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停滞しつつある価値観に、アートの力で変化を生み出したい

東北芸術工科大学で芸術やデザインを学んだ7人のメンバーが、それぞれの価値観をアート作品として制作し、挑戦的に訴えかける。

現在の支援総額

106,000

9%

目標金額は1,157,000円

支援者数

6

募集終了まで残り

終了

このプロジェクトは、2021/02/10に募集を開始し、 6人の支援により 106,000円の資金を集め、 2021/03/08に募集を終了しました

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東北芸術工科大学で芸術やデザインを学んだ7人のメンバーが、それぞれの価値観をアート作品として制作し、挑戦的に訴えかける。

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はじめに・ご挨拶

私たちは、東北芸術工科大学で行われるアーティスト養成プログラム(TUAD Incubation Program:通称「T.I.P」)に参加し、日本画、洋画、工芸、彫刻など様々なジャンルを交差させつつ、アート作品や展示の新しい価値感を探っています。

さて、未知なるウィルスや自然災害が次々に襲う現代社会。数十年前は空想の世界としか考えていなかったSF映画やサイバーなアニメーションのような「異質な世界」が、私たちの「日常」に迫っています。また、そうした出来事が日々メディアで報じられ、私たちの無意識にまでも影響を及ぼそうとしています。

コロナ禍にある現在、人と人とのコミュニケーションが断絶し、リアルな体験が失われがちな日常で、人々はデバイスの向こう側に、新しい刺激を求めざるを得ない状況です。しかし、本物の刺激は、日常に慣れてしまった目をリセットすることで見つけられるはずです。

アート作品には、私たちの当たり前や常識を一歩引いたところから客観視できる「価値変換」としての力があります。それは「奇態(風変りな様)」な物を日常生活の中に置くことで、私たちの凝り固まった意識の歯車を回り始めさせるからです。コロナ禍の影響で世界の情勢が変わりゆく現在、今を生きる多くの方に私たちの作品を手にとっていただき、楽しんでいただけたら幸いです。


このプロジェクトで実現したいこと

アート作品の展示と言えば美術館やギャラリーなどの「ホワイトキューブ」と言われる空間が主でしたが、私たちは「生活から断絶された場所」ではなく、「居住空間の中」でのアートの可能性を考えたいと考えています。なぜなら、デジタル化が加速する現代では、仮想空間でもアートを楽しめるようになりましたが、一方で、物質的な手応えのある体験とは少し疎遠となってしまった部分があるからです。
「アート作品は美術館で鑑賞する」というような手の届かないものではなく、アート作品とダイレクトに触れ合う機会を作りたい。このクラウドファウディングを通して、みなさんの日常にアートをインストールしたいと思っています。


これまでの活動
◯オルタナティブスペース「heso」運営メンバー(正村公宏×渡邊涼太×斎藤志公)

私たちは、古民家をリノベーションしたオルタナティブスペース「heso」を2020年10月にオープンさせ、この場所を拠点に、居住空間の特性に着目したアート作品の展示、地域のカフェとコラボレーション展示など、「場」の特性を活かしたアート作品の発表を展開してきました。

オルタナティブスペース「heso」インタビュー
https://www.reallocal.jp/83684


資金の使用方法

クラウドファンディングで集まった資金は、皆さまへお届けする返礼品の制作費と地方での活動費に使用させていただきます。

○メンバーのそれぞれの製作費
○オルタナティブスペース「heso」の内装費、イベント運営費


学生・作品の紹介
◯正村 公宏(Masamura Kimihiro)


私たちは、何らかの動作を行う瞬間を「エピソード」として記憶することは可能ですが、その場面を「図像」として長期的に記憶保存することはできません。では場面を図像として描き起こしたならば、果たして記憶の中のイメージと合致するのでしょうか。もしくは違う見え方になってくるのでしょうか。 私は、人間の動作の連続性を表現し、私たちが持つ記憶についてアプローチしたいと考えています。


◯渡邊 涼太(Watanabe Ryota)
 

