2012/09/17 15:47

コドグラフ代表の中村こどもです。

リターンの使い道を明記していなかった件について
みなさんに伝えたいことがあります。

コドグラフは、ぼくが代表を務める会社、こども写真ラボ合同会社のプロジェクトとしてスタートしています。
ピアノのように習い事のひとつになるだろうという考えで興味があってはじめてみたものの、習い事としてはおさまらない可能性を感じました。

ビジネスとしてはじめるのか、社会貢献などのNPOとしてはじめるのかなど、そういったことを考える前に、ぼくは目の前で起こっていることが、世界に共有されたらすごいことになると、損得を考えず夢中になっていきました。(損得を考えないことがいいことかどうかは微妙だと思っています)
目の前に、危険な目にあっているこどもがいたら、とりあえず助けにいく、そんな風にぼくは感じていました。

そんな状態なので、コドグラフの活動は、まがりなりにも事業体がやるものとしては無理があるほどの時間とお金を使っています。

今までにコドグラフに使ったお金はこんな感じです。
・コドグラフ展開催のための費用(ギャラリーレンタル費やプリント代など)
・島根の教室での交通費や食費、プリント代などのすべての費用
・ぼく個人の東京ー島根間の交通費
・こどもに写真を教えるためのカメラを購入(CanonEOS7D×10台&マクロレンズ10本)

特にカメラ10台とレンズ10本はかなり無理をしました。
一言でいうと、返すアテのない借金をしました。
教えるとなったときに、つまずくのはカメラです。
メーカーは実績のない団体に簡単に貸してくれません。
同じカメラじゃないと同時に教えにくいという問題もあり、
ならば先に買ってしまおう、と、エイや!と購入しました。
どうしても必要なものだと思ったからです。
これらは当初、集まったお金での購入を考えましたが、
ちょうど島根県にある学童と保育園で、
ワークショップをやる機会を急遽いただいたので、
先にカメラを買ってしまおうと考えました。

このように、campfireでみなさんの支援を募集しているわけですが、
お金が集まらなければ、コドグラフのプロジェクトをやらないかというと、そうではありません。

人にすすめられ、多くの人に協力して頂いて着火したcampfire、そのこと自体はとても感謝しています。
ただ、ぼくが未熟なために、スタート前に気づくことができませんでしが、お金が集まらなくてもやることを募集していいのかという個人的な葛藤が、今のぼくにはあります。

島根の生徒たち。
コドグラファーのひなた、きーくん、あやの3人は、ぼくの同士です。
こどもたちにも写真を学べることをいっしょに広めていこう。
そのためには、本気で学んでくれればいい。
いっしょにテレビに出たりして、今住んでいるような山奥まで、きみたちにも撮れることを知ってもらおう。
そういつも話していっしょにやっているので、親御さんから教室費などは頂いておりません。
今後どうなるのかはわかりませんが、codographとしていっしょに活動をしていくのに、月謝のようなものはもらわないのが自然なようにぼくは思えました。

ちなみに島根の写真教室での使用機材はぼくが仕事用に使っているものを貸し出ししています。

【集まったお金の使い道】
前置きが長くてすみません。今回のプロジェクトで集まったお金は主に島根の教室でこどもたちがもっと自由に学べるように使います。彼らが今思われているこどもたちの限界を覆していくことが、これから学ぶこどもたちにとって大切なことだと考えるからです。
集まった金額でできることはちがいますが、使用決定したものに関してはこちらで逐一報告させて頂きたいと考えています。

・自分たちのカメラを買う
・教室用のPCを買う(ぼくが仕事などで東京に行くと作業環境をそのまま移動させるので、こどもたちは大好きなプリントなどができません)
・勉強用の写真集を買う
・いままでにない画角のレンズを買う(円周魚眼など)
・撮りたい景色がある場所に合宿で行く。

しかし、これらは先にも書きましたが、みなさんからの支援がなくても、とても必要なことなので、10台のカメラと同じように、なんらかの手段で手にいれていくのではないかと思います。


【それでも支援してくれるとしたら】
こどもが写真を学ぶことができる、カメラをこどもに渡して社会が得るものが大きいというコドグラフの概念は、時代のおおきな転換点になりうると考えています。

写真は、あたらしい共通言語になるでしょう。(いまもなっています)
それは言葉の壁だけでなく、おとなとこどもといった壁も越えていく手助けをしてくれます。

インターネットがたくさんの人々を繋げ、より多くの人に伝えることができるようになりました。幼少期から写真の基礎を学ぶことが当たり前になれば、誰もがより「たくさん」伝えられるようになります。

またこれからは「なにを撮ったか」よりも、「だれが撮ったか」が影響力をもつようになるでしょう。その「だれ」の物語を強くもっているのは「こども」なのです。

近い将来、こどもが撮影した写真(それは1枚の写真じゃなく、ネット上のアルバムの履歴になると思います)が、世の中をよい方向に変えていく大きな手助けになるでしょう。

コドグラフはとても小さな団体です。
でも世界中のこどもたちが写真を学べる環境をつくれると思っています。

コドグラフを支援していただいたら、
将来お酒のツマミになると思います。
こどもたちに一眼レフのマニュアル露出で撮影をさせ、専門用語から覚えさせるなんて、聞いたことありません。でも、そこには必然があります。

写真を学ぶことが当たり前の世の中になったとき
「それにいち早く気づいて、支援した」
そういってもらえるよう頑張ります。

だらだらと思いを書き綴ってしまいましたが、これがぼくの素直な気持ちです。言葉が足りない箇所が多々あると思いますが、ご容赦頂ければ幸いです。