2021/09/28 16:41

こんにちは、武井です。


活動報告というカテゴリーながら、COLLEGEや各プログラムで伝えているエッセンスを紹介する場になっています(笑)…ただなかなかこういった何処でも話せる内容を載せている場所も無いように思いますので、引き続き進めていこうかと。


さて、「螺旋階段の上り方」です。

僕自身もそうですし、子供達や他のプレイヤーにもよく伝えています。

成長と考えると、

「一歩一歩」

「前へ前へ」

とX軸(水平方向)のアプローチが為されることは多いですし、よく聞いたこともあると思います。

または、

「上を目指して」

「より高く」

など、Y軸(垂直方向)の話ですね。


どちらも概念的な部分ではありますが、この2つが合わさると、

「成長=階段」

とイメージしやすくなります。

これは勿論その通りで、自身の成長を求める時にエスカレーターやエレベーターがあると思っていると、非常に痛い目に遅かれ早かれ遭います。

また自力以外の成長力に助けられることに慣れてしまうと、上手くいかなかった時の理由を外に求めるようになってしまいます。


「成長=階段」

これを一つの定義と仮定するなら、その先に何があるのか。

KINGSTONEではここで、「螺旋階段」の話をしています。

ご存知の通り、グルグルと周りながら上を目指していく、アレです。

何故普通の階段ではなく、螺旋階段なのか。


それは、成長の過程においては、

「既に体験したことのある状況や心理状態、技術の上下動」

が何度も発生していくからです。

イメージして下さい、誰しもスタート地点ではまず目の前の階段を一段ずつ登っていきます。

そこに慣れてくると、だんだん目線を上げるようになってきます。

1階から2階、4階から5階と進むにつれ、

「あれ、このビル見たことあるな」

「こっち向くと海/山があるんだな」

「今これが見えているということは、次はあの光景だな」

上り始めた時には自身の中に無かった、予測や余裕が生まれてきます。


ある程度上がってからもう少し目線を変えてみると、今度は低い階層の時には見えなかった遠くの景色が見えるようになります。

隣にあった10階建のビルよりも高く上ればそのビルの奥にある光景を知ることが出来ますし、思いもよらなかった状況が開けることも多いでしょう。

またそこで視線を落としてみると、最初の頃に一生懸命上っていた辺りのより詳しい状況が分かるようになります。

「なるほど、壁のように感じていたのは隣の建物だったのか」

「あの道とあの道は、あんな所で繋がっていたのか」

これらは上り始めの頃には見えず、上り続けたからこそ感じられる感覚でもあります。


実際のゲームにおいても同様で、

「この流れの時にはこれが重要だ」

「こうなる前にこうしておこう」

「ここはどうにかしてモノにしよう」

様々な経験をしたことがその時々の予測をより立体的に、かつ詳細に立てられるようになりますし、適切な技術で表現出来るようになります。

これがいわゆる「成長」というものではないかと、個人的には考えています。


大事なことはまず、続けること。

最初は目の前のことに一生懸命に、少し慣れてきた時には少し目線を動かして、色々なモノを見ること/見ようとすること。

すると何処かでストンと次のフェイズに移行する時が来ます、その上で尚も続けること。

その感覚を、様々な形で子供達には伝えていこうと考えています。


KINGSTONE 

武井修志