スマートデバイスによるネットワークへのログインは、個人のアイデンティティーを消失しながらも、また新しく生み出し続けているように感じます。私の絵画は、カッターや自作の道具を用いて、絵の具を壊すような行為により、リアルが希釈されインターネットにインストールされる中間の状態を表そうとしています。それは、実感と空虚の間の自分自身、また現代に生きる一人の肉体を可視化しようという試みです。


◯斎藤 志公(Saito Shiko)


茶道における”侘び寂び”は、意識的な感覚であると考えます。茶道は、物としての「茶碗」、動きとしての「所作」、滞在する「空間」から発生する小さな衝動を感受し、誰もが無意識に美を見出すことができるように意図して設計されています。私はその一連の流れを「線」を用いて表し、”侘び寂び” を音や映像などの別の媒体に変換し、新たな茶道を表現します。


◯坂井 喜恵(Sakai Kie)

私は「性差」のない考え方を広めるために制作しています。主に縄文土器の紋様を利用し、性のあり方について問いかける試みをしています。現代ではLGBTQへの理解や受け入れる姿勢を整える動きがありますが、未だに生きづらさを感じる者は絶えません。しかし、今後LGBTQではおさまらないほどに性は多様化していくことが予想されます。男性らしさ・女性らしさではなく「自分らしさ」で生きていけるように、私がそれを形にしていきます。


◯佐々木 菜摘(Sasaki Natsumi)

生きる中で消えない虚無感に目を向け滑稽さと織り交ぜることで、むなしいけど可笑しい人の葛藤を表現しています。私自身、人間の社会で生かされているのに「人間向いてないんじゃないか」と感じてしまうこともあります。自分の存在をいつまでも肯定できず、社会のなかでどうしようもなく悶えているそのやるせなさを、滑稽さやユーモアによって作品にすることで、存在意義を見出す手がかりとなる作品をテーマに制作しています。私の作品を観ていただいた人が日常のなかで感じる鬱屈した気持ちが晴れればと思います。


◯谷村 メイチンロマーナ(Tanimura Machin Romana)



小さい頃、なんとなく欲しくて「チョコエッグ」をよく買ってもらいました。その頃は開けるのが楽しくて、中のおもちゃにはあんまり興味を持ってませんでした。でも大人になって中野ブロードウェイで見たオマケのフィギュアは全然違って見えました。そうしたものたちの素材や質感は、どこかちょっと歪な形で、ふにゃふにゃなところや、ちょっとダサくもありますが、そこがたまらなかったりもします。中には大きなソフトビニールのフィギュアとかもあって、とてもかっこいい。子供の頃は分からなかったけど、みんな、この良さに気付いてたんだと思いました。そこから影響を受け、大人も子供も楽しめるおもちゃの様なアート作品をコンセプトに制作しています。


◯橋坂 ひかる(Hashizaka Hikaru)

小さい頃から着物が常に身近にある環境で育ち、小学生の時には自然と着物の絵を書く程、着物は私に多くの影響を与えてきました。幼い私にとって衣こうに飾られた着物は、まるで絵本の中の様に煌びやかで成人式の為に振袖を着飾る姿はその絵本から出てきた主人公の様に見えていた事を今でも覚えています。自分は作れる環境にはいないと何度も諦めた着物も、様々なことを学び努力によって自らの手で掴む事が出来る可能性を知りました。

そして私は今着物職人を目指しています。着た人を特別にし、自分が主人公だと感じられる様な着物。日本画を学んできた私だからこそ描ける着物を求め、今回は日本画の作品と共に着物の技法である友禅を使用した作品をお届けしたいと考えています。


最後に

先が見えない時代となり、ありえないと思っていた出来事が起きている現在、私達に出来ることは何だろうと考え、手を動かし、眠り、また目覚めては作品と会話するように制作と活動を続けています。作品と対話し生まれ出てきた痕跡が、私たちの手元を離れ、みなさんの日常に置いていただき、新しいストーリーが始まることを願っています。


<All-in方式の場合>
本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。

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