あけましておめでとうございます!Renovate Japanの吉田です。2022年、皆様にとって幸多き1年になりますよう、祈念しております。本年もどうぞよろしくお願いいたします。さて、年末の投稿に続き、今回はオナガハウスでコーヒーを通じたコミュニティ運営を担う倉持さんのストーリーをご紹介します。倉持さんのコミュニティ作りへの思いは、育児からの学びが原点になっています。2010年に息子さんが自閉症だとわかったときから、将来自立した生活が送れるよう支援する日々が始まります。偏食改善の取り組みからは、「食」の大切さに気づき、食を学ぶ過程で食の安全性、フードロス、途上国の貧困問題等、現代の様々な問題が見えてくるようになりました。教育の過程では、「混合教育」の考え方に出会い、倉持さんは、人のどんな挑戦もやさしい目で見守り、支援できる社会を作りたいと思うようになりました。同じく障がいを持つ子の親同士が子や社会に対する熱い気持ちを語り合う場の中で、「この親たちが個々の技術や経験も持ち寄れば社会を変えられる」と思い始めました。そして、発達障がいの方の平均月給が15,000円(注)である現状を知り、子ども達が様々なことに挑戦できる居場所作りのため、ビジネスコンテストに応募しました。鶴岡さんとは、このビジネスコンテストで出会いました。ビジネスコンテストで提案した農園を箱根ヶ崎で実践しましたが、都心からのアクセスが悪く、人集めも難しく、台風被害もあったため、農園は撤収することになりました。倉持さんはここから、コミュニティ作りが先だということを学びました。次の試みを考えていた頃、倉持さんの父が地域の情報発信基地にしたいという思いで開いた実家カフェの20周年記念コンサートが開催されました。会場は満席、カフェを通じて400人以上のコミュニティができていました。さらに、コーヒーに関する1つの動画に出会います。対日批判が強まっていた時期、韓国で日本人がフリーコーヒーをふるまったら、個々の韓国人と向き合えたという内容でした。そこからコーヒーを通じたコミュニティ作りを思い立ち、早速倉持さんは手焼き焙煎講座を受講、あるシェアキッチンで土曜日だけのカフェを始めました。そこへ鶴岡さんとの空き家活用の話が持ち上がり、あらゆる人の挑戦を応援するシェアスペースを作ろうというオナガハウスの構想が固まりました。2回に渡り、N’estの鶴岡さん、倉持さんがオナガハウスに取り組まれるまでの経緯を掲載させていただきましたが、いかがでしたか? このオナガハウスプロジェクトが、これまでのお二人の人生の様々な出来事や思いを繋ぎ、形にしたものであることが少しでもお伝えできましたら幸いです。次回は、オナガハウスが目指す空間、N’estから社会へ発信したいメッセージをご紹介します。(注) 厚生労働省によると、令和2年度の就労継続支援B型事業所(障がいや難病を持つ方のうち、雇用契約なしで軽作業などの就労訓練を行うことができる福祉サービス)の平均工賃は月額15,776円となっています(厚生労働省 2020年)。