中でもおしぼりが見直されるに違いありません。そして最終的に、安さではない価値基準を持つように、おしぼり業界を変えたいのです。
ユネスコ無形文化財に認定された和食とともに、刺繍おしぼりを日本独特の文化として世界のスタンダードにして、世界中におしぼりのマーケットを広げていきたい。そのために皆さんの力を貸してください。どうぞよろしくお願いします!
